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東京で暮らす田中のもとに突然やってきたのは、高尾山に住む幼いきつねとたぬき。

人語を理解する彼らは、田中を「親が決めた許嫁(いいなずけ)」だという。不可思議な事態にとまどう田中も、二匹を世話するうちに次第に心をかよわせていく。

文化庁メディア芸術祭の受賞作ということで手に取ったマンガでしたが(同賞は個人的に好みの作品が多いのです)、可愛くやさしく、そして少し毒っ気を感じる世界観にすっかりハマってしまいました。


きつねとたぬきといいなずけ 1巻 (ブレイドコミックス)
トキワセイイチ
マッグガーデン
2021-02-10



(きつねの名前は1巻の最後でようやく明かされるのですが、そのシーンがとても感動的なので今回はあえて触れずにおきます)

都会で暮らす会社員と、山に住む小さな動物。何もかもが異なる両者の交流とともに、それぞれの生活がパラレルで描かれ、一見無機質な都市の生活にも優しさがあり、平和そうに見える森にも不穏な闇があるのが興味深いです。

今回再現してみたのは、1巻に登場する「スタッフドバゲット」。

様子がおかしい田中を気遣い、多摩湖のサイクリングに誘った職場の先輩・一本松。その場に一緒に呼ばれたのが、女友だちの美竹さんです。

休日の朝の突然の誘いにもかかわらず、美竹さんが手際よく作ったのが、このスタッフドバゲット。

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※【コマ引用】「きつねとたぬきといいなずけ」(トキワセイイチ/マッグガーデン)1巻より

こんな手の込んだ手料理を持参されたら、異性・同性かかわらず一目置いてしまうかもしれない。サバサバしたキャラとのギャップも相まって、美竹さんの人となりが伝わるような一品です。

サイクリングを満喫した田中も、一口食べて「コーヒーに合う!」と絶賛。

作るシーンもなんだか楽しそうだし、一体どんな味なのか気になって再現してみました。

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材料:
・バゲット
・クリームチーズ
・ほうれん草
・トマト
・サラミ
・塩、コショウ

今回は市販のハーフサイズのフランスパンを使いましたが、これで写真のフィラデルフィアのクリームチーズを一箱使いました。

多分フルサイズのフランスパンだと、もっとたくさんクリームチーズが必要になると思うので、一箱分なら小さめのバゲットがおすすめです。

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クリームチーズをボウルでよくほぐし、一口サイズに切ったサラミを加えて混ぜます。

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作中では「トマト」となっていましたが、普通のトマトを小口に切ってそのまま入れると水分が出てしまうので、今回はプチトマトを半分に切って、オーブン低温でセミドライ状にしたものを使いました。
(こんな手間かけなくても、プチトマトならそのまま丸ごと入れちゃっても良かったかもしれない)

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フランスパンを半分に切り、端っこを切り落として、中身をパン切り包丁などで繰り抜きます。
(中はそのまま食べちゃいましょう)

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こんな感じで空洞を作ります。

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茹でてかたく水気をしぼったほうれん草を、片側に寄せて詰めていきます。

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もう片側に、クリームチーズを詰めていきます。
空洞ができないように、両サイドからみっしりと。

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パンにラップをして、冷蔵庫で30分ほど冷やしてから、1.5cm程度に切り分けます。

容器に詰めたら完成!
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付け合わせは、コマの絵から
・フェタチーズと黒オリーブのオイル漬け(市販品)
・野菜サラダ(ピクルスでもよかったかも)
にしてみました。


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外で食べるのにぴったりな、心踊るビジュアル。

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食べた感想:
カナッペのようなものだけど、パン版の海苔巻きのような楽しいビジュアル。

ほうれん草にトマトと、野菜もしっかり入っているのが嬉しい。

そして田中の感想どおり、コーヒーに合う! サラミ入りのクリームチーズは、パンチがきいてて、お酒にも合うだろうな。そして恐ろしいことに、クリームチーズ1箱分使ったというのに意外とぺろっと食べられちゃう…。

サイクリングのあと、休憩にこれをみんなでつまむなんてすごく楽しそう…と根っからインドアな自分でも想像してしまう。

スタッフドバゲットは数年前に流行したらしく、ドライフルーツ入りなどさまざまなレシピがあって、アレンジも楽しめそうです。

美竹さんと田中は、サイクリングの後も2巻で急接近。今後どうなるのかも楽しみです。


きつねとたぬきといいなずけ 1巻 (ブレイドコミックス)
トキワセイイチ
マッグガーデン
2021-02-10



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