
「3月のライオン」8巻から、川本家の半熟たまごと豚バラのせ丼(角煮丼)です。
「このマンガ飯の名作をまだ作ってなかったのかお前は?」
と突っ込まれそうですが、実は7年ほど前に雑誌の再現企画で掲載いただいたので、ブログには掲載していなかったのです。
先日YouTubeのコメント欄でリクエストをいただいて、久々に食べたくなったので、当時のレシピに改良を加えつつ再現してみました。
圧力鍋で短時間で仕上げる、こってりトロつやの豚バラのせ丼も美味しそうですが、作中でまるごと1ページ使って解説される、パーフェクトな半熟卵のレシピも圧巻です(これで半熟卵の作り方覚えた人は多いのでは……何を隠そう私もです)。14巻のゆでピーナッツもそうですが、あかりさん&ひなちゃんの「おいしいもの」への飽くなき探求心、すごい。

※【コマ引用】「3月のライオン」(羽海野チカ/白泉社)8巻より
しかし豚バラ100gで58円って、マジでスゴいですよね。私の愛するロープライス・ユートピア、肉の祝祭空間ことロピアでもなかなか見かけない価格ですよ…! 川本家の近所のスーパー事情が気になる。
全体の手順ですが、今回は
1.半熟卵とチンゲン菜の下準備
2.豚バラの下処理(圧力鍋)
3.スライスした豚バラを煮込む(圧力鍋)
4.半熟卵を3.の煮汁で漬ける
という流れにしたので、トータルでけっこう時間がかかってしまいました(冷ましたり漬けたりする時間入れると1日がかりに……)。
時短したい&面倒なら、2.の豚バラを焼く&下茹での手順はすっとばして、1.→3.と豚バラを最初からスライスして煮込んでもいいと思います。煮汁をとっておけば、次回作るときは4.の煮卵を漬ける時間も短縮できますね。
↑作り方は動画でもどうぞ。

材料:(2~3人前)
・豚バラブロック 500g
・チンゲン菜 1束
・たまご 2個
・ネギの青い部分 1本分
・しょうが 1かけ
・しょうゆ 50cc
・日本酒 50cc
・みりん 大さじ2
・砂糖 大さじ2


1.半熟卵とチンゲン菜の下準備
まずは川本家の英知を結集したマニュアルに従って、パーフェクトな半熟卵を作ります。
冷蔵庫から出したての冷えた卵の底に穴をあけ(↓の道具が便利なのですが、なければ画びょうでもいけるようです)、沸騰したお湯に入れてときどき転がしつつ8分。
茹で終わったら、流水にさらして加熱が進むのを止めます。
卵が冷えたら、殻をむいておきます。
続けて下準備としてチンゲン菜を沸騰した鍋でさっと茹で、ざるにあけて水気を絞っておきます。


2.豚バラの下処理(圧力鍋)
ここからは豚バラブロック肉の下処理(面倒な場合は3.に進んでOKです)。
豚バラブロックはフライパンで表面を焼きつけます。
その後、ネギの青い部分、しょうが、かぶる程度の水、酒(分量外)と一緒に圧力鍋に入れてセットし、強火にかけます。
圧力鍋のピンが回ったら弱火にし、10分加圧。それから火を止め、自然に冷却するまで待ちます。


圧力鍋の冷却が終わったら、ザルにあけて茹で汁を400cc取り分け、豚バラ肉は7~8mmの厚さに切り分けます。


3.スライスした豚バラを煮込む
圧力鍋にスライスした豚バラ、茹で汁(400cc)を戻し入れ、しょうゆ、酒、みりん、砂糖を入れて再度圧力鍋をセット。
強火にかけ、加圧が始まったら弱火にして10分。その後火を止めて自然冷却したらフタを開けます。


4.半熟卵を漬ける
豚バラの煮汁を取り分けて冷まし、作っておいた半熟卵を半日ほど漬けこみます(※煮汁は必ず冷ましましょう!)。
漬けこんだ半熟卵を切る瞬間、緊張が走りましたが結果は…パーフェクトなトロトロ感!
思わず「ナイス半熟~~!」と野球部ばりに声をかけたくなる黄身です。川本家ありがとう……。
器にご飯、チンゲン菜、半熟卵、豚バラをのせ、とろっとするまで煮詰めた煮汁をかけたら完成。

鍋のなかのお肉をいくらでものっけてよいという至福。テンション上がります。

盛りつけるときも、トロトロすぎて崩れそうだった豚バラ。

食べた感想:
作中で、あかりさんたちがスプーンでこの丼ぶりを食べてるのがちょっと不思議だったんですが、実際に食べてみるとわかります。
肉がほろっほろなので、スプーンで全然いけちゃう……!しかもご飯にしみた甘辛のタレや、トロトロの半熟卵を一緒に口に運ぶなら、スプーンのほうが断然美味しく味わえるのです。
煮込むときに豚バラを細かくしたり、八角などのスパイスを加えたら、台湾のルーロー飯風にもなりそう。今回は500gで作りましたが、2人でもすぐ食べてしまったので、倍の1kg分作ればもっと幸せになれるかもしれない……。
8巻は柳原棋匠と島田八段の勝負が何度読んでも胸アツなんですよね。リアル将棋界がアツい今、読み直したくなる名勝負がいっぱい。
コメント
コメント一覧 (10)
他のは違う名前の料理なのだそうですが現地の台湾人もごっちゃにしていろいろ言ってました。
気軽に分類聞いたら同じだろ同じじゃないだろと揉め始めてしまった……w
カレーとか雑煮とかみたいな感じなのか……?
774さん
い、意外と台湾でも曖昧なんですねw>ルーローハン
774さん
ルーローハン、最近は台湾で食べるあの細かいお肉のイメージが強いですが、意外と自由な料理なんですね。
角煮を大量に作って、最後のほうに鍋に残ったクズ肉で作るルーローハン風の丼ぶりが大好きです(´﹃`)
モッチーさん
豚バラを細かく切って、八角とかも入れて煮込んだらルーローハンにできそうですね!(食べたくなってきた~)
残念すぎる
ななしさん
あれ、まだ終わってないはずですよ~!>連載
高あけさん
ありがとうございます!