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凪の帰郷編が続く「凪のお暇」9巻。

「懐かしい故郷で家族や素朴な人々のあたたかさに触れてほっこり」的な世界とは真逆の展開が(いや、少しはそういう要素もありますが…)、ヒリヒリ刺さります。祖母、母、娘へと受け継がれてきた「呪い」を、凪は断ち切れるのか。

一方で、はわわ系小動物女子・市川ちゃんの人類としての圧倒的な戦闘力の高さというか、もはやラスボスなのでは感も目が離せません…(市川ちゃん大好き)。

9巻には、バレンタインの参考になりそうなスイーツも登場します。

実家でカレンダーをめくりつつ、慎二と付き合っていたOL時代のバレンタインのことを思い出す凪(ここで「会社辞めて半年ちょっと」というセリフがありますが、まだそれくらいしか経ってなかったの…!?と驚き)

チョコの用意を完全に忘れ、慎二が帰宅する30分前に大慌てでこしらえ、ラッピングまでほどこしたのが、この即席バレンタインチョコ。

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【コマ引用】「凪のお暇」(コナリミサト/秋田書店)9巻より

材料は練乳、純ココア、バターの3つのみ。

慎二とのデートで連れて行ってもらった、ポルトガル料理店で食べたデザートで、「ブリガデイロ」というお菓子らしい。

ネットで調べてみると、ブリガデイロはブラジルのスイーツとしても知られているようです。ブラジルはかつてポルトガルの植民地だったので、食文化も共通しているのかもしれません。

毒舌の慎二も絶賛したこのチョコ、簡単そうな上、初めて聞くスイーツという点もそそられます。作中の作り方を参考に、再現してみました。
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基本の材料は
・練乳
・純ココア
・バター
の3つだけ。

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小鍋に全ての材料を入れ、火にかけます。

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中火で5分程度、焦げないように注意しながら底からシリコンベラで絶えず混ぜ続けます。

↑のようにホーローのミルクパンで作ってみたのですが、どうしても鍋底や鍋肌にこびりつきやすいので、フッ素加工された鍋でやることをおすすめします。

(こびりついたミルクパンは、牛乳or豆乳を注いで火にかければココアができるし掃除もできて一石二鳥なので、それはそれで◎)

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フッ素加工の小鍋がないので、小さいフライパンで作ってみたバージョン。

フライパンだと水分が飛ぶのがやや早いので、混ぜる時間を短めにしたほうがいいかも。

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練った練乳ココアはいったん皿などに出し、冷まします。

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手で触れられる程度になったら、手のひらにサラダ油を少量とって伸ばし、練乳ココアを丸めます。

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純ココアをまぶしたら完成。

馴染みのないスイーツだから、もっと手間がかかるんじゃないか…とドキドキしたけど、いざ作ってみると拍子抜けするほど簡単

凪は慎二が帰ってくるまでの30分のタイムリミットで、ラッピングまで完了していたけれど、慣れたら実際不可能ではないんじゃなかろうか。

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といいつつ、ラッピングに苦戦するわたくし。
作中で紹介されていた、A4封筒で作る紙パッキンにもチャレンジしてみたけど、明らかに「違う、そうじゃない。」的な物体が出来上がったのでそのままゴミ箱行きとなりました…。

バレンタインが近いせいか、100均ショップにラッピング用品が豊富にあってよかった。

ハートの折り紙はなんとか作ったぞ(チョコよりも時間かかったw)。
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食べた感想:
トリュフ風なのかな?と予想していたのですが、食べてみると意外にも「もっちり」。やわらかいキャラメルのような食感です。冷やすと少し食感が変わって、トリュフに近くなる印象。

そして練乳ベースなだけに、味はすごく濃厚! エスプレッソとか合いそう。


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凪のセリフにあった、チョコチップ(チョコスプレー)とココナッツをまぶしたバージョンも作ってみました。あとミックスナッツを砕いたのをまぶしたものも美味しかった。

海外のレシピを見ると、いちごなどのフルーツを包んでいるものもありました。
求肥みたいに伸ばしやすいので、確かに「具を包む」のもやりやすそうだし、アレンジ無限大に楽しめそう。

しかしこれだけ簡単だと、慎二のセリフのように「手作りチョコ=重い」というイメージも、もはや当てはまらないかもしれない。

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作中の分量(チューブ練乳1本分)で、8〜10個ほどできます。
いろんな味を作っておいて、冷蔵庫にストックしておけばコーヒーのおともにもよさげ!

職場のバレンタインって、最近では正直、心から楽しんでいる人よりもそうでもない人の方が多いのでは…と感じる風習だったので、コロナをきっかけに廃れつつあるのはいいことなのかもしれない。最近は、単純にいろんなチョコを楽しむフードイベントになってますしね。


凪のお暇 9 (A.L.C. DX)
コナリミサト
秋田書店
2021-12-16



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