※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)4巻より
「めしにしましょう」4巻に登場するナープ天茶を再現してみました。
スッポンの首を落としたり、キロ単位の肉&魚をこなしたり、ヘビーな工程で素人にはなかなか手が出ないメニューが多い本作ですが(公式実写版こと小林先生のブログで視覚的に満足しましょう)、このナープ天茶は異色に思えるほどシンプルな食材で構成されています。
そもそも青梅川さんもいつもの様子と異なります。
ひとつ前のエピソード(やけくそアヒージョ)で、イセエビやギガマッシュルーム入りの「普通じゃない」料理を作り、臨時アシのピエロ氏に
「これは人間を支配するための料理」
と含みのある言葉を向けられます。
料理を対・人とのコミュニケーションの手段にしてきた青梅川さんにとって、この言葉は引っかかるものだったようで、自問自答します。
うまい料理は人間を支配できる。
そしてうまいものはうまいほど強く、うまいほど高い。
果たして本当にそうなのか?
※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)4巻より
これまでの青梅川さんの料理といえば、食材も調理法もエクストリーム性が特徴でした。しかし果たして「うまいもの」に、極端な調理法や食材は必須なのだろうか? 自らのスタイルを見つめなおした結果、生まれたのがこの料理。
揚げ油はサラダ油を使ってしまったけれど、小林先生のブログでは米油が使用されていました。
エノキが薄く色づいたら引き揚げます。
作中にも書かれているけど、網杓子に米粉の生地がこびりつくので、取るのにちょっと苦労します。
(そういえばこの網杓子、上京してから100均で買ったやつだから15年くらい使っている)
揚がりました。コロモを網杓子である程度落として揚げるので、薄づきのかき揚げに仕上がります。
丼にご飯をよそい、その上にかき揚げをのせます。
レモンをしぼり、刻みのりをのせ、醤油をまわしかけて…
熱々のほうじ茶を注ぎます。
お酒のシメとかに食べたくなるビジュアル。
全体をくずして、混ぜて食べるのがポイントのようです。
納豆、えのき、オクラ、それから米粉と卵。
いずれも会社帰りにヨーカドーで買えるレベルの食材たち。やさしい。かつてなくやさしさに満ちている。
いずれも会社帰りにヨーカドーで買えるレベルの食材たち。やさしい。かつてなくやさしさに満ちている。
そもそも青梅川さんもいつもの様子と異なります。
ひとつ前のエピソード(やけくそアヒージョ)で、イセエビやギガマッシュルーム入りの「普通じゃない」料理を作り、臨時アシのピエロ氏に
「これは人間を支配するための料理」
と含みのある言葉を向けられます。
料理を対・人とのコミュニケーションの手段にしてきた青梅川さんにとって、この言葉は引っかかるものだったようで、自問自答します。
うまい料理は人間を支配できる。
そしてうまいものはうまいほど強く、うまいほど高い。
果たして本当にそうなのか?
※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)4巻より
これまでの青梅川さんの料理といえば、食材も調理法もエクストリーム性が特徴でした。しかし果たして「うまいもの」に、極端な調理法や食材は必須なのだろうか? 自らのスタイルを見つめなおした結果、生まれたのがこの料理。
(しかしこの自問自答する青梅川さんはかわいい)
シンプルな軸に傾いたといっても、そこは「めしにしましょう」。
独特の「ずらし」の美学は、料理名に表れています。
「ナープ天茶」のナープとは、オクラ、えのき、納豆、この3つをあわせたもののことですが、これは青梅川さんの命名によるもので「意味はわかりません」とのこと。考えるな、感じろ。
シンプルな軸に傾いたといっても、そこは「めしにしましょう」。
独特の「ずらし」の美学は、料理名に表れています。
「ナープ天茶」のナープとは、オクラ、えのき、納豆、この3つをあわせたもののことですが、これは青梅川さんの命名によるもので「意味はわかりません」とのこと。考えるな、感じろ。
えのきは根元を落として三等分、オクラは厚めの輪切りにします。
(オクラは水洗いしたあと、水気をよく拭いておきましょう)
(オクラは水洗いしたあと、水気をよく拭いておきましょう)
納豆はあらかじめよく混ぜ、ボウルにエノキとオクラと一緒に投入してさらに混ぜます。
