これまで、キムチチゲ(by.ジルベール)やタイ風グリーンカレー(by.佳代子さん)が登場した「何食べ」ですが、主人公のシロさん本人が作る本格エスニックメニューとしては、もしかして初?
13巻に登場する、炊飯器で作るシンガポールチキンライスの献立です。
※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)13巻より
とはいっても、情報元は事務所の新メンバー・山田さん。
子供のいる兼業主婦だからこそ手早くできる料理に詳しく、今回のレシピも彼女から教えてもらったものだそう(職場でレシピの情報交換するって、やっぱりシロさん完全におかん…)。
しかしエスニック献立って、いつのまにか洋食・中華に続いて日本の食卓の定番になってきましたね。
「ご飯に合う」、この一点を満たすものならなんでも貪欲に取り入れてきたのが、日本の家庭料理の歴史かもしれない。
シンガポールチキンライスもそのひとつ。
カオマンガイ、海南鶏飯とも言われ、クセのないおいしさは確かに日本人好み。私もネットのレシピで何度か作ったことがありましたが、「何食べ」の味はどんな感じになるんでしょう。
作り方(分量は作品をご確認ください):
まずはしょうがをたっぷりみじん切りにします。
米はあらかじめしっかり吸水させておき、水加減は少な目にして、しょうがのみじん切り、酒、鶏がらスープ(顆粒)、チューブ入りにんにく、ねぎの青い部分、ごま油、ローリエを入れます。
鶏もも肉には砂糖と塩をすりこみ、皮を上にしてご飯の上に乗せて炊きます。
(相変わらず炊飯器が壊れたままなので、今回は土鍋です…)
お次はソースづくり。
パクチーは葉っぱの部分と茎に切り分け、茎の部分をみじん切りにします。
しょうがのみじん切り、しょうゆ、ナンプラー、酢、砂糖、レモン汁を混ぜて完成。
パクチーの葉っぱは、あとでトッピング用にとっておきます。
ついでに、単行本のあとがきページに載っていたスイートチリソースも作ってみました。さらっとしたスイートチリソースです。
炊飯の間に、コンソメ野菜のかきたまスープを作ります。
薄切りにした玉ねぎ、太目の千切りにしたにんじんを水から煮て、沸いたらセロリの茎の薄切りを加えてアクをとり、コンソメを入れてしばらく煮ます。
その間に、チンゲン菜のエスニック炒めに着手。
フライパンに輪切りにした鷹の爪とニンニクの粗みじん切りを弱火で炒め、香りが出たら、ざく切りにしたチンゲン菜の茎を入れて強火にし、フタをして蒸し焼きに。
火が通ったら葉っぱも入れ、オイスターソース、ナンプラー、砂糖、コショウで味付けを濃いめにして仕上げます。
一方でスープの具材の野菜に火が通ったら、塩コショウして味を調え、溶き卵をふんわり流し入れて完成。
チキンライスも炊けました。
ネギとローリエ、鶏もも肉を取り除いて、ご飯を茶碗に盛ってからお皿にひっくり返し、
鶏もも肉は食べやすく切り分けます(トングや菜箸でおさえながら切るとやりやすい)。
肉を盛り付け、パクチーの葉っぱをトッピングしたら、シンガポールチキンライスの完成。
乙女なケンジも満足の「お店屋さんっぽい」盛り付け。
ソースをかけていただきます。
鶏もも肉は驚くほどしっとりジューシー。スープがしみこんだご飯は、しょうががたっぷり入っているはずなのに、確かにそれを感じないほど優しい味わいです。
それから何より、このパクチー味のソースが、予想していた以上に本格的で美味しい!
スイートチリソースと交互に食べると、辛さと酸っぱさ、甘さのコンボでエンドレスにイケます。
チンゲン菜のエスニック炒めは、ナンプラーと甘めの味付けがポイントでご飯が進む。
エスニックな献立に一点、コンソメ味の野菜スープをあわせるのが家庭料理の妙ですね。人によっては、自宅でエスニック100%はちょっとしんどく感じる場合もあるでしょうし。強く主張しない、やさしい味わいにほっとしました。
コメント
コメント一覧 (13)
シロさんも言ってたけど、たっぷりしょうがなのに、食べると案外ちょうどいい塩梅になるのが不思議ですよね。
うちも今度は炊飯器で作りたいなー!
炊飯器で作れるので(うちは故障しているので土鍋でしたが・・・)、案外簡単でおすすめです!
味噌汁でカンパイ、絵がかわいいですよね~。
(パンと合わせる味噌汁は、土井善晴先生のレシピを思い出しました)
朝食にチキンライス、アリかも…!と気づかされましたw
朝ごはんが一番ボリューミーって、健康的でいいですね。
エスニックはほんと、一度脳内に思い浮かぶと食べるまで解消されないですね…。
10年くらい前までは外食で食べる料理、というイメージでしたよね。
炊飯器で作るレシピが出てから、家庭料理として普及した気がします。
(西村しのぶ先生の「砂とアイリス」にも、炊飯器に丸鶏を入れて作るシーンがあったなー)
ビッグ錠先生の「うんめぇ」は、ほんとに頭が真っ白になりました(たぶんマツコさんも周囲のスタッフも予想外だったと思いますw)。
先生のイラスト、「番組見ないと言ってたから」と、後日スタッフさんがメール添付で送ってくださいました。家宝ですね…。
たしかにパクチーが苦手な方には、あのソースはキツいかもしれないですね~。
(別のソースのレシピも載せるのが、さすがよしなが先生)
シロさんの「○○している間に○○」、慣れるまでマネするの大変ですよね。
私はいちど紙にがーっと手書きで工程を書き写して再現しています^^;
13巻に収録されているので、ぜひ!
こういうエスニックの献立でも、どこか家庭料理の空気を残すのがこの作品らしいですよね。
マンモス肉は、やはりあのフォルムが人々の想像力をかきたてるのでしょうか…。
そのうちフライパンでチャレンジしてみよう。
ただ我が家のはカオマンガイで、パクチー嫌いなので使いませんでしたが。
炊飯時にねぎと生姜を結構入れるから大丈夫か?とドキドキでしたが、鶏肉からの味も出るせいかこれがまたご飯にいい小味が出て美味しくなるんですよね。でもジャーを占領しちゃうからまだ2回しか作った事がありませんw
さらっと日常で作れるのがすごい
味噌汁でカンパイ!と聖樹のパンの再現もお願いしたいです
パクチーソース、どんな味なのか楽しみです。
エスニックって唐突に食べたくなりますよね…。
(ちなみに15年くらいまえ、マンガ「華麗なる食卓」に出てきたので知りました)
「ご飯に合う」ことが家庭料理の基本、という言葉で納得いきました。
そう、米に合えばどんな国の料理でも大歓迎なのである。
あ、今回も「マツコの知らない世界」面白かったです。
「うんめぇ」笑いましたわ~。
あと、ビッグ錠先生の描かれた火の玉チャーハン失敗イラスト、身悶えするほど羨ましいです(笑)。
この料理、私も作りました! それも、2回!
もっとも、私も夫も、パクチーが苦手なものですから、ソースは、紹介されていたスイートチリソースと、クックパッドに載っていたものを作ったのですが……(^^;
でも、簡単で美味しいですよね。
生姜をたくさん使うので、身体もぽかぽかしてきたし。身体にも良さそうでした(^^)
ただ、私は要領が悪いというか、手際が悪いというか……
シロさんみたいに、「炊飯している間に、二品のおかずを作る」ということができず……
炊き上がった後、20分ほどかかったのでした……
シロさんみたいに1時間ほどで、一汁三菜を作れる日は、まだ遠そうです……
コミックスに収録されたら作ってみたいです。
何食べは奇をてらいすぎなくていいですよね。
究極の漫画めしはやっぱり絶対再現しきれないマンモー肉とかだと思うのですが。