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ひさびさに「山と食欲と私」から、2巻に登場する「ぽんかす丼」を作ってみました。

それどこの連載で山頂ご飯を体験してから、「山、ハマるかも…!」と登山に乗り気になったものの、下界に戻ってしばらくすると再び生来のインドア属性に戻って家から出なくなり、メスティンは冷蔵庫のバターケースに、ガスバーナーは部屋のインテリアと化しておりました…。

私はそんな体たらくですが、漫画のほうはすでに5巻。キャラクターも増えて、面白さを増しています。OLとして働く鮎美ちゃんの下界の生活、ハレの日としての登山。両方がきちっと描かれることで、単なる登山漫画ではなく、すべての「趣味を持つ社会人」にとって、共感できる物語になっています。

「山と食欲と私」はシチュエーションも魅力のうちなので、できるだけアウトドアで食べてみたいのですが、この「ぽんかす丼」は鮎美ちゃんも山だけでなく自宅でも作るほどお気に入りのようなので、今回は堂々(?)インドア再現してみることに。

「山と食欲と私」(信濃川日出雄/新潮社)2巻
※【コマ引用】「山と食欲と私」(信濃川日出雄/新潮社)2巻より

軽くて長期保存できる「乾物」食材は、山ご飯の食材の基本。
なかでも鮎美ちゃんがハマっているのは、天かす。
これを炊きたてご飯にかけて、味ぽんと一緒に食べるのが「最高に美味しい」そうです。

ただ家での料理と違い登山時にネックとなるのが、味ぽんのビン問題。
持ち歩くには量が多すぎるし、液漏れの心配もある。
かといってお弁当用の調味料入れは、容量が小さすぎて物足りない……。

そこで鮎美ちゃんが考案したのが、この解決策。
「山と食欲と私」(信濃川日出雄/新潮社)2巻
※【コマ引用】「山と食欲と私」(信濃川日出雄/新潮社)2巻より

ミニサイズの醤油ボトルに、ポン酢を詰め替えるというもの。
これなら100mlとちょうどいい分量が入るし、ひねるタイプのキャップも扱いやすい。

今回は自宅で作るけど、この鮎美ちゃんこだわりの「ミニボトル詰め替え」は再現したいところ。
これくらいのサイズの醤油って、確か100円均一に置いてたよな……と思い出し、近所のダイソーをのぞいてみたら、200ml以上のものしかなかった……(最近の100均ショップ、営業努力しすぎ問題)。

しばらくあちこち探し回ったのですが、ヨーカドーの醤油コーナーで無事発見。
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100mlは確かに、多めに使いたい、でも携帯性も重視したいときにはぴったりなサイズかも。
これにポン酢を詰め替えます。

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揚げ玉も無事入手。
スーパーの総菜の天ぷらたちから染み出たうま味がたっぷり含まれている、はず。
しかし揚げ玉って意外と賞味期限短いですよね(翌日だった)。

「バター入れ」にされて冷蔵庫で不服そうな顔をしていたメスティン(北欧の飯盒)を引っ張り出して、ご飯を1合分炊きます。
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炊き方は前回と同様、鮎美ちゃん方式で。
火加減MAX→吹きこぼれたらトロ火で15分(フタの上に茶碗など置いたほうが◎)→チリチリと音がしたら火を止める→タオルにくるんで10分蒸らす

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お、いい感じに炊けた!

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まずは天かすをたっぷり。
それから桜エビ、刻みネギを散らして、

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ポン酢をたっぷり回しがけ。

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スプーンですくっていただきます。

揚げ玉を乗っけただけのご飯なのに、なんでこんなに美味しいのか……!
サクサクした食感にネギと桜エビの風味、天かすのこってり味を中和するポン酢。「簡易天丼」といえるシンプルさなのに、想像以上の味でこれは確かにハマる。

家で食べてこんなに美味しいなら、山で食べたらおそらくもっと美味しい。
今年の秋こそは、高尾山くらいには登りたいな……。

山と食欲と私 2巻: バンチコミックス
信濃川日出雄
新潮社
2016-08-09




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