このブログ記事書いてるときに、「違国日記」アニメ化のニュースが流れてきてびっくりした…! ヤマシタ先生も「私がこの世で一番驚いています」とコメントされてましたがw、ファンもびっくりです。そもそもフィーヤン連載作品のアニメ自体が珍しいですよね(過去には「うさぎドロップ」「夏雪ランデブー」くらい?)。
「違国日記」は登場人物たちのナチュラルな日常会話シーンが大きな魅力のひとつだと思うのですが、アニメでそこがどう再現されるのか楽しみです。とりあえずキービジュアルが、「執筆する槙生ちゃんとそのかたわらで眠る朝」の大好きなシーンでうれしい!
さて、本作は去年完結しましたが、最終話を見届けてから作ってみたいな~と思っていたのが、こちらのメニューです(と言いつつ一年経ってしまいましたが)。
※【コマ引用】「違国日記」(ヤマシタトモコ/祥伝社)1巻より
第一話に登場する、
・鳥カツ(むね)のばんごはん
・朝のおべんとう
の2品。
本作の第一話で描かれるのは、すでに高校三年生となっている主人公・朝(あさ)と、小説家のおば・槙生の日常。ふたりのやりとりから、すでに気心のしれた関係になっていることがうかがえます。
物語はここからさかのぼり、中学3年の卒業式を前に両親を事故で亡くした朝が、一匹狼の槙生と同居することになった経緯がつむがれていきます。
最初読んだときから、なんとなくこのフラッシュフォワード的に配された第一話のシーンは、今後どこかで再登場するのかな…?と思っていましたが、それに該当するのが10巻の50話。
玄関の表札に、ふたつの苗字が並ぶようになった理由。夕飯時の雑談、そして執筆する槙生ちゃんの横で眠りにつく朝の心境。
1巻のなんでもない風景に見えていた日常のワンシーンの再演が、10巻までふたりのこれまでを見届けたあとでは、とてつもなく胸に迫ってくるのです。
「違国日記」ではこうした繰り返しのシーンがたびたび出てくるので(最終話も冒頭と最後のシーンが繰り返しになっていましたね)、読むたびに新しい発見が生まれます。
あと第一話での朝の料理の手際がめっちゃいいので、てっきり高3のときには熟練の域に達しているのかと思っていたんですよね。
※【コマ引用】「違国日記」(ヤマシタトモコ/祥伝社)10巻より
10巻を読むと、槙生ちゃんにお任せしていた毎日のお弁当をそろそろ自分で作り始めたいとレシピ本を買ったり、揚げ物の練習をすると言い出したり、朝が「自立しつつある段階」といえます。
大人になることに不安を抱いている一方で、無意識にどんどん成長していく。そんな朝の姿が、この夕飯&お弁当づくりのシーンにあらわれているように思えます。
▼作り方(※分量は参考まで)
鶏もも(1枚)と鶏むね(2枚)を用意します。
鶏むねは鳥カツ用。鶏ももはお弁当用。
鶏ももはひと口大に切ってタッパーに入れ、しょうゆ、ゴマ油、酒を揉みこんで冷蔵庫へ。
これはお弁当のおかず用です。
夕飯の鳥カツに使う鶏むねは観音開きにして厚みを均等にし、塩コショウ。
(このまま揚げるにはちょっと大きいかしら、と思いさらに半分にカットしてみた)
小麦粉→とき卵→パン粉の順に衣をつける。
半分は冷凍庫行きにしておいた。
朝が「スタバ行けんじゃん」とお値段に驚愕していた、いんげん。
確かにこういう野菜って、たまにやけに高いときあるよね…。
木綿豆腐はキッチンペーパーにくるんで重しをし、水気をきっておく。
茹でたインゲンと豆腐をしょうゆ、ハチミツ、塩、すりごまであえたら白和えの完成。
お弁当用には、ごま、砂糖、しょうゆであえたゴマ和えバージョンを。
ざく切りにしたキャベツと、ピーラーで薄くしたニンジンはレンジ用の蒸し器にかける。
このタジン型のシリコンスチーマー、包団ギョーザパーティの再現のときにも出てきたやつですが、その後わが家でもふだん使いで大活躍してます。
※【コマ引用】「違国日記」(ヤマシタトモコ/祥伝社)1巻より
揚げ物の付け合わせのキャベツは蒸したほうがたくさん食べられる、というのは本作から得た知見。
夕食用の鳥カツを揚げます。
揚がったぜ。
インゲンの白和え、酢ばすと並べて完成。
あと槙生ちゃん&朝の食卓では、「味噌汁はインスタントでオッケー」っぽい。
確かに味噌汁だけでもインスタントにすると、準備がけっこう楽になるんですよね。うちも余裕ないとき用に常備するようになりました(最近は市販品も種類がたくさんあって楽しい)。
作ったものは普通のチキンカツなので、普通に美味しいさ。
ここからはお弁当編です。
作中に調理シーンはないので、想像で。
漬けこんでおいた鶏もも肉を、フライパンで皮目を下にして焼きます。
途中で玉ねぎを加えて炒める。
仕上げにいりごまを振って完成。
けっこうたくさんできるので、2~3日分のお弁当に使えそう。
作りおきのいんげんの胡麻和え、甘めの玉子焼きを並べ、ご飯を詰めます。
ご飯にはゆかりとカリカリうめ。
槙生ちゃんが作っていた弁当も、「何かのきんぴらか何かの甘辛炒めと何かの肉の焼き」だったようなので、がらりとメニューが変わったわけではないようです。でも自分のお弁当を自分で作るという行為は、やはり大人の第一歩といえるのではないでしょうか。
最終巻で、「言葉を尽くす人」である槙生ちゃんが見せた、言葉を超えた感情の発露。孤独を愛する一匹狼が、「他者」と暮らすなかで育まれた大きなものに気づいた瞬間は、長年追いかけ続けてきた読者にとっても感動的でした。
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コメント
コメント一覧 (2)
これからも、美味しいメニューお待ちしています。
まひるさん
もったいないコメントいただきありがとうございます!
今年は告知記事ばっかりになってしまったので、溜まってる再現記事をもっと上げていきたいですmm