実は去年の今ごろ作った料理なのですが、投稿しそびれたので今こそアップ。 「フラワー・オブ・ライフ」3巻のクリスマスパーティーのメニューです。
作中でも特別好きなエピソードのひとつなので、いつか作りたいと思っていたのです。 春太郎が高校のクラスメイトたちを自宅に呼んで開いたパーティー。料理やケーキ、ツリーや選曲の担当も決めて、それぞれが気合を入れて準備を進めるも……。
※【コマ引用】「フラワー・オブ・ライフ」(よしながふみ/新書館)3巻より
春太郎のためにもてなし役を買って出た姉のさくらは、料理上手らしくローストターキーを焼くも、慣れない食材ゆえに失敗。かわりに作ったのが、花園家の普段の定番おかず、油淋鶏(ユーリンチー)。
「とにかくあのからあげだったら間違いなく絶対にみんなうめえって言ってくれっから!」
という春太郎の太鼓判どおり、予定変更の突貫メニューにかかわらず、みんなに大好評の結果に。
災い転じて……になったのはさくらだけでなく、立派なツリーを用意できなかった尾崎君、手作りケーキに失敗した磯西さんなど、それぞれが「理想のクリスマス」からズレてしまいつつ、結果的に楽しいパーティーになる……というオチが、クリスマスらしくていいなあ、と思うのです。何度読んでも元気になるエピソード。
さてこの油淋鶏ですが、同じよしなが先生の「きのう何食べた?」7巻に、シロさんのお母さんが作る「鶏のから揚げ」のレシピが載っていまして、これをベースに再現してみることにしました。
油淋鶏: 先に油淋鶏のタレを準備しておく。ボウルにネギのみじん切り、ごま油、酢、しょうゆ、砂糖、しょうが、にんにくを混ぜておく。
ここからはシロさん母のレシピから。 ひと口大に切った鶏もも肉にしょうが、にんにくのすりおろし、塩・コショウを揉みこみ、さらに酒→しょうゆ→とき卵の順番で、それぞれよくもみこんでいく(鶏肉に水分をふくませて軟らかくするために、調味料ごとに丁寧にもみこんでいくようです)。
しばらくなじませてから、揚げる直前に片栗粉をふりかけてよく混ぜます。
130度の低温で3分ほど揚げ、いったん引き揚げてから190度でキツネ色になるよう二度揚げする。
最後にタレをかけて油淋鶏の完成。 丁寧なもみこみと二度揚げで、外はサクサク、なかはジューシーな理想的唐揚げに。この唐揚げだったら、上からタレをかけてもべったりしませんね。
しかしこんな飯泥棒なおかずを出されたら、「ワインよりもビール持ってきて!」「バゲットよりも白い飯を!」状態になりそうで、クリスマスをオサレに楽しみたい場合はアレかもしれませんが……。
ちなみにさすがさくら姉ちゃん、失敗したローストターキーはちゃんと素敵サラダにリメイクします。
かぼちゃと七面鳥のサラダ:
せっかくなので、私も七面鳥を焼いてみるところからスタート。
「一度作ってみたかった」というさくらのセリフがあったけど、七面鳥や丸鶏って、料理好きにとってはラスボス的というか「いつかアイツに挑まなければ」と思わせるメニュー。料理ハマりたての私も一度だけ挑んで、盛大に撃沈しております。
ちなみに今回も、うちのしょぼいオーブンではうまく焼けず、サラダ用に肉を取り分けたらあとはカレー行きとなりました……。
細かくむしった七面鳥に、蒸したかぼちゃ、たまねぎ(スライス)、ゆで卵、パセリを混ぜる。
味付けは顆粒コンソメとマヨネーズ、コショウのみで仕上げます。 七面鳥がない場合は鶏むね肉でもOKのようです。
かぼちゃの自然な甘みがおいしい、クリーミーなサラダ。 七面鳥は脂っ気もなく淡泊なので、確かにこういうこってりサラダに入れたほうが活躍してくれるかも。
そのほか、「何食べ」クリスマスでもおなじみの、明太子ディップ(初登場は多分この作品?)も並べて。
このあと高校生たちの驚異的な食欲で上記メニューは一瞬でなくなり、作り置きの筑前煮や即席キムチ雑炊まで登場してパーティーは〆を迎える……のですが、さすがにそこまでやるとアラフォーは胃が死ぬ。
※【コマ引用】「フラワー