縁があって読む機会をいただいた、イシヤマアズサ先生の「真夜中ごはん」。タイトルどおり、「夜食」をテーマにしたエッセイ&レシピのコミックです。
漫画の料理といえばモノクロの世界で描かれることが当たり前でしたが、この作品はほとんどがカラーページ。読んでいるだけでよだれが出てきそうな料理は、アナログの水彩画をデジタル加工する手法で描かれているそう。
リアルでありつつ絵本に出てくるような温かみがあって、ひと目ぼれしてしまいました。
※【コマ引用】「真夜中ごはん」(イシヤマアズサ/宙出版)より
今回は作ってみたのは、第一話に登場するクリームコロッケサンド。 作中では、イシヤマ先生とコロッケの思い出のエピソードも描かれます。
子供のころから通っていた商店街のお肉屋さん。「キツネ色を通りこしてタヌキ色」のまんまるコロッケがお気に入りだったのに、ある日お店に閉店の張り紙が……。
失意の底のイシヤマ先生が、やり場のない気持ちとともに作ったのが、スーパーのコロッケで代用したこのサンドイッチ。
イモのコロッケはパンにはさむとパサパサする、という理由でクリームコロッケを使っています。 引用したコマをご覧いただいてわかるとおり、大ゴマで描かれた、キツネ色のコロッケサンドは思わず手が伸びてしまいそうなほどそそられます。
コロッケサンドといえば、ちょっと前に「きのう何食べた?」メニューの再現をしましたが、あちらがちょっと贅沢なランチだとすると、今回は本能のままに作って食べる夜食メニュー。シンプルな食べものだけど、バリエーションはさまざまですね。
作り方:
作中でも描かれているように、イシヤマ先生は大阪出身。なので食パンはちょっと厚めの5枚切りを使ってみます。
食パンと市販のクリームコロッケをオーブントースターで焼き(作中ではトースター、その間にレタスをちぎっておく。焼きあがったトーストにはマヨネーズを塗ります。
パンにレタス、クリームコロッケを順にのっけて、上からウスターソースをたっぷり(作中ではイカリソースを使っていたけど、残念ながら入手できませんでした…)。
最後に、えいやっと二つに折りたたんで完成。
食べた感想:
5枚切りパンを使ったせいもあって、折りたたむと予想以上の厚さに。大口をあけてガブっといきます。
トーストとコロッケのサクサク、レタスのシャキシャキに、もはやとろとろソース状態のクリーム&ウスターソースコンビ。まさに「夜中に食べてはいけない魔のゴハン」です。
流行りの糖質制限ダイエットに手を出したりして、すっかり「炭水化物=後ろめたい」という意識がついてしまったここ最近。
このクリームコロッケサンドも、ダブル(いや、トリプル?)炭水化物メニューでちょっとひるみましたが、米よパンよ麺よ、やっぱりキミたちが大好きだ!!と叫びたい気持ち。
しかし普段作る漫画料理はモノクロの絵が元になっていることがほとんどなので、再現後は「おお、こんな色してたんだ」と、自分のなかで「補完できた」満足感があるのですが(出来栄えは別にして…)、今回はどうがんばっても原作のおいしそうなカラー絵には敵いませんでした……。現実では超えられないマンガ飯もあるんだな、と実感。
コメント
コメント一覧 (6)
そうなんですよね、深夜だからこそあっさりしたものを食べるべきなんですが、やっぱり本能的に惹かれるのは脂っこいカロリー食ですね^^;
でも「たまに」なら、許してもらえるかも…(誰に?)。
即席クラムチャウダー、説明を読むだけでおいしそうです!
ホンビノスガイってお恥ずかしながら初めて知りましたが、見た目はあさり・はまぐりにそっくりですねー。
いつかお店で見つけたら買って試してみたいです。
おおー、意外にもダイソーや100円ローソンにあるんですね!
(普段いかない百貨店や高級スーパーを巡ったのですが見当たらず、盲点です)
情報ありがとうございます!
はじめまして、コメントありがとうございました!
二次元を三次元にする楽しさは、コスプレやプラモデルにも通じるなあ、と思います^^
料理の場合は食べられるから、食い意地のはった自分にとってはなお良し、かもですw
その意味合いでいけばこのサンドはまさに秀逸
深夜じゃ、揚げたてのコロッケが買えない?
自分で揚げるか、深夜食堂でマスターに作ってもらいましょうw
個人的にはウスターもいいですが中濃ですね
おたふくだとクリームに対してはちょっとくどいかなぁと思ったり
>即席クラムチャウダー
軽く炒った小麦粉とパルメザンと粉末コンソメがあればなおよし
そう言えば最近は千葉の方でホンビノスガイが本格的に取れるようになり、
あれを使ってクラムチャウダーを作れそうです(本場でも同じ貝を使うそうで
身はゴムみたいであさりやはまぐりみたいな食感はないみたいですけど、お出汁はいいそうですよ