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今週金曜にいよいよドラマ放送ですね。
追加キャストも発表されて、内野聖陽に山本耕史って、もはや戦が始まるとしか思えない大河ドラマ級の豪華さ。

そして実はですね、Twitterで募集のあった試写会に当選したのです…!先日ひと足先に第1話を見てきました。感想はこちら。

オープニングからエンディングまで個人的にはほぼパーフェクト。ありがとうテレ東…(拝み)。試写会の最後には、客席から自然と拍手が起きていました。

実写化に賛否両論はつきものだけど、うちの親もドラマで「孤独のグルメ」や「深夜食堂」にハマったクチで、一緒に劇中に出た店の食べ歩きや料理の再現を楽しんだり、ふだんマンガを読まないような身近な人とも作品の世界を共有できる状態は、実写化があったからこそだなあと思います。「何食べ」も「孤グルの枠で面白いドラマ始まるよ!」となにげなく薦めてみよう。
というわけで金曜の放送、楽しみです(放送がない地域でも、Tverの配信があるそうです。いい時代だ)。

さて話は変わって、私事ですが先日40歳になりまして。
13巻に同じく3月生まれ(と推定)のシロさんの誕生会のエピソードがあり、自分もこれでセルフ祝いしたい…!と思っていたのでした。その献立がこちら。

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※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)13巻より

・江戸前ばらちらし
・とり天とアボカドの天ぷら
・菜の花のごまからしあえ
・はまぐりのお吸いもの


いつものシロさんちの夕飯からすると、食材費に糸目をつけない豪華メニュー。ばらちらしの上にはいくらまで乗っかってます。

手の込んだ献立だけに時間もかかりそう…と心配になりますが、仕込みをきっちりこなせば、あとは意外にスムーズです。

<前晩>
仕込み①卵焼きを作る

ケンジが風邪ひいたシロさんのために作ってた、ガッテン流卵焼き(4巻参照)。これほんとに手慣れてないとぐちゃぐちゃでパニックになるけど大丈夫です。卵は仕上げにキッチンペーパーでくるんで形をなんとなく整えれば、なんとなくどうにかなってる。

仕込み②はまぐりの砂抜き
はまぐりは生鮮品が時期的に手に入らなければ、真空パックの商品がスーパーにあります(砂抜き不要なので便利)。
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<当日>
仕込み③鶏むね肉に下味をつける
ボウルに10~12等分した鶏むね肉、酒、マヨネーズ、しょうゆ、塩、チューブしょうがを入れてよくもみこむ(最低30分、時間があれば前晩から漬ける)。

仕込み④マグロを漬ける
醤油、酒、みりんを煮たてて冷まし、わさびを溶かしてマグロのさくを漬けこむ。1時間くらいで上下を返し、その後2~3時間。

仕込み⑤すし用にご飯を炊く
水少なめ、酒少々とだし昆布を入れて炊く。

ここまで出来たら、以下の手順はいつもと同じく1時間程度で済みます。
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砂抜きしたはまぐりを水から火にかけ、アクをとる。貝のくちが開いたら塩で味をつける。椀に盛るときに三つ葉を添える。

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ボウルにしょうゆ、砂糖、だしの素、和がらしを入れて混ぜておく。
菜の花をさっとゆでて冷水にとり、4等分に切って水気をしっかり絞り、ボウルにあえて白すりごまをまぶす。

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すし用のご飯が炊けたら、ボウルにうつしてすし酢を入れてしゃもじで切るように混ぜ、大皿に薄く平らに盛りつける。

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前晩に焼いたガッテン流卵焼き、漬けたマグロは角切り。

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茹でたエビ、煮アナゴも角切りに。
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アボカドも角切りにしてレモンとあえておく。

自分、えばれるほどの知識も経験も会得しないまま不惑の40歳を迎えましたが、確信を持って言えることのひとつは、
ここぞというときのアボカドは高いやつを買え

スーパーに1玉98円の安いアボカドと、その隣におくるみにくるまれた300円くらいする高級アボカドが並んでいたら、どんなに節約してても迷わず後者を買うんじゃ。前者は8割の確率でハズすから。
(あとね、キッチンペーパーも思い切って厚手の高いやつ買った方がいい。調理中のストレスがぜんぜん違うんじゃ)

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どうでもいいことは置いといて、酢飯の上に具材をならべていきます。
いくらの醤油漬けは、バラバラ散らすよりも、シロさんがやってるように、具材の隙間に最後に少しずつ置いていくほうが、見た目がキレイに仕上がります。

そろそろラストスパート。
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漬けこんでおいた鶏むね肉を、どろっと濃いめに作った天ぷら衣につけ、180度の油で3分→裏返して2分。

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ちらしずしで余ったアボカドはくし切りにして、残った天ぷら衣にまぶして揚げる。

ひな祭りにも使えそうな、彩り美しいお祝い献立。
ケンジも「今日のは(いつものお年寄りっぽいごちそうじゃなく)華がある」と驚き。
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シロさんいわく「子供の誕生会の定番 ちらしずしと鶏のからあげを若干アレンジしてみました」。
確かにこれは大人がワーイングする誕生会メニュー。

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宝石箱やー。というセリフが自然と出た。

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江戸前風ちらしずし:
ご飯の上にゴージャス具材がみっしりと。しっかり甘い煮アナゴに卵焼き、とろけるような漬けマグロとアボカド。これにテンションの上がらない大人はいまい。

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とり天とアボカドの天ぷら:
アボカドにはレモン塩、とり天は柚子胡椒で。
胸肉と思えないやわらかくてジューシーな中身に、厚めの衣がふんわりサクサク。唐揚げはもも肉のほうが美味しいけど、とり天ななぜか胸肉のほうが美味しいのよね。

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アボカドの天ぷらは味は淡泊なのに食感はねっとり濃厚、レモン塩が合う。

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菜の花のごまからしあえ:
菜の花が食卓に出ると、春が近いなあ、とときめいてしまう食材。
からしあえは定番だけど、すりごまの風味もきいて美味しい。箸休めにもなる一品。

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はまぐりのお吸いもの:
ひな祭りのせいか、はまぐりも春の、しかもお祝いの食材というイメージ。塩だけで味付けしているので、シンプルにはまぐりの出汁を味わえます。あさりとはまた違う、上品なうまみ。

ちなみにこの献立は、シロさんの誕生日だけでなく、秋生まれのケンジの50歳バースデーの遅いお祝いもかねたもの。50歳を本気で嫌がるケンジは永遠の乙女ですね……。

それからついに公式レシピ本も出るようです!漫画からメモ用紙にいちいちレシピを書き写す作業(本汚したくないから)が不要になるぞ…!


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