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ゲイの菜食主義者・渚と元ヤンの野菜嫌い女子・マキ。
彼らのおいしい同居生活を描いた「にがくてあまい」が、続編を描く「にがくてあまい refrain」として帰ってきました。



前作と同じく、ビーガンの主義主張を押しだすのではなく、あくまでも野菜の美味しさや底力に気づかせてくれるグルメ漫画となっています。一方でストーリーは生きづらい少数派に寄り添う優しさにあふれていて、それは現状「食のマイノリティ」であるビーガンが主役であることと通底しているのかもしれません。

今回は1話に登場する、生きくらげとトマトの春雨スープを再現しました。

(そういえば前作でも、渚がマキに初めて作った料理が雑穀スープでしたね)
 


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※【コマ引用】「にがくてあまいrefrain」(小林ユミヲ/小学館クリエイティブ)1巻より

マキにかわり、今作で渚とコンビを組む女性主人公が、五味岡真。

愛情いっぱいに育ててくれたシングルマザーの母に自分がしてしまったむごい仕打ちをトラウマに抱え、その後の人生もうまくいかないまま、ひょんなことから渚と同じ長屋に住むことに。

元ヤンのマキとは違って、一見おとなしい印象のキャラクターですが「野菜嫌い」という共通点は同じ。渚の作ったこのスープを食べて、どん底から這い上がるように生トマトをくらうシーンは、彼女の秘められた底力が伝わってくるようでした。

▼作り方(分量は作品を参照してください)


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まずはベジブロスづくりから。ベジブロスとは、野菜くずから作るだしのこと。

今回は玉ねぎの皮、キャベツの外皮と芯、ブロッコリーの茎、ネギの青い部分、しょうがの皮でとってみました(セロリの葉とか、香味野菜を多めにするとよさげな気がする)。

鍋に水と野菜くずを入れ、白ワインを注いで火にかけ、沸騰したら弱火で30分煮ます。

その間にスープの具材を準備します。
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乾燥春雨はお湯でもどしておきます。
玉ねぎは薄切り、小玉トマトはひと口大にカット。
生きくらげは固い石づきの部分を切り落とし、ひと口大に。

きくらげを見ると、ペンギンの肉ネタを思い出してしまうのは吉田戦車先生の影響です…。

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具材を準備しているうちにベジブロスができあがりました。
ザルでこしてスープを鍋にうつします。きれいな黄金色!
味見してみると、いろいろな野菜が溶けだした複雑な味わいです。

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ベジブロスと玉ねぎを入れて火にかけ、玉ねぎがやわらかくなるまで煮込みます。
続いてトマト、生きくらげ、酒を入れて煮、火がとおったら湯でもどした春雨を加えます。

仕上げにごま油を回し入れ、塩コショウで味つけ。

皿に盛りつけて、小ねぎを散らしたら完成。
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見た目も鮮やかでテンションのあがるビジュアル。

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食べた感想:
動物性のだしを使っていない分、味も物足りないのでは…と心配になりますが、ごま油のパンチとトマトのうまみは伊達じゃない。このふたつとベジブロスのおかげで、奥行きのある味わいの中華スープになっています。小腹がすいたときの夜食にもよさそう。

ビーガンレシピは食材をそろえるハードルが高いものもありますが、身近な材料で作れるこのスープは、初心者に最適かも。



2巻も出ました!なつかしいキャラも再登場してます。
渚がハルバルファームから戻ってきた理由など、まだ明かされていないストーリーにも気になるところ。



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