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去年から、筋子を買って自家製イクラを作るようになりました。

イクラは大好きだけど、それまでは「なんかハードル高くて面倒そう…」としり込みしていたのですが、チャレンジするきっかけとなったのが、きくち正太先生の食エッセイ漫画「あたりまえのぜひたく。」のこの献立です。

ほぐした鮭カマの身と、たっぷりの自家製イクラ、そしてピカピカの新米で作る、秋鮭の親子丼

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※【コマ引用】「あたりまえのぜひたく。 ─いくら 塩鮭 ぜひたく親子丼。─」(きくち正太/幻冬舎)より

陸の親子丼も好きだけど、秋の恵みが詰め込まれたこの「海の親子丼」は最強に魅力的すぎる。

筋子初心者ですが、作中で仕込み方が丁寧に描かれているので、参考にしてチャレンジしてみたのでした。

作り方は動画でもどうぞ~。



一応静止画でもポイントでレシピを。

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筋子です。
これまでは素通りしてきたけれど、一度覚えるともう宝石にしか見えない…。

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ボウルに40度くらいのお湯をはり、ザルのなかで筋子を軽くほぐします。

ここでは無理に粒をほぐそうとせず、あくまでも優しく洗うように、ほぐれる分だけほぐします。

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ほぐれなかった分はまな板に出し、パン作りなどに使うスケッパー(スクレイパー)でしごくようにし、薄皮をはがします。スルスルはがれて気持ちいいです。

ちなみにきくち先生の奥様はスケッパーではなく、和菓子についてくる木製の小べらを愛用しているそう(赤福についてくるあの木べらみたいなやつかな…?)。

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ほぐしたいくらをボウルに戻し、水を流しながら浮いてきた汚れを皮をすくいとります。

網杓子を使ってもいいし、慣れてきたら米とぎの時のように、何度か水を変えつつ表面に浮いた皮をざーっと流すのも楽です。

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きれいにしたいくらの水気をザルで切り、ボウルに入れて薄口しょうゆを加えて混ぜ、5分ほど置きます。

これは味つけではなく、「醬油洗い」といって、いくらの余分な水分を飛ばす工程だそう。


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醬油洗いが終わったいくらの水気を再度ザルで切り、今度は味つけへ。

保存容器に入れていくらに薄口しょうゆ、そして塩麹を加えてよく混ぜます。あとで調整できるので、味つけは控え目のほうがよさそうです。

ちなみに塩麹はいくらの皮を固くしない効果があるそう。さすが塩麹を世に広めたきくち先生ならではの知見ですね。

味つけし終わったら、フタをして冷蔵庫でひと晩置きます。楽しみ~!

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さてもう一つの具材、塩鮭カマの準備も前日に忘れずに。

塩鮭カマは水でさっと洗ってキッチンペーパーで水分をとります。塩加減が甘口の鮭の場合は、表面に塩を振り、キッチンペーパーを敷いた容器に入れてラップをし、こちらも一晩冷蔵庫へ。


~~~~ここからは次の日の工程です~~~~~

まずは前日仕込んだ塩鮭カマを、グリルでこんがり焼きます。

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研いだ新米、昆布、水を土鍋に入れて、一番上に塩鮭カマをのせて、いざ炊飯(もちろん炊飯器でもOKかと)。

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炊けたら鮭カマを取り出し、骨をより分けつつ、身をスプーンなどでこそげとります。

鮭の皮も、苦手でなければ一緒に入れちゃいましょう。

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土鍋に鮭の身を戻し、天地を返すようにさっくり混ぜます。

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そして前日仕込んだいくら。

醬油を吸い込んで、もうパンパンのツヤツヤ。宝石感がさらに増しています。味をみて、物足りなければ醤油を加えて調整を。

これが全部おでのもの……!と思うだけで、幸福度が上がります。

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茶碗に鮭ご飯、そしていくらをたっぷり。最後に焼きのりをばらしてトッピングして完成。

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ぴかぴかの新米、こんがり焼いた塩鮭カマ、そして筋子で仕込んだ自家製いくら。

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これ以上ない秋のぜひたく。

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食べた感想:
脂ののった鮭のうまさがしみ込んだご飯に、たっぷりの張りのあるプチプチいくら!

シンプルな献立なのに、たくさん並んだご馳走よりもリッチに感じます。一杯目を一瞬で食べ終わっても、二杯目、三杯目…と心ゆくまでおかわりで味わえる。なんて豊かなんだ…。

ちなみに仕込んだいくらは冷凍保存できるらしいので、多めに作っておけば年末年始のご馳走シーズンにも大活躍。……とはいうものの、美味しすぎて毎回すぐ食べきってしまうんですけどね。




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