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言うまでもなく「ワカコ酒」は飲み歩きグルメ漫画ですが、番外編的に挟まれる「自宅酒」のエピソードは毎巻の楽しみのひとつ。

酒飲みのワカコさんらしく、自宅で作る料理といっても、どれも「ご飯のおかず」ではなくあくまでもお酒に合う肴なので、同じ晩酌好きとしてはワクワクしてしまう。

20巻の「スペアリブの梅煮」は、クリスマスのエピソードに登場する自宅酒のメニュー。

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※【コマ引用】「ワカコ酒」(新久千映/コアミックス)20巻より

クリスマスといえば骨付きチキンですが、このエピソードで登場するのは骨付き豚肉。

ワカコさん曰く、以前お店で食べた「鶏の梅煮」(※14巻に登場)をアレンジしたものだそう。冷蔵庫でカピカピになってしまった梅干しと、焼いて食べようと思っていたスペアリブを見て、思いついたようです。

そしてこれに合わせるのはシャンパンでもシャンメリーでもなく、米焼酎。

わたくし、こういうクリスマスっぽくないメニューが登場するクリスマスエピソード大好き勢

何より、ひとりのクリスマスでも「寂しい」なんてワードは一切なく平常心、ただただ楽しそうにこの梅煮を作るシーンがよいのです。

というわけで本当はクリスマス当日に作ろうかと思っていたのですが、梅干しがカピカピになるのが間に合わずw、トライしたのは結局正月明けに。

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材料(4人分程度 ※分量は作中にないので参考まで)
・スペアリブ 800g
・梅干し 2個
・卵 4個
・小松菜 1束
・ネギの青い部分
・しょうが
・料理酒
・塩 適量

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こちらがカピカピにした梅干しです。
多分普通のものでいいと思うのですが、なんかやってみたくなり…。

梅干しは流行りの減塩のやつではなく、昔ながらの塩っぱい赤紫蘇入りのものです(やっぱりこれが好き)。

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鍋にスペアリブを入れ、水がしっかりかぶるように注ぎ、料理酒もたっぷり注ぎます。
ネギの青い部分としょうがの薄切りを加えたら、火にかけます。

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あくが出てくるので、煮汁が綺麗になるまで丁寧にすくいます。

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スペアリブを煮ている間に、卵を茹でておきます。

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小松菜は洗ってラップし、レンジで加熱。
粗熱がとれたら水気を絞って切り分けておく。

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アクがほぼ出なくなり、いい感じのスープになってきた。

ここで味付けするのですが、後で梅干しを入れるので使う調味料は「塩」のみ。

梅干しの塩分を考えると、それも控えめにしておいた方がいいかもしれません(私は小さじ1弱程度にしました)。

あとは、弱火で煮続けます。
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1時間〜1時間半くらい煮たら、カピカピの梅干しとゆで卵を投入。
(ネギとしょうがは、くったりしたら引き上げてしまっても良いそう)

ここからスペアリブが柔らかくなるまで、さらにじっくり煮込みます。

この煮込み時間に、洗濯をしたり積読の本を読んだりと、いつも通り過ごしているワカコさんの姿がなんとも良いです。別の用事をしつつも、頭の片隅にはいつも鍋のことがあって…煮込み料理って、こういう時間も含めて楽しいのよね。

ワカコさんはお昼前から煮込み始め、17時過ぎあたりまで煮込んでいたので、長期戦(とガス代)を覚悟しましたが、今回は思ったより早く柔らかくなりました。

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箸で肉をつついてみると、ほぐれそうに柔らかくなっているのがわかります。
角煮より柔らかくなるのが早い気がする。骨があって身は意外と厚くないからかしら?

ここで火を止めてしばし味をなじませます。
(作中のように風呂に入ってしまうのも最高のスタンバイ)

鍋を温め直し、小松菜を添えたら完成!
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米焼酎と一緒に。
(作中でワカコさんが飲んでいたのは40度の米焼酎でしたが、うっかり普通の度数のやつ買ってしまった)

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なにげに肉も野菜も卵も入っているから、ひとりの晩酌ならこれ一品で十分ご馳走。

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カピカピだった梅干しが、長時間煮込んだら瑞々しく復活しててびっくりしたw

人のお肌も梅干しも、保湿が大事ですわね……。

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食べた感想:
箸でつまむだけで、やわ〜っと崩れる肉。
味付けは塩だけなのに、とげとげしくない。

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梅をくずしながら食べると、徐々に全体が爽やかな梅風味に染まっていく。これは焼酎に合うな〜。

定番のフライドチキンと同じ骨付き肉だけど、大人の一品。
かえって上品なクリスマスになった
というワカコさんの感想にうなずいてしまう。

たくさん煮たので翌日はラーメンの具に、さらに残ったスープはカレーに活用して余すことなくいただきました。

翌日からは慌ただしい年末年始に突入するので、大量に作れていろいろアレンジできるこの煮込みは、案外クリスマスのご馳走にぴったりかもしれない(なんなら、正月のご馳走にもいけそう)。

一日かけてゆっくり煮込んだり、こたつでお酒と楽しんだり。
煮込み料理は、冬のレクレーション。

日に日に暖かくなっていくのは嬉しいけれど、こういう冬の楽しみが来年までまたおあずけとなってしまうのは、少し寂しい気持ち。




クリスマスだけどクリスマスっぽくなりエピソードといえば、こちらも好きなのです。



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