※【コマ引用】「沈夫人の料理人」(深巳琳子/小学館)4巻より
舞台を近代中国に移し、第二部を連載中の「沈夫人シリーズ」。大好きな作品ですが、なんせレシピの難易度が高すぎて、私のレベルでは手も足も出ない料理が多いです(食材も入手困難なものが多いし……イカの卵とか、どこで買えるんじゃー)。
前回はタケノコ料理二種に挑戦しましたが、4巻に出てくる椎茸の蒸しスープも、材料が手に入りやすそうだったので、なんとかできるかも……とおもって、再現してみることにしました。
鶏油作り:
スープ本体の前に、調味料として使う鶏油(チーユ)を作っておきます。
鶏油の作り方は色々あるみたいでしたが、東海林さだお先生の本に、簡単そうなレシピが載ってたのでそれを参考にします。
鶏の皮(100g)と水(1カップ弱)を鍋に入れて火にかけ、水がなくなるまで煮詰めます。
鶏の皮を引き揚げ、冷ましたら完成。 余った鶏油は小瓶などに入れて保存しておけば、ラーメンの調味料とかにも使えます。
スープ作り:
乾燥椎茸を水で10分戻し、石づきをとって洗い、さらに15分水につけます。
このときの戻し汁は後で使うのでとっておきます。
椎茸をスープ容器(蓋付きのもの)に並べ、ぶつ切りしたネギ、生姜1かけ(溝切りしておく)、鶏油を入れます。
上湯(澄んだ鶏スープ。今回は市販の冷凍ストックを使いました)と漉した椎茸の戻し汁を鍋で火にかけ、塩、紹興酒、砂糖(←ちょっとだけ)を入れて煮立てます。
↑のスープを、椎茸を入れた容器にそそぎ、蓋をします(チキンラーメンのおまけでもらったひよこちゃん丼)。
蓋をしたスープ容器ごと、蒸し器で20分蒸します。鍋の蓋が閉まらなかったので、上からボウルを被せてなんとか密封。ぶざま……。
20分経ったら、スープの蓋を一度開け、ネギと生姜、浮いた鶏油を除きます。
テープなどで蓋のまわりを目張りして密封し、さらに20分蒸します。
完成! テープをはがして蓋をとったら、椎茸のいい匂いにうっとりします。
※【コマ引用】「沈夫人の料理人」(深巳琳子/小学館)4巻より
食べた感想:
奥様の至福の表情のとおり、美 味 し い……!
元のスープは薄味のはずなのに、干し椎茸のエキスがたっぷり出て、びっくりするくらい濃厚な味になります。
「スープを蒸す」という調理法自体初めてでしたが、直接火にかけないことで、澄んだ状態を保てるらしい。
ちょっと時間はかかりますが、自宅で本格中華を味わいたいときにオススメです(春雨とか入れたら、一品料理にもなりそう)。
コメント
コメント一覧 (2)
エイコちゃんの干し椎茸と沈夫人のコラボ、なんて贅沢なんでしょう!
沈夫人の料理、確かに手間がハンパなくかかるものが多いから、どれだけ美味しくても二回目作るのはなかなか難しいですよね・・・。
干し椎茸のスープ、もう一回飲みたいけど気力がありませんw
「極上スパイス」は、新刊情報でちらっと見たのですが、小さい男の子が主役でしたっけ?
レシピが今風、ってとこが気になります!
台所に、出番を待ってるスパイスがいっぱいあるので、その消費のためにも読んでみたくなりましたw
「ズボラ飯」は、マンガ大賞にもノミネートされたみたいで、すごいですよね!
読んでみたいのですが、おっしゃるとおりなかなか書店で見つかりません・・・。
(リンクさせていただいているサイト「本がないならブログをお読み」様で、たくさん再現されていますよ~)
原田梨花先生は、フィーヤンでちらっとしか読んだことなかったのですが、そんなに魅力のワールドだったとは!
フィーヤンは、ほんとにハズれない作家さんが多いですもんね。機会があればぜひ堪能してみたいです~。
これは作るしかない!膳は急げ!!河内遥の『縁側ごはん』
鶏油はumebonさんのを参考にさせていただきました。(ラードはよく作りますが、鶏は初めてでした。)鶏油で力尽きスープの元は粉末レトルト…それが失敗だったのか自家製干し椎茸蒸しスープは粉末スープの味になってしまいました。
時間があるときにリベンジ!は無いかな(笑)やはり高度過ぎて…読んでいる分には最高なんですよね。あのSMが。
以下は違うマンガの話を。
昔からBE LOVEコミックの『キッチンの達人』や『お料理の守護霊』などを読んできましたが、現在連載中の『極上スパイス』はレシピが今風でありながらスパイスという新しい切り口はとても影響を受けました。早速オールスパイスを手に入れました。ブラックペッパーより爽やかにしたい時にとても使えますよ!!
そうそうAmazonでちょっとワケあり発売中止中の『花のズボラ飯』は購入されましたか?
最初は主人公のオクチの緩さに閉口していましたが、最近購入した本では何度も読み返してしまっています。さすがにひとり飯でもあそこまではズボラではないのですが…卵かけご飯(卵は別皿で溶いてからのやつ)が食べたくなり、つい柴漬けを購入してしまったり(笑)。
あと入江先生の『昭和の男』は名作ですなー。私も肴姫の最終巻買わなきゃ。
もう読了済みでしたら申し訳ないのですがフィールヤングでも過去連載されていた原田梨花先生の作品をオススメさせていただきます。
上記の『極上スパイス』と同じく少々絵が古いところがあり、取り付きにくいのでしが…世界に入ってしまうとなんのその。名作『Black!』からファンタジーミステリーの『宵之草子』までお財布とお時間に余裕がありましたら原田先生ワールドにてお待ちしております。