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「舞妓さんちのまかないさん」5巻からスコッチエッグを再現してみました。

売れっ子舞妓のすーちゃんの、月に2回ある貴重なオフの日。普段は古都の顔として観光客の視線を集めるすーちゃんが、髪をおろし、洋服に着替え「普通の女の子」に戻る日でもあります。

たまたまお休みが重なった親友のキヨちゃんと、ゲーセンや食べ歩きなど、年ごろの女の子らしい休日を過ごしつつ、すーちゃんがこの日の最後に望んだのは、キヨちゃんと一緒に買い出しをして、台所で料理を作ること。

故郷から一緒に上京し、花街の「舞妓」と「まかないさん」という、まったく異なる道を選んだ2人。すーちゃんにとってはこんな普通の日にこそ、キヨちゃんがプロフェッショナルとして働く、もうひとつの現場を見ておきたくなったのかもしれません。

スコッチエッグという、いつもよりちょっとご馳走感のある料理は、そんなふたりの特別な日常にぴったりだな、と思えます。
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※【コマ引用】「舞妓さんちのまかないさん」(小山愛子/小学館)5巻より

そういえばスコッチエッグって、案外これまで作ったことがなかったメニュー。
いや、それどころか人生で食べた記憶も曖昧かもしれない。

作り方を調べてみると、「肉がひび割れた」「卵からはがれた」と失敗談が続々で、意外に難しい料理のようです。ハンバーグの卵入り版、としか思っていなかった自分は戦々恐々しつつ、作ってみることにしました。

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作中に描かれたものにあわせ、卵は半熟に仕上げます。
8分茹でたもの、10分茹でたもので仕上がりの差を見てみることにしました。

ゆでた卵は冷水で急冷し、殻をむいたあとも冷蔵庫でしっかり冷やしておくのが、半熟に仕上げるポイントのようです。
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キツネ色になるまで炒め、冷ましておいたタマネギを合いびき肉と一緒にこねます。

冷蔵庫で冷やしておいたゆで卵に小麦粉をうすくはたき、この肉ダネで包んでいきます。
8分茹でた卵はやわらかいので、つぶさないように注意しながら包みます。このとき、肉ダネの表面をきれいにならしておくと、揚げたときのひび割れを防げるようです(手にサラダ油をつけるとやりやすい)。
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卵丸ごと1個つつむと、それなりに大きい…(ソフトボールくらい)。
これに通常の揚げ物と同様、小麦粉→卵液→パン粉をしっかりまぶしていきます。

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180度の油でキツネ色になるまで揚げます。でっかいメンチカツみたいで、テンションの上がるビジュアルです。

包丁で半分に切ります。肉だねにちゃんと火が通ってるのか、卵は半熟に仕上がっているのか……切ってみないとわからない、緊張の一瞬。

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おおお、初めてにしてはうまくいった!

こっちが8分茹でた卵。
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半熟だと切るときにどうしても黄身が流れてしまうけど、そこはしょうがないのかなー。

こちらは10分茹でた卵。
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これくらいの固めの半熟だと、切り口がキレイですね。見た目をとるか、半熟をとるか、そこはお好みでしょうか。

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ケチャップとウスターソースを混ぜたものをかけていただきます。

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小山先生のあとがきで、スコッチエッグについてこんな一文がありまして
たまごもハンバーグもフライも
一括で楽しめるとあっちゃあ
いったいどうなってるんだ
けしからん
と思うわけです
ほんとにけしからん食べ物です。
食中の写真が固め半熟のものしかないけれど、トロトロ半熟ももちろん最高でした。

ハンバーグの亜種的な印象のスコッチエッグですが、本場のイギリスではピクニックの軽食やおつまみとして食べるのが一般的だそう。

いや、でもやっぱり日本人からしたら「ご飯に最高のおかず」ですよね、これ。

5巻は蒸しケーキも美味しそうだったので、また作ってみたいです。



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