暑い日は俄然高まるカレー欲(五七五)。 6月に「何食べ」最新刊(10巻)が出ますが、おそらくそこに収録されるであろうメニューです。(単行本待ちの方はすっとばしてくださいまし)
※【コマ引用】週刊モーニング 2014年30号「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)より
・タイカレー(グリーンカレー)
・牛肉とズッキーニの炒めもの
・えびと春雨のサラダ
大先生に届いたお中元のそうめんをおすそ分けしてもらったシロさん。さすがに3キロも食べきれない……ということで、「シェア友達」の佳代子さんにさらにおすそ分けすることに。
久々に訪れる佳代子さんの家で供されたのがこの献立です。 シロさんが作るカレーは5巻(夏野菜カレー)に登場しましたが、今回は趣向が変わりエスニックですね。
※【コマ引用】週刊モーニング 2014年30号「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)より
タイカレー(グリーンカレー):(※分量は作品本編をご確認ください)
グリーンカレーは市販のペーストを使いますが、メーカーによって味の差もあるだろうし、どうせなら作中と同じものを使いたい。ということで、コマに描かれているパッケージをチェックしてみる。
厳密なる調査(?)の結果、グリーンカレーペーストは「MAE PLOY(メープロイ)」、ココナッツミルクは「Kara」というメーカーのものと判明。(メープロイのペーストはカルディでもよく見かけます)
ココナッツミルク缶は中身が分離した状態を調理に使うので、決して缶を振らないこと!
ナスは大きめの乱切り(塩水でアク抜きしておく)、水煮たけのこは薄いそぎ切り、赤ピーマン・黄ピーマンは種をとって細切り、さやいんげんはスジをとって3等分にする。シメジはバラバラにほぐしておく。
鍋にサラダ油とグリーンカレーペーストを入れて弱火で1分ほど炒める。今回は8人分なので、家で一番大きな鍋を使います(夏野菜カレーの時もそうだったけど、「何食べ」のカレーは野菜どっさりなので、鍋はなるべく大きいものがおすすめです)。
ココナッツミルク缶を開け、上の方の濃い部分をすくって鍋に入れ(缶の半分ほど)、中火にしてよく混ぜる。 普通はクリーム状の部分が下に沈殿してるイメージだけど、逆なんですね。不思議。
ココナッツミルクの油分が分離してきたら、ひと口大に切っておいた鶏もも肉とタケノコ、インゲンを加える。肉の色が変わったらナンプラー、砂糖を入れる。
ココナッツミルク缶に残った濃い部分をすくい入れ、さらに残りの野菜(ナス、しめじ、赤・黄ピーマン)を投入。10分ほど煮たら完成。
えびと春雨のサラダ、牛肉とズッキーニの炒めものも並べて、いただきます。
一見ふつうの食卓に見えますが、よく考えるとエスニックは好き嫌いの激しく分かれるジャンルです。
女子会ならいざしらず、親子三世代(+部外者の美中年)に受け入れられ、さらにパーリー感もあるこの献立の構成、相当難易度高いですよ。さすが佳代子さんや……。
色とりどりの野菜がゴロゴロ入っていて、目にも楽しい。ココナッツミルクの甘さと、後からくる辛さがクセになる。専門店にもひけをとらない本格的なおいしさです。
グリーンカレーを初めて作った時もビックリしたけど、フツーのカレーよりも断然ラクですよね。味をねかせる工程がないから、時間もかからないし。
そして佳代子さんの旦那さんのように、エスニックが苦手な人でも「グリーンカレーは好き」って人は多い。日本の食卓にいつのまにかじわじわ普及してるのも納得。 あとの2品はこちら。
牛肉とズッキーニの炒めもの:
牛肉の切り落としにしょうゆ、酒をもみこんで片栗粉をまぶす。
サラダ油で長ネギとしょうがのみじん切りを炒め、牛肉を入れて肉の色が変わったら輪切りにしたズッキーニを入れ、オイスターソース、しょうゆ、コショウで味をととのえ、ごま油をたらして完成。
ズッキーニを中華風の炒めものに使う発想が今までありませんでしたが、これおいしいです! ご飯にもビールにも合います。簡単だし、夏の定番おかずになりそう。
えびと春雨のサラダ:
お次は佳代子さんが事前に作っていたヤムウンセン風サラダ。
春雨は熱湯でゆでて水でしめ、ざく切りにしておく。玉ねぎは薄切りにして水にさらし、にんじんは千切りに。エビと豚ひき肉は同じ鍋で一緒にゆでておく。
ボウルに↑の具材と鷹の爪のみじん切り、ナンプラー、砂糖、レモン汁を加え、しっかり和える。
サニーレタスの上にのせ、万能ねぎのざく切りを散らして完成。 調味料をしっかり効かせると、本格的なタイ料理風の味に。嫌いじゃないなら、万能ねぎをパクチーに代えてもいいかも。
シメはちょっと早めのスイカ。 カレーの後の最強のデザートはやはりこれじゃなかろうか。 佳代子さんとシロさんの友情も、スーパーの前でスイカをシェアしたことがきっかけでしたね。
8人分を2人ではさすがに食べきれず……。小分けにして冷凍したら、お弁当に大変便利でした(スープジャーに温めたカレーを詰めて、ご飯にかけるだけ)。
コメント
コメント一覧 (8)
HightMasterさん
に、200人前のカレー…それはもう別次元では!w
大変だったかと存じますが、逆にどうやってこなされたのか気になりますw
調理師免許、あこがれがあったのですがそうなのですね。
でも「調理師です」と名乗れるだけでもカッコよくてやはりあこがれますw
「確か何食べで作ってたのを再現なさってたよな~」と言うことで訪れて再度読んでみたら、何とも簡単っぽい様子。
これならばと本番に挑めば思った以上に簡単でした。
お陰で無事作業は終了いたしました
(但し量が200人前というのには苦労しましたがw)
先のコメントに調理師免許について書かれた方がお見えですが、調理師免許ってかなり役に立たない物なんですよね。
料理屋の営業に必要なのは食品衛生責任者で、調理師はこれに無条件でなれるのですが(他にも医者獣医師栄養士等)、ズブの素人でも保健所の講習を1日受けた後当日の試験を受け合格すれば誰でもなれます。(ちゃんと講習を聞いていればほぼ受かります)
ぶっちゃけると調理師しか出来ないことって「調理師であると名乗ること」だけなんですw
そうそう、ローストビーフ&アクアパッツアのときも、高級食材にひるむことなくちゃちゃっとアドバイスしてましたもんね。
ほんとに料理上手な人のスキル、という感じであこがれます。
(私もふだん見慣れない材料を見るとビビるタイプです…)
味平の調理師免許問題、たしかにそこは気づきませんでしたw
あ、でも飲食店やるのに調理師免許は必須というわけではないみたいなので、大丈夫なのかもですね…。
「まかない君」、別の方からもコメント欄でおすすめいただいたことがあるのですが、ビンボー飯系なのですね!
機会があればよんでみます^^
エスニックみたいな新しい料理も家庭向けにアレンジして取り入れる佳代子さん、やはりさすがですね…!
グリーンカレー、初めて出会ったときは衝撃でしたよね。
甘いのに、緑なのに、ココナッツ味なのにカレーという不思議。
(しかしレッドやイエローもあるのに、グリーンだけこんなに人気が出たのも不思議)
料理漫画、昔は雑誌に1作品くらいしかなかった気がするのですが、
雑誌によっては3作品くらい連載されてるものもあるから、やっぱり流行ってるんでしょうね。
わたしもなかなか追いきれません@@;
日本人の食卓では変わり種のグリーンカレーもサクッと作ってしまうとは
いや、本気でレパートリーがすごい。高級素材の時も金持ちも認める
お洒落な料理をサラッと作ってましたねこの方(再現は値段がすごすぎて…
彼女は料理のセンスが凄いんでしょうね
少し料理の材料が違うだけでまごついてしまう料理オンチな自分には羨ましすぎる……
後、サラダが実にアジアン風でオシャレ
上に香草を散らしたらまんまタイの料理ですよこれ
そういえば味平っておおっぴらに商売してますが、調理師免許持ってたのでしょうかね...?
そうそう「まかない君」なる作品をみつけました
古くは「大東京ビンボー生活マニュアル」最近では管理人さんが取り上げられた「ホクサイと飯さえあれば」に通じる気配があります(苦笑)
本当料理がいろいろオールマイティに作れるってだけでもスーパー主婦って感じです☆
私も見習わなくては・・・w
グリーンカレーは10年位前にお店で一度だけ食べたことがあります。
色が薄緑色なのに、ココナッツの甘い香りもするのに食べるとカレー。
なんだか不思議な感じだなと思いました。
でもオーソドックスなカレーが好きな私にとってはあまり好きなカレーじゃなかったですw
ところでここ最近は食べ物漫画がブームなせいか、次から次へと新しい食べ物漫画が出てきてますね。
おかげで本当色々と目移りしてしまいますw