「舞妓さんちのまかないさん」最新刊が出ました。
前巻と同様2巻も、華やかな花街の暮らしと、その裏側をささえる「ふつうの料理」が愛をもって描かれていて、もともと電子書籍で購入していたのだけど、「これは紙の本で読みたいな」と、1巻から買いなおしてしまった。
小山先生の「ちろり」も読んだけど(こっちは横濱が舞台)、着物やアンティークの描写がフェティッシュなほど丹念で、古くて愛らしい世界がお好きな方におすすめです。
いろいろ食べてみたいメニューがありますが、今回はちょっと前に作った1巻のチョコマフィンの再現をご紹介。
※【コマ引用】「舞妓さんちのまかないさん」(小山愛子/小学館)1巻より
まかないの買い出しに出かけるも、「平日の昼間に出歩く未成年」としておまわりさんに補導されかけてしまうキヨちゃん。無事誤解がとけ、帰ろうとするおまわりさんに渡した手作りスイーツがこのマフィン。
いやな目にあわされた相手に塩をまくどころか、おやつまで渡して帰らせるなんて、キヨちゃんどこまでいい娘なんや…と心洗われる思いです。
そしてこの板チョコがざくざくと刺さった、気取りのないマフィンがなんとも美味しそう。
おまけページに小山先生による簡単なレシピが載ってるので、作ってみることにしました。
作り方:(※分量は作中にないので参考まで)
1.以下を準備する
・【A】薄力粉(130g)とベーキングパウダー(小さじ1)をあわせてふるう
・【B】牛乳(大さじ2)とプレーンヨーグルト(大さじ2)を混ぜる
・バター(60g)を室温に戻す
2.
室温に戻したバターを泡だて器で混ぜ、砂糖(50g)を加えて白っぽくなるまですり混ぜる。溶き卵(1個分)を少しずつ加え、都度よく混ぜる。
3.2のボウルに【A】と【B】を交互に2~3回に分けて加え、その都度さっくり混ぜる
4.板チョコ(たっぷり入れるなら2枚分)を適当にくだき、生地に半量を混ぜ込む
5.いつもは使い捨ての紙のマフィン型を使っていますが、今回はいわゆる上部もこもこのキノコ型マフィンなので、天板タイプを使用します。
↓私はこれを使いました(サイズがちょうどよさそうだった)。
グラシンカップをはめ、スプーンで生地を入れます。
このとき、カップからあふれんばかりに生地をモリモリに盛るのがコツです。余った板チョコも適当にぶっ刺していきます。
お菓子作りはいまだに苦手だけど(台所がいつも以上に惨状と化す)、スコーン、マフィンのような「雑に作ったほうがむしろうまい」系は、気負いなく楽しめるなー。
6.180度に予熱したオーブンで25分焼く。
おお、もこもこしてる!
(奥のマフィンは比較用に、生地を盛らずに焼きました)
型から外すとこんな感じです。
キヨちゃん風のラッピングバージョン。
こうやって並べるとPerfumeっぽい。
食べた感想:
文字通りふんわり、どっしりな食べごたえのあるマフィン。働く人の3時のおやつにぴったりなボリューム感。
チョコの部分がサクサクの焼きチョコ風になるのを期待したのですが、案外そこまではいかず。市販のメジャーな板チョコより、ゴロっとしたブロックタイプのチョコのほうがいいのかな。
この後マフィンにハマって、毎週のように焼いてしまった。
カカオ70%以上のビターチョコを混ぜるとほろ苦い大人の味になって、甘いものがあまり得意じゃない人にもおすすめです。
2巻は親友のすーちゃんがいよいよ舞妓デビュー。イカメンチ食べてみたい!
コメント
コメント一覧 (4)
日本髪に洋服のギャップ、置屋のなかでしか絶対見せない姿なので、よけいにかわいく見えますね。
発売されたばかりの3巻、まだ読めてないけどどんな料理が登場するのか、楽しみです。
わー、私が書けなかった「舞妓さん」の魅力、全部まーむさんが書いてくださった気がする!
料理は人柄が表れる、といいますが、キヨちゃんの料理もキヨちゃんらしさがあらわれていますね。
次の巻は、置屋のおかあさんの料理も出てきそうで楽しみです。
単行本は電子書籍を、2巻は紙の本で購入しました。
グルメではない家で食べる普段のおかずがテーマな訳ですね。
テレビドラマと違って、プライベートの舞妓さんは洋服なんですね。
髪は日本髪でも。
おかあさん曰く「普通の味」だそうですが、あの大人数を三食からおやつまで苦も無く面倒見ている時点で普通じゃないと思いました
ハレの世界である住人である舞妓さん達にとって、ケの住人であるキヨが食べ方から何まで工夫を凝らして作ってくれる普段の食事は肩の力を抜き心を「ホッ」とさせてくれるんでしょう
事実、仕出しが暫く続いた時おかあさんを始め舞妓さん一同の士気が底べを這いましたし
キヨちゃんという後ろ備えががっちりしてるからこそ、彼女らも万全に毎日を過ごせるんでしょうねぇ
ああ、彼女って後方に居ないと目の利く旦那さんに見初められてヒョイと嫁に持ってかれそうですw
前回のプリンの味がするプティングトーストといい、チップがギチッと詰まったマフィンといい彼女が料理の合間に作るお菓子は魅力に溢れてます
おまわりさんもマフィンを食べて「ほッ」としたかもしれません
キヨちゃんの料理は満腹と安心感に満ちていると思います