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※【コマ引用】「舞妓さんちのまかないさん」(小山愛子/小学館)8巻より

台風などで気をもむ日が続き、更新も滞ってしまいました(コメントもなかなか返信できず申し訳ありません)。被災された方々が一日も早く普段の生活に戻れるようお祈り申し上げます。≫令和元年台風19号災害支援募金


「舞妓さんちのまかないさん」は特にエピソードが好きな巻と、料理に惹かれる巻があるのですが、自分にとって8巻は後者でした。先日再現したバナナスコーンをはじめ、あんこカスタード入りアップルパイとかデラックス・ピザとか、ツボをつかれるメニューばかりで悶えてしまう。

82話のういきゅうトーストも心をつかまれた料理のひとつ。
誕生日に「外のすーちゃんのいつもを知りたい」とリクエストし、すーちゃんの馴染みの場所に連れて行ってもらったキヨちゃん。その場所とは、舞妓さん御用達として知られる祇園の喫茶店「切通し進々堂」。そこでオーダーしたのが、この「ういきゅう」。トーストしたパンに赤いウインナーときゅうりをはさんだシンプルなサンドイッチ。

イノダ、マエダ、ソワレ、フランソア、六曜社……京都には重要文化財に指定したいほど古くて美しい喫茶店がたくさんあって、自分も学生時代にちょくちょく巡ったのを思い出したけど、切通し進々堂は行ったことがないお店。先月、ちょうど関西に用事があったのを機に、気になっていた「ういきゅう」を食べに行ってみました。

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※【コマ引用】「舞妓さんちのまかないさん」(小山愛子/小学館)8巻より

八坂神社に向かう四条通から1本入った場所にお店がありました。祇園からすぐ近くなので、花街で働く人は立ち寄りやすいだろうなー、と納得。
(ちなみに有名な京大近くの進々堂カフェや同名のベーカリーチェーンとは関係ないみたいです)

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作中でも描写されてたとおり、店内には舞妓さんの名前入りの京丸うちわがいっぱい。
「花街御用達」と聞いて敷居の高さを覚悟していたけどまったく逆で、ご近所に愛されていることが伝わる気取りのない雰囲気のお店です。

訪れたのが午前中だったせいかほかにお客さんもおらずのんびりしてたら、注文した品がきました。
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ういきゅう&クリームソーダ。楊枝でとめているのがなんともかわいらしい。
ういきゅうは「上ウィンナートースト」が正式名らしく、350円。単品オーダーはNGで、ドリンクと一緒に頼む必要があるようです。

トーストに塗られているのはシンプルにバターだけ。そこに懐かしい赤ウインナーと浅漬けのきゅうりがたっぷり。途中で「もしかしてこれ、家でも作れるかも」と思いたち、パンやきゅうりの厚さなどチェックしつついただきました。

クリームソーダのシロップも濃いめで、まだ暑さが残る日中歩いたあとだけに甘さが体にしみて、一瞬で食べてしまった。メニューも豊富なので、また機会があれば行ってみたいなー。


さて以下は自宅で再現してみたもの。
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きゅうりは6~7mmに斜め切りして軽く塩をまぶしておく。

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食パン(6枚切り)は耳を切り落として半分に切り、トースターで焼く。赤ウインナーは1本を斜めに切る。

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フライパンで赤ウインナ―を炒める。
食パンはトーストしてバターを塗り、赤ウインナ―(5~6かけ)、きゅうり(6枚)を並べる。

もう一枚のトーストではさみ、楊枝でとめて完成。
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おお、それっぽくなった!

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今回はお店の味にあわせてバターだけにしたけど、からしやマヨネーズを塗ってもいいし、きゅうりをぬか漬けに変えてもなかなかいける。

家にある材料で簡単に再現できるので、もしかしたらキヨちゃんも置屋の台所で作ったりしたかもしれない。

切通し進々堂にはほかにもトーストメニューがたくさんありますが、作中ですーちゃんが食べていたのがこの上玉子トースト。
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おなかいっぱいだったので、テイクアウトにしてもらいました。
(お店の方がきゅうりの水分を心配してくれたので、結局このあとすぐ公園で食べた)

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甘くないふんわりした卵焼きがどーんと入っていて、こちらもとても美味しい。
つぶしてマヨネーズとあえた卵サンドももちろん好きだけど、出来立てを食べるならやっぱり卵焼きサンドこそ至高。

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もうひとつお土産用にテイクアウトしたのが、店頭で販売していた名物のフルーツゼリー。
赤いゼリーは「赤い~の」、緑のは「みどり~の」。かわゆくも直球の命名は舞妓さんによるものだそう。カラフルでガーリーなゼリーたちは、並べてみるとまるで舞妓さんが集っているように華やかで愛らしい。「みどり~の」はメロンシロップ入りで、お店で飲んだ美味しいクリームソーダが思い浮かんだ。

「舞妓さん~」は実在のお店もちょいちょい出てくるので、京都観光ガイド的な意味でも楽しいですよね。今度は9巻のハートのホットケーキが出てくるBLUE FIR TREEも行ってみたいな。



マンガの実在するお店に行ってみたシリーズ。


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