
あきらかに夏向きのメニューだけど、11巻を読んで食欲があらぶってしまったので作った「何食べ」献立。
・レバニラ炒め
・蒸しなすのじゃこマリネ
・きゅうりとキャベツの塩もみ
・かきたま汁

※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)11巻より
ご家庭でレバニラ。意外とやらないメニューです。
シロさんとケンジの会話にもあるけど、レバニラってただ炒めただけだとパサパサしちゃうし、美味しいものを食べると開眼するけど、そうでない場合はどうしても人によって好き嫌いがある料理。
お店のようなクオリティーに仕上げるには(外で食べてもパサパサの場合もありますけどね)、炒める前にさっと油通しするのが最大のポイントだそう。おいしそうな副菜も含めて再現してみます。


作り方:※分量は作品をご確認ください
なすはヘタをとって、縞になるように包丁で皮をむく。全体を水でぬらして耐熱容器に並べ、ラップをしてレンジに4分かける。

その間にちりめんじゃこ(orしらす)をごま油で炒め、酢、しょうゆ、砂糖、ゆずこしょうを入れよく混ぜておく。

レンジにかけたなすの粗熱をとる間に、きゅうりとキャベツの塩もみを作ります。
キャベツ千切り、きゅうりは薄切りにして塩をかけ、ざっと混ぜておく。しんなりしたら軽くもんで水気をよくしぼり、うまみ調味料、白ごまを加える。大葉の千切りをのせて完成。

なすの粗熱がとれたら輪切りにし、じゃことゆずごしょうのドレッシングをかけ、冷蔵庫で冷やしておく。

汁物はかき玉汁(シロさんちは、中華っぽいメニューのときは味噌汁を作らない主義なんでしょうか)。
鍋に湯をわかし、塩、しょうゆ、和風だしの素で吸い物を作る。ここに溶き卵を流し入れて完成。


いよいよ主役のレバニラ作りです。
レバーは豚を使います。表面をさっと洗ったら薄切りにし、水気をふき取っておく。ボウルに酒、しょうゆ、にんにくとしょうがのすりおろしを入れてレバーに下味をつけ、5分ほどなじませる。

もやしを洗い、ニラを切ったら、あらかじめ調理用のタレを作っておく。鶏がらスープの素、しょうゆ、オイスターソース、砂糖、こしょうをよく混ぜる。


中華鍋を煙が立つまで熱し、サラダ油を入れて160度まで加熱する。
下味をつけたレバーに片栗粉をまぶし、少量ずつ投入してコロモに色がつく程度にさっと揚げる。
(※コメント欄でご指摘いただきましたが、豚レバーは加熱する必要があるため中まで火が通るようにしてください。目安は、ガッテンのレシピにある「(レバーの周囲の)泡が小さくなったら」程度が参考になるかと)


レバーが揚がったら、中華鍋の油はオイルポットにうつし、再度鍋を熱してごま油を入れる。強火でニラともやしに油をからめ、レバーと合わせ調味料を入れてすばやく味をなじませたら完成。
シロさんには珍しく(?)、ザ・男の食彩!なレシピだ。

野菜たっぷりで、中華なのに超健康的。

レバニラ炒め:
レバーがぷりっぷり!! コロモは香ばしく、中はジューシー。臭みもほとんどなく、シャキシャキの野菜と一緒に箸がどんどん進みます。揚げるひと手間で、こんなに変わるなんて。
これを食べたら、外食した店でパサパサのがっかりレバニラが出てきた日には「出来そこないだよ」と山岡士郎化してケンカを売ってしまうかもしれない。

蒸しなすのじゃこマリネ:
こってりしたレバニラが主菜なので、揚げなすではなく「蒸しなす」なのか。と食べながら気づく。シロさんのバランス感覚さすがやで。ごま油で炒めたじゃこが加わっているので、あっさりしつつもパンチがあります。

きゅうりとキャベツの塩もみ:
シロさんいわく「困ったときの一品」。最悪、きゅうりだけでもOKらしい。シンプルな味付けで、箸休めにちょうどいいです。

かきたま汁:
これも困ったときの簡単汁物、だそう。確かに卵さえあれば出来ちゃうもんなあ。ほかのメニューが具だくさんで豪華なだけに、卵だけの優しいお吸い物が舌にも胃にもうれしい。
格段においしくてびっくりしたけど、「油で揚げるひと手間」って、なんだかんだ言って心理的な負担があります。
シロさんがこの日この献立を作る気になったのは、大家さんへの予期しない「カミングアウト」で、ちょっと心が軽くなったからなのかなあ、などと思いながら読みました。
コメント
コメント一覧 (8)
おーなるほど!シロさんの献立理論(オイルは2品まで)がこんなところにも…。
レバーって、人によって好き嫌いが違うので、なかなか家庭では出しづらいですよね。
実はうちの家人も苦手なので、このときはこの大皿全部ひとりじめしたことは内緒です…。
他の食材を脂分と塩分軽めにしたのはこれもあったかも
その点で言えばシロさんの調理ってホント合理的ですな
個人的にレバーは苦手なんですが、こういうふうに作られると指が動きますね
副菜は蒸しなすのじゃこマリネがMVPです。ご飯がすごく合いそう!
塩もみの香の物には塩昆布を刻んだのを混ぜても美味しそうな
申し訳ありません、確かに豚レバーは半生でも危険性があるので、「レア」という言い回しは、ブログで公開する記事として配慮が足りませんでした・・・。
記事の揚げる工程で補足も追記させていただきました。
ご指摘いただきありがとうございましたm_ _m
シロさんの味噌汁のルールも目からウロコでした。
(自分はそれまで、味噌煮でもなんでも味噌汁をつけてたので…)
レバニラがこってり目なので、あっさりしたお吸い物系でバランスをとったんですかね。
あと、今回主菜がわりと手間のかかるものなので、汁物は簡単にしたのかもしれないですね。
シロさんの手際、ほんとに毎回勉強になります。
毎回、調理の後は「台所が戦場のよう」と言われるので、片付け上手になりたい…。
わー、原作を読んでほしい、とう意図があったので、くんでくださってうれしいです!
ただ、絶版の漫画もあったりするので、迷うときもあるのですが…。
(現状は、作中に分量が書いていない再現料理の場合は、参考までに自分の例として掲載しています)
中はレアでジューシーとの事ですが、今はレバ刺しも規制が厳しいですし、中が生って危なくないですか?
家庭での料理なんて自己責任なので、自由だとは思いますが…。
good!
ここで何回か「きょう何」の料理を見て原作に興味を持ちました。
自分としても原作者に何かしら還元したい気持ちがあるので、買って読むのは大事だと思っています。
とってもおいしそうで食べたくなりました
前に「味噌を使った料理の時は味噌汁にしないルール」って
出てきたのですが今回も味噌汁じゃないですね
味噌汁より具も切らなくていいし簡単だからなのでしょうか?
それにしてもバランスと手際がすばらしいですよね
「料理は片づけながらする」を心がけるようにしていますが
シロさんにはかなわないです…