納豆のねばりにより具材全体をまとめる、という理にかなった方法。
もうひとつのポイントは、米粉で揚げるということ。
「天ぷらの世界は沼です」
という言葉どおり、名店の職人の「揚げる音ととの対話」みたいな世界への到達は素人には無理ですし、なによりグルテンフリーの米粉ならコロモの扱いも格段にラクになる、という理由。
小麦粉だと「事前に粉を冷蔵庫で冷やす」「混ぜすぎない」とかチクチク言われがちですが、米粉なら無問題です。
卵と水、米粉を混ぜ合わせてコロモを作ります。
「ナープ」を網杓子ですくってそこにコロモをかけ、160~170度の油に網杓子ごと沈めて投入。
「天ぷらの世界は沼です」
という言葉どおり、名店の職人の「揚げる音ととの対話」みたいな世界への到達は素人には無理ですし、なによりグルテンフリーの米粉ならコロモの扱いも格段にラクになる、という理由。
小麦粉だと「事前に粉を冷蔵庫で冷やす」「混ぜすぎない」とかチクチク言われがちですが、米粉なら無問題です。
卵と水、米粉を混ぜ合わせてコロモを作ります。
「ナープ」を網杓子ですくってそこにコロモをかけ、160~170度の油に網杓子ごと沈めて投入。
揚げ油はサラダ油を使ってしまったけれど、小林先生のブログでは米油が使用されていました。
エノキが薄く色づいたら引き揚げます。
作中にも書かれているけど、網杓子に米粉の生地がこびりつくので、取るのにちょっと苦労します。
(そういえばこの網杓子、上京してから100均で買ったやつだから15年くらい使っている)
揚がりました。コロモを網杓子である程度落として揚げるので、薄づきのかき揚げに仕上がります。
丼にご飯をよそい、その上にかき揚げをのせます。
レモンをしぼり、刻みのりをのせ、醤油をまわしかけて…
熱々のほうじ茶を注ぎます。
お酒のシメとかに食べたくなるビジュアル。
全体をくずして、混ぜて食べるのがポイントのようです。
食べた感想:
米粉で揚げたかき揚げは、特になんのコツもいらないのにザクっと香ばしく揚がりました。
オクラのシャキシャキ、エノキのサクサク、納豆の粒々感。いろんな食感と旨みが一度に味わえます。油をほうじ茶がさっぱり流してくれるので、もたれにくいのも嬉しい。
どこにでもある普通の食材でも、「エクストリームな料理」は作れると実証した青梅川さん。
なにより、やはり普通に命名したら「かき揚げ天茶」になるところを、「ナープ天茶」にしたネーミングが秀逸だと思う。1巻の「ウ゜ドン」にまさるとも劣らない、ニュートラルな語感も美味しさの一部かもしれません。
オクラのシャキシャキ、エノキのサクサク、納豆の粒々感。いろんな食感と旨みが一度に味わえます。油をほうじ茶がさっぱり流してくれるので、もたれにくいのも嬉しい。
どこにでもある普通の食材でも、「エクストリームな料理」は作れると実証した青梅川さん。
なにより、やはり普通に命名したら「かき揚げ天茶」になるところを、「ナープ天茶」にしたネーミングが秀逸だと思う。1巻の「ウ゜ドン」にまさるとも劣らない、ニュートラルな語感も美味しさの一部かもしれません。
コメント
コメント一覧 (8)
ここまで暴力的な料理漫画はなかなかないですよね…。
松茸と霜降り牛のすき焼き、あぶく銭が入ったら再現してみたい。
あの網杓子、そろそろいい加減買い替えないと…と思いつつ、いまだに現役のままですw
「めしにしましょう」は料理だけでなくあのセンスを味わうマンガでもありますね…。
なるほど、オーブンペーパーという手もあるのですね!
海苔なら確かにそのまま一緒に食べられていいですね。
アドバイスありがとうございます!
お玉のなかで形を仕上げる…という感じになるのでしょうか。
インドの屋台のテクニック、気になります…!
昨日何食べた、のシロさんが見たら卒倒しそうなネタと料理方法
松茸五キロと霜降り肉数キロのすき焼きとか正気かと思いました……よかったですね
作り方をちゃんと真似するumebonさんが大好きです。
「こびりついたら洗うの面倒だから違う方法でできないかな」とか考えてた自分が恥ずかしい(笑)
私も何度か米粉で天ぷらを作ったことがあるのですが、その度に口の中が「コレジャナーイ」と大騒ぎで。米の味が違和感を訴えるのです。
技術も経験も乏しいけれど、やっぱり小麦粉で作ります。
小林先生の言語センスはホントすばらしい。
味を邪魔しないのなら具によってはペーパーではなく海苔もありですけどねえ
印度の屋台でその様に揚げ物を作っている店を見た事が有ります。