
まだまだ寒いですが、スーパーに菜の花、新じゃが、新玉ねぎ、グリーンピース…と春らしい野菜が並びはじめましたね。季節でいうと秋冬の方が好きだけど、やっぱり野菜は春夏の方が華やかでテンションが上がるな~。
春野菜のレシピで是非ともおすすめしたいのが、きくち正太先生「あたりまえのぜひたく。」に登場する、きくち家のジャガバター。

※【コマ引用】「あたりまえのぜひたく。 ―そして、あたりまえのぜひたく。」(きくち正太/幻冬舎コミックス)より
ジャガバターといえば、蒸した丸ごとのじゃがいもに切れ目を入れて、バターのかけらを乗せて……と、そういう居酒屋での定番のスタイルがまず思い浮かびます。一方で、このきくち家のジャガバターは、奥様いわく「煮物」なのだとか。
きくち家では普段「煮物にはフタをするべからず」が鉄則だそうですが、このジャガバターは例外だそう。
世間一般のジャガバターとはなんだか色々違うらしいこのジャガバター。気になって再現したのですが、予想以上にこれが美味しくて、去年何度も作ってしまった。
作り方も簡単なのですが、いい感じに仕上げるにはちょっとだけコツが必要なので、備忘録的にポイントも抑えつつご紹介。

材料:
・新じゃが(一口サイズの小さいものがおすすめ。大きいものは一口大に切ったほうが良いかも)
・アスパラ
・スナップエンドウ
・ウインナー
・バター
・醤油、塩、コショウ
作り方:
新じゃがは皮つきのままきれいに洗っておく。

ウインナー好きな大きさに切る。
自分が何度か作った感触では、ウインナーは大ぶりのものがおすすめです。
最初はシャ〇エッセンを使ってみたんですが、小さく等分したせいか調理時に脂が出切ってカスカスの状態になってしまった。
ジョンソンヴィルは日本の他のソーセージよりやや大ぶりなので、写真のように3等分してもいい感じに仕上がりました(小ぶりのソーセージの場合、等分せずそのまま使ったほうがよいかも)。

新じゃが、ウインナーを厚手の鍋にどかどか放り込んで、バターを入れます。
この料理、もともと参考になったのは「テレビで見た酪農家さんの家庭料理」だそうですが、そこでは「鍋からはみ出るくらいのバター」を使っていたそう。
ただ自分がやってみたところ、バターを本当に大量に入れてしまうとギトギトになってしまうので(きっとコツがあるのでしょうが)、↑の写真くらいの分量なら20~30g程度でよいかなと感じました。
きくち家でも、大量のバターはさすがに不経済なので、今回のように「ウインナー」で脂と風味を補う方法に落ち着いたようです。

鍋にフタをして、強火にかけます。
鍋からチリチリと焼け付くような音がしてきたら、フタを手で押さえながら鍋を上下にあおります。
中弱火にしてそのまま火にかけ、焦げないように時々同じように上下にゆすりながら20~30分程度。

この間に付け合わせの野菜を準備。
アスパラは根元を切り落として、ピーラーで皮をむき、3~4cm程度にカット。
(細いアスパラは皮をむくと貧弱な感じになっちゃうので、あれば太いアスパラがおすすめです)

目からウロコだったのが、スナップえんどうのスジのとり方。
きくち先生のやり方は、まずヘタ側の真ん中に包丁で少し切り込みを入れて、そこから両側のスジを引っ張るというもの(作中では図解付きで紹介されてます)。
自分でやるといつも片側しかうまくとれなくて、食べるときに残ったスジが引っかかっちゃってたんですよね。「あたりまえのぜひたく。」はこういう細かいテクニックがたびたび紹介されるので、ありがたや。
そうこうしている間に、鍋が仕上がりました。

こんな感じ。
フタを開けるとバターと肉と芋の匂いがふわーっと香って、すでにたまらない状態。
芋は串を刺して、火の通りを確認しておきましょう。

仕上げにアスパラ、スナップエンドウを加えて再度蓋をし、2分。
これで完成!
調理中の味つけはせず、あとは各自で醤油、塩コショウをつけて食べるスタイルです。

皿に盛って、ビールと一緒に。

春だな~~という色合い。

お醤油でいただきます。

食べた感想:
煮ただけでは、こんなに香ばしくならない。
焼いただけでは、こんなにバターの味が染みない。
まさに煮物とグリルの「いいとこどり」のようなジャガバター。
そのままでもソーセージの塩気が効いて美味しいですが、醤油を少しつけて食べると、これはもう「和風ジャーマンポテト」の趣き。
作中で描かれる、奥様の食べ方がまた最高なんですわ。

※【コマ引用】「あたりまえのぜひたく。 ―そして、あたりまえのぜひたく。」(きくち正太/幻冬舎コミックス)より
こうして(ジャガバター)、こうして(ビール)、こうして(ジャガバター)…とエンドレスに。
新じゃがの季節はだんだん北上していくので、スーパーの仕入れによっては夏頃まで楽しめるのが嬉しいですね。
そして今作で10冊目となる「あたりまえのぜひたく。」は、この巻でひと段落。
現在は「日々是あたりまえのぜひたく。」として連載中です。単行本化が楽しみ!
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コメント
コメント一覧 (2)
ほくほくの芋にバターがしっかりしみしみで感動しました。
うちはベーコン、タマネギ(半端に余っていたのをつい入れてしまいました)、いんげんで作りました。
バターは確かにきくちさん家くらいの量がちょうどいいと思えました。
多分あれ以上入れたら芋の味が消えちゃいそう。
それに胸やけすごそうだし…(年です)
「あたりまえのぜひたく」は新しくなって再登場、嬉しかったですね~、これからもいろんな美味を紹介してほしいです。