「美味しんぼ」92巻に登場する、タマネギの釜飯を作ってみました。
これ、これまで自分で再現した「美味しんぼ」料理のなかでは、個人的に一、二を争うほどの美味、しかも簡単でおすすめです。
※【コマ引用】「美味しんぼ」(雁屋哲/花咲アキラ/小学館)92巻より
近年の「美味しんぼ」は読むときに気合いがいる、重厚なシリーズものが多いですが、たまにはさまれる小規模なエピソードも健在。92巻収録の「凶器なお野菜」も、気軽に読める一話完結ものです。
道すがら、刻んだ玉ねぎを顔にぶっかけられるというイタズラに遭った山岡。たかが玉ねぎ、されど玉ねぎで、目と鼻をやられて絶叫するほどの被害に。
その後、はるさんの店に居合わせた白沢探偵の協力で、家庭に事情をかかえた少年が「タマネギ爆弾」の犯人だと突き止めます。
彼に「タマネギの本当の価値と正しい使い道」を知ってもらうため、おいしい玉ねぎ料理の数々をふるまうことに。
「タマネギの釜飯」はそのなかで紹介された料理のひとつ。作り方を見るかぎり、土鍋ひとつでできてシンプルですがご馳走感があります。
作り方:
主役の食材、玉ねぎ。
小ぶりサイズのものを、縦にざっくりと6つ割りにします。
玉ねぎといえば、あの栗原はるみ先生も料理番組で「涙が出るから、みじん切りは苦手」と言っていて、あれだけ料理をする方でも克服できないとは……と驚きました。まさに野菜界の凶器。
私もゴーグルをつけたり、割りばしをくわえてみたり、鼻にティッシュを詰めたり、と人に見せられない方法までいろいろと試したけど、いまのところ一番効果があるのは「冷蔵庫で冷やした玉ねぎを使う」かもしれない。
土鍋に吸水させた米と水、醤油、酒を加え、上に切った玉ねぎ、それから骨付きの鶏もも肉をドーンと乗せ、炊き上げます。
炊けたどー。
これだけでも美味しそうですが、鶏もも肉をいったん取り出して……
骨から外して、肉を細切りに刻みます。
鶏肉の味が薄めだったら、ボウルに刻んだ鶏肉と調味料(煮切った日本酒を、醤油で割ったもの)を入れ、よく絡ませておきます。
おこげもあるでよ。
土鍋から玉ねぎご飯をよそって、
味つけした鶏肉をのっければ完成。
食べるときは、鶏肉をご飯全体にまぶすようにしていただいます。
食べた感想:
骨付き鶏と玉ねぎのうま味がしみたご飯に、トロトロの玉ねぎ。味付けも醤油と酒のみとシンプルなのに、確実に「手間以上」の味がします。
玉ねぎ料理として登場していますが、鶏肉のおいしさにも驚いてしまった一品。
刻み肉なのにパサつきがなくしっとりジューシーで、まるで和風のシンガポールチキンライス(←日本語として破綻)のような味わいです。
「美味しんぼ」のなかでも手軽にできるメニューなので(炊飯器でもいけると思います)、普段の献立にもおすすめです。
(しかし今回の記事、全体的に画面が茶色いですね……)
コメント
コメント一覧 (16)
おお、やはり包丁の切れ味も関係するのですね!
お身内に研げる方がいると、頼もしいですね。
わたしも面倒くさがらずにちゃんと研ごう・・・。
私も長ネギでも出ますTT
玉ねぎのほうが強そうなのに、そっちは平気でネギは反応する、というのもフシギですね~。
コメント拝見していると人それぞれのようで、ほんと「なんでやねん」な現象ですね^^;
はじめまして、コメントありがとうございます!(年またぎの返信で申し訳ありません)
私はコンタクトをしてても涙&鼻水でひどい顔になります…orz
淡路玉ねぎ、見かけたらゲットします!
わー、科学的なご説明助かります!
なるほど、包丁の切れ味も関係するのですね。
さぼらずに定期的にメンテしなければ…。
濡れティッシュもぜひ試してみたいです!
体質もあるのかもしれないですね~。
(うちの母親も染みないようです)
うらやましい!
ろうそくをともす…!
意外すぎてびっくりです!
まな板の両脇に置く光景を想像したら、ちょっと儀式っぽくなりそうですねw
火に気を付けつつ、一度試してみたいです。
はじめまして、コメントありがとうございます!(遅い返信で申し訳ありません)
玉ねぎのエピソードのなかで紹介される料理のひとつですが、私の中では完全に「鶏料理」になってしまいました^^;
しめさばサンドは私も好きです!
あとはトンポーロー、マッシュルームのグラタンあたりも美味しかったなあ。
鶏の炊き込みご飯、アジア圏の類似メニューはどれもハズれなしですね~。
ヴァンプ将軍の丸ごと玉チンは未トライでした!
玉ねぎたくさんあるから試してみようかな…。
(くぼた先生は最近SNSでレシピ漫画を公開されていて、ファンにはたまりません)
うちの包丁はよく切れる
よく切れる包丁だとたまねぎのみじん切りも平気でした
切れなくなると染みます
うちだけかな?
なんでやねん❗
リアル再現なさってるとはー
美味しそうすぎます
コンタクトしてる人は 涙全然みたいですね
わたし鼻水まで 垂れちゃう派なんですが この前 淡路玉ねぎは 何故か平気でした!
偶然か? 機会あれば試してみてください 淡路玉ねぎ甘いです
調理学校にて「玉ねぎ涙」について色々と教わったことお話ししますね
涙を流す成分は揮発性なので、冷やすのは確かに効果的です
後は、玉ねぎの細胞を潰した時にその成分が出るので、よく切れる包丁を使用すると驚くほど涙は出ません
後は、揮発成分は鼻から入るので、目や口を防御するので無く、鼻を防御してください
濡れたティッシュを鼻に詰めるとかなり効果あります
「和風カオマンガイ」とても美味しそうな料理でした
是非参考にさせていただきます
わたしは全く染みなくて、それはコンタクトレンズをしているからだと思ってましたが
とするとゴーグルが効果がないのは不思議ですね・・・
鼻かな?でも私詰まってませんよ!w
一番いいのは、刻んでるまな板の両脇に置く事らしい
私は手抜きしてまな板の向こう側に一本だけ立てるけど、それでもかなり軽減しました
美味しんぼ、グルメ漫画としてはとてもとても愛読してるのですが、これそんなに美味しいのですね…!盲点でした。
他の1、2を争うお料理、何なのか知りたいです…!(自分が作った中でははるさんの牛肉丼、しめさばサンド、飛沢の作る野菜スープなどです。魯山人のご飯もめちゃうまでしたがあれは魯山人のものでしょうし…
海南鶏飯でもかしわめしでも鶏飯でもいい、食べたい。
鹿児島系のだとスープ茶漬けみたいのですよね。
玉ねぎ単体の炊き込みだと「くーねるまるた」五巻でマルタさんがコンソメ味の炊き込みご飯にしてましたねえ、あれも美味しそう。
でもいちばん手軽に美味しい玉ねぎはヴァンプ将軍の「丸ごと玉チン」だと思います。
チーズ乗せたりベーコン挟んだりポン酢かけたりだし醤油かけたりアレンジし放題だしなあ、つまみ感満載だけど。
久しぶりに拝見しましたが「まかない君」は再現なさってなかったんでしたっけ、「くーねるまるた」もないのか、意外。
でも懐かしの三丼フライとか再現なさってるの拝見すると「無茶しやがって……」って気分になります楽しいですごめんなさいw