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今月はクリスマス系の再現料理を3つほどアップする予定です。
第一弾は入江喜和先生の「ゆりあ先生の赤い糸」4巻に登場したクリスマスケーキ。

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※【コマ引用】「ゆりあ先生の赤い糸」(入江喜和/講談社)4巻より

祝・今年の「このマンガがすごい!」オンナ編8位!(パチパチ)

↓以前再現した料理はこちら


主人公・ゆりあさんの前で次々と明らかになる、くも膜下出血で倒れた夫・吾良の人間関係。不倫相手と名乗る美青年に泡を吹いたと思ったら、その後子持ちの女性の存在まで発覚します。

それぞれの状況が逼迫するなか、介護という現実を前にゆりあさんは3者で話し合いの席をもうけ、なんと「一緒に暮らすこと」を提案。本妻、愛人(男)、別宅の女(&子ども)がひとつ屋根の下。愛人のりくは速攻で拒否しますが、そんなとき吾良が一時的に目を覚まし……。

おりしもその日はクリスマス。預かっていた「別宅の女」ことみちるの子どもたちのために、ケーキ作りを提案するゆりあさん。しかしあいにくトッピングするイチゴは売り切れ。そこで特大板チョコをとかしてでコーティングしたチョコレートケーキを作ります。

結局板チョコの量が多すぎて、できあがったのは巨大化した分厚いコーティングのケーキ。包丁では刃が立たず、韓国ノワール映画のように凶器で破壊して食べることに……。

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※【コマ引用】「ゆりあ先生の赤い糸」(入江喜和/講談社)4巻より

思い通りの「かわいいケーキ作り」にはならなかったものの、不思議に楽しい夜。
夫の介護という共通の目的がありつつも、お互いをまだ信用しきれていない3人が平和に食卓を囲めたのは、クリスマスという日のなせる業でしょうか。

作り方:(分量は参考まで/15センチ型1台分)
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コーティングに使われたのは、吾良の妹・志生里ちゃんのドイツ土産の巨大板チョコ。
業務スーパーにドイツ製チョコレートがあると聞いたので探しに行ってみたら、それっぽい輸入品がありました。表には「ベルギー産チョコ」と書いてるけど、原産国はたしかにドイツ。

国内メーカーの定番板チョコは1枚50gですが、このドイツ製板チョコは1枚200g。4倍のデカさ……。
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iPhoneSEと並べるとこんな感じ。
これなら分厚いコーティングが一発でできるかもしれない、と謎の期待をこめて進めます。

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ケーキ型にはバターをぬり、小麦粉を振って余分な粉を落としておく。
(手持ちの型はフッ素加工だし底も外れるタイプなのでこの手間いらなかったかもしれない)

小麦粉(60g)はふるっておく。
耐熱容器にバター(15g)と牛乳(大さじ1)を入れてラップなしで30秒ほど温めておく。

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常温に戻した卵(2個)は割りほぐして湯煎で人肌に温め、グラニュー糖(50g)を入れて白くもったりするまでハンドミキサーでしっかり泡立てる。

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ふるった小麦粉を入れてさっくり混ぜ、生地の一部と熱したバター+牛乳をよく混ぜ、それをボウルに戻して全体をさっくり混ぜ合わせる。

180度に予熱したオーブンで25分。
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焼けたら逆さにして網の上で冷ましておく。

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板チョコ(400g)を包丁で刻み、50度で湯煎して溶かす。

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これを覚ましたスポンジの上から一気に流し、側面をパレットナイフで整えたら冷蔵庫で冷やし固める。

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ホイップクリームをトッピングして完成(うっかり泡立てすぎて生クリームがぼそぼそしてしまった)。

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果たして分厚いチョコレートケーキになったのでしょうか。
いざ包丁を入れてみます。

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コーティングケーキをきれいに切るには
・常温に戻してチョコを柔らかくする
・温めた包丁で切る
のがコツらしいけど、そんなライフハック役に立たたないくらい固い……。

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無理矢理切る…というより割ったら作中と同じようにデストローイな感じになりました。

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厚さ7ミリくらい。
コーティングというより、溶かした板チョコがそのまま再結晶したような感じなので、そりゃ切れないわ……。

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スポンジケーキにチョコレートのシンプルなケーキ。見た目はアレですが、ロッテのチョコパイっぽくて美味しい。
ケーキ作りはひとりで失敗すると心が折れるけど、みんなでわいわい作るとなんだかテンションもおかしくなって楽しいんだよね…と思い出しました。

最近、疑似家族的な人間関係を描く物語が増えた気がしますが、ゆりあさんと愛人たちの関係もそうなっていくのでしょうか。一方で「サレ妻」一辺倒だったゆりあさんにも、4巻ではついに「いい人」が登場。「えええ、まさかあそこで登場したあの人が!?!?」という驚きの展開なので、続きが気になりすぎる…!



5巻は1/10発売のようです。


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