「マツコの知らない世界」出演時に、「番組用に新しく再現料理を作ってくれませんか」と依頼を受け、作らせていただいたひとつが「スーパーくいしん坊」のカボチャうどんです(もう一品のローストビーフはこちら)。
※【コマ引用】「スーパーくいしん坊」(ビッグ錠/牛次郎/リュウプロ)3巻より
文字通り、丸ごとのカボチャを器にし、中にさまざまな具材をたくさん入れた変わりうどん。
「スーパーくいしん坊」には、結構な頻度でこういう「食べ物を器にした料理」が登場します。桜島大根の中にちゃんこ鍋とか、タワーリングカレーとかカボチャピザとか。
ドラえもんで聖護院大根を使って「畑のレストラン」を再現したことがあったけど、やっぱり「食べ物in食べ物」といマトリョーシカ的な入れ子構造は、人を萌えさせるものがあるのかもしれない。
アクロバティックすぎて最初から白旗を揚げたくなるものも多いのですが、このかぼちゃうどんは、素人の自分でもまだ現実化しやすいのでは…と選んだのでした。
しかし番組をご覧になった方はわかるとおり、収録時はぶっつけ本番で作ったこともあり、ビジュアルが悲惨なことになりまして…orz
ひとり反省会を行い、ブログでは改良したリベンジ版を公開してみます。
(なぜなら、予備に買っていた丸ごとカボチャがもうひとつあるから)
ちなみに収録時期だった1月上旬は、スーパーを見ても小分けにカットされたカボチャしか見当たらず、お店の人に「丸ごとのカボチャは置いてませんか」と声をかけたら
「この時期のかぼちゃは超マズい」
「マズすぎて返品がくるレベル」
「輸入モノのほうがマシ」
など(意訳)、作るのやめようかな…と後ずさりするレベルの赤裸々アドバイスをいただきましたが、裏から無事出してくれました(感謝)。
初回は電子レンジにかけてから切ったのだけど、今回は思いきってそのままカットしてみる。
カボチャは固いので、包丁を入れる途中でヒビとか入ったらどうしよう…と心配でしたが、意外とすんなり切れました。あとは中のタネをくりぬいていきます。かぼちゃって、中央はほぼタネなんですね。
くりぬき終わったのがこちら。
「食べ物の器」って、やっぱりワクワクしますね。
次はくるみ味噌を作ります。
すり鉢にくるみを入れ、粒がなくなり、なめらかな口当たりになるまで(ピーナッツバターの食感を目安に)、根気よーーくすりつぶします。
最後に味噌とあわせて、ペースト状にしたら完成。
このくるみ味噌を、くりぬいたカボチャの側面に塗りこんでいきます(かぼちゃに繊維があるので、うまく塗りづらいですが)。
次はうどんに入れる具材の準備。
ピーマン、玉ねぎ、なす(※いずれもカボチャに入る小さめのサイズがおすすめ。玉ねぎはペコロスが◎)を半分に切り、玉ねぎとなすは中身をくりぬきます。
薄く小麦粉をふってから、ひき肉(しょうが、酒、塩コショウと一緒によく練ったもの)を詰め、フライパンで焼きます。
(事前にフライパンで焼くのは、アクが出にくくするのと、火が通りやすくするため)
松葉に茹でぎんなんを刺して、松葉銀杏を作ります。
あとの具は、うどん、小カブ、しいたけ、鶏肉、白身魚、エビ。
(それぞれ湯引きしたり、軽く茹でておくなど、下ごしらえしたほうがよいです)
かぼちゃにうどんを入れ、具材を並べ、作っておいた熱々の出汁をそそぎます。
フタをして、蒸し器で30分ほど強火にかけます。
かぼちゃに竹串を刺して、すっと通るようならOK(ただし軟らかくなりすぎないように注意)。
食卓にデデン。
フタをあけます(ドキドキ)。
おお、今回はビジュアルはきれいにまとまった!
中はそこまで高温になっていないので、具材はやっぱり事前に火を通しておいたほうが安心かもしれません。
味は、具だくさんの「ほうとう」のようで、普通に美味しいです。
かぼちゃに塗り込んだくるみ味噌がいい感じに溶けている。
くるみ味噌とかぼちゃの果肉が溶け込んだスープも、すり流しのように濃厚。ビッグ錠先生の正しさがまた証明されてしまった。
残ったかぼちゃの器は、そのまま崩してマヨネーズとあえてサラダにしたり、ポタージュにしたり、いろいろ楽しめます。
…が、うちのような2人暮らしでは消化しづらく、頻繁には作れないメニューなので、今後は普通にくるみ味噌&かぼちゃ入りのうどんとして応用していこうかな…。
コメント
コメント一覧 (10)
香太郎さん
確かに自分が売る側だったら、最低2000円くらい取りたい、とか思ってしまいましたw
スーパーくいしん坊、ほかにも「これ飲食店とか給食で扱うにはコスパ悪すぎでは…?」と思ってしまう場面ありますが、無粋なツッコミかもしれません…。
「私立味狩り学園」、恥ずかしながら存じ上げませんでしたが、これも荒唐無稽系料理漫画として読み応えありそうですね…!
※2さんもう見てないでしょうがどうせなら小此木春巻きを試してくださいw
あと管理人さん、ご存じかどうかわかりませんが50mmハンバーグ的なのは
私立味狩り学園でもやってましたね
あっちは業務用油?の缶を使って炭火で焼いてましたが
マスオさん
ありがとうございます!
カボチャの蒸し時間を見極めるのが大変でしたがなんとかなりました^^;
やはり、再現できてましたか。
めっちゃ旨そう。
実写映画化ですね。
このブログは最高です。
50ミリハンバーグにトライされたとは…!
いつか挑戦したとき、ぜひ参考にさせていただきますw>表面を焼く
ご覧いただいてありがとうございます!
スーパーくいしん坊は「できるのか?できないのか?」の判断が未知数な料理が多くて、再現していて楽しいです。
焼きそばって、あの鉄板を二枚重ねて作るやつでしょうか?
あれを再現しようとされたなんてすごい!
(シリーズのなかでも、かなり腕力が必要そうなレシピですよねw)
かなり手間が掛かりそうなのに再現してくれた人がいて嬉しいです
鉄鍋のジャンに出てくるキリコの春巻きとかも挑戦してみて欲しいです
次回は私が大失敗して麺がぐちゃぐちゃになった
焼きそばをぜひお願いします