「きのう何食べた?」最新刊の18巻から、魅惑の朝食を。
夏休みの前夜、シロさんが切り出したのは遺産相続の話。万が一、自分が先に亡くなった後を考えてのことでしたが、これがケンジを思いのほか傷つけてしまい……。
翌朝、おわびをかねてシロさんが用意したのはちょっと豪華なメニュー。
以前のフレンチトーストもそうでしたが、シロさんが豪華な朝食を作るときは、ケンジを労わったり機嫌をとりたいとき…というのが定番化しつつありますね。
さてその献立とは、
・アボカドツナチーズトースト
・かぼちゃの冷製スープ
・スイカのはちみつヨーグルトがけ
※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)8巻より
一見シロさんらしからぬオシャレ度の高いメニューですが、よくよく見ると「そのへんのスーパーで買える食材」しか使っていないところにホッとしますw
しかしこのふたりが相続の話をするまでになるなんて、4巻のヨシくん&テツさんのように、いつのまにか長く連れ添う間柄にまでなったんだなあ、と感慨深くなりました。
作り方:(分量は作品をご確認ください)
※詳しくは上の動画でもどうぞ
まずはかぼちゃの冷製スープから。
鍋にバターを熱して、薄切りにした玉ねぎを弱火でじっくり炒めます。
その間に皮をとったかぼちゃを5mmにスライスし、薄力粉と一緒に鍋に加えて油がまわるまでしっかり炒めます。
水とコンソメを加え、かぼちゃが崩れるまで煮て、いったん火を止め粗熱をとります。
その間にトッピング用の万能ねぎを刻んでおきます。
フードプロセッサー(うちはハンドミキサー)で鍋の中身をつぶし、牛乳を加えてさらになめらかになるようにします。
塩で味をととのえ、冷蔵庫で冷やしておきます。
次はスイカのはちみつヨーグルトがけ。
スイカはタネを取り、一口サイズに切っておきます。
小皿に盛りつけ、上からヨーグルト、はちみつをかけて完成。
こちらも冷蔵庫で冷やしておきます。
最後はメインのアボカドツナチーズトースト。
みじん切りにした玉ねぎと、汁気をきったツナ缶、マヨネーズをよく混ぜてペーストを作ります。
アボカドは半分にしてタネをとり、薄くスライスしておきます。
4枚切り食パンにツナマヨペーストをたっぷり塗り、アボカドを少しずらして並べ、上から溶けるチーズをどっさり乗せます。
黒コショウを挽いて、トースターへ。
こんがり焼いたら完成!
カフェの朝食のような、おしゃんなセットができました。
めちゃ豪華に見えるけど、お手頃な材料でできちゃうのが嬉しい。
まずはメインディッシュのアボカドツナチーズトーストから。
ツナマヨペーストにクリーミーなアボカド、とろとろのチーズ……。
美味しいものばかり組み合わせました!当然美味しいです!という味。
シロさんのセリフにもあるけど、加熱したアボカドは生で食べるのとはまた別の味わいですね。独特の青臭さも、ツナマヨとチーズで気にならなくなる印象。
次はかぼちゃの冷製スープ。
なめらかな食感は、炒めるときに加えた薄力粉がポイントになっているよう。
野菜の甘みがしっかり出ていて、まるでレストランのようなリッチな味わいです。
最後はスイカのはちみつヨーグルトがけ。
人生のなかで、いろんなフルーツヨーグルトを食べてきたけれど、スイカと合わせるのは初めて。でも食べてびっくり、これが美味しい!
スイカの水っぽさがはちみつでカバーされて、夏の朝食にぴったりのさわやかな組み合わせ。タネをとっているので、ストレスなく食べられるのも嬉しい。
カレーの後のデザートなど、夏の間にいろいろ活躍してくれそうなレシピでした。
映画は今秋公開! 原作の京都旅行のエピソードが取り入れられるみたいだけど、どんな風に膨らませるんだろう。無事に見に行けますように……。
コメント
コメント一覧 (9)
モッチーさん
おお、かぼちゃの煮物余りがちなので、スープにアレンジできると和→洋で飽きずに消費できそうですね!アドバイスありがとうございます~。
可哀そうだがちょっと見ただけでそれが解る程度のレベルだとも言える。
私は料理に嘘を付けないので、この料理を食べたとしても「愛想笑い」しか出来ない。
ほっこりしているのが「愛」では無い。
相手を察し、想い、魂を込めるのが「愛ある料理」であるが、この料理は該当しない。
最近多い、自分の美意識の中で縮こまり小手先に頼る典型的なよくある例と言える。
献立のバランスは個人の好みの差としても良いが、具体的には「下処理」が足らない。
これじゃ絶対に素材がマッチしない素人料理から永遠に抜け出せないし、実際に味もひと味落ちる。
カフェ好きなんて見た目重視で味の分からない人ばかりなので、そんな意見を鵜吞みにしていたら上の世界に達することは無い。
ヒントを言うなれば「素材を生かす」だけでなく「素材を殺す」方法も考えないと「真の素材を生かす技術」とバランス感覚は身につかない。
「あれ?何だろう、勿論美味しいけど、うまく説明できないけど何か違う、でも、まあ、いっかw」相手にそう思わせる事を常に心がけて欲しい。
食材と触れ合ってきたセンスのある家庭の主婦レベルなら無意識にやっている人もいる事であり、身近な安い材料を使ったとしてもその理念は変わらない。
アボカドチーズトーストは自分でもやりますが、みじん切り玉ねぎも入ってくるあたりがシロさんさすがのひと手間ですね。
写真のチーズのトロリ具合、素敵なショットです(笑)。
朝食に手作りのかぼちゃスープだなんてとても真似は出来ませんが美味しそうです。スイカにヨーグルトは私も試したことは無いのですがすごく良さそう。
リクエストをしてもよろしいでしょうか。
乙嫁語り13巻、ライラとレイリのおもてなしメニューです。
四角いお皿に綺麗に並べられた蒸しぎょうざと、レモン汁を大胆にかけた揚げ魚。練り豆とはフムスのようなものなのかしら。
以前の記事でパンを試行錯誤中と書いてらしたので、こちらもいつか再現を考えて頂けたらと思っています。
イチカさん
スイカにヨーグルト、私も初体験でしたが「こんなに合うなんて」とびっくりでした!
夏のデザートとして活躍してくれそうです。
そしてリクエストありがとうございます!
乙嫁13巻のご馳走、美味しそうでしたよね。品数が多いので大変そうですが、いつかやってみたいです~。(パンは書籍版でなんとか再現できました)
シロさんの献立って「カラーでお見せ出来ないのが残念です」ってのが多すぎる!
もう見ただけでご機嫌回復ですよコレは。チラ見せ加減のアボカドの緑がニクイ。
このアボカドトースト、アボカドが何となくハート型になってるところもかわいいな~と思ってました。
ケンジの乙女心がシロさんの中のオカンに影響したのかな。
カボチャスープのトッピングがパセリじゃなくて万能ねぎなのが「その手があったか!」と膝を打ちました。
ポタージュにはパセリと思い込んでいましたが、そう、ネギでええんや!何なら冷凍ストックの刻み葱でええんや!
シロさんはいつも私に新鮮な発見をくれる・・・。
デザートのスイカ、片方はハニーヨーグルトがかかってませんが、ご家人用でしょうか。
これなら素のスイカも楽しめますね!
この話は二人の行く末や最後のシロさんの深すぎる愛情がこもった独白も胸に沁みましたが(遺産を残したい相手はお前くらい、なんて、「死ぬまで一緒だ!」よりも愛を感じる。ちゃんとケンジに伝えて欲しい)、一番の驚きは「養子縁組した者同氏は関係を解消しても結婚できない」という決まりがあることでした。
考えてみれば一度親子関係を結んだ人同士の結婚を認めるのは何か変だよね、という理屈は分かるのですが、現状その制度に頼るしかない同性カップルをあまりにもないがしろにしている決まりだなと思えました。
いろいろな課題はあるでしょうが、世界初の法制定という訳でもないし、先に運用を開始してる国を参考にして、シロさんやヨシくん達みたいなカップルがちゃんと伴侶と過ごせるようになってほしいものです。
麻さん
ケンジへのサービス献立回は、ほんとに「カラーで見たい~!」となる食卓ですよね。
シロさん、おしゃれ飯のときはちゃんと盛り付けにもこだわるのがすごい。
万能ねぎ、確かにありがたい!パセリはトッピング用に買ってもあとが困りますよね…。
>片方はハニーヨーグルトがかかってませんが、ご家人用でしょうか。
御明察です、家人はヨーグルトがだめなので素のまま出しましたw
何食べはこうした日常のエピソードに、同性カップルをめぐる課題がさらっと盛り込まれていて、そこに気づくと色々考えさせられますね。フィクションは現実をうつす鏡、と実感させられます…。
しかし、アボカドは安いのを選ぶと歯ごたえがゴムの如きゴムアボカド
もしくはぐにゃりとしたゾンビアボカド、そしてまともなアボカドのロシアンルーレットを試さないとだめという。業務スーパーや格安店だと更にスカ率が上がる鬼使用
自分は大人しくネット付きの300円位のを買ってますが、結果としてあまり頻繁に食べれないという悪循環に……
>これがケンジを思いのほか傷つけてしまい
気持ちはわからんでもないけど、こういう事は余裕がある内にある程度話しておくべきなんですよ。シロさんのご両親が老人ホーム入って、何時彼岸に渡ってしまうかどうか、両親の世代、そして自分達の世代にも死という終わりが近づいてきているんだから何時かは考えなくてはならない。なんでこんな厳しく言うかと言いますと、身内で全くそれやらずに旅立ってしまった結果残された方が大騒ぎってのがありましてね……悲しみが吹き飛んでやりきれない気持ちになってしまったんですよ。そんな気持ちにならんよう、ちゃんと準備しなきゃと
まーむさん
安いアボカドはほんとにロシアンルーレットですよね…。
でも思い切って高いの買っても、食べ時のタイミングを見誤ると悲惨なことになっちゃうのが辛いです(個人的には腐りかけよりも、早すぎて固かったときが泣きたくなります)。
中年になるとほんとに人生の後片付けが身に迫ってきますよね。
自分も家族とまだちゃんと話せていないので、逃げずにちゃんと準備しないと…と身につまされました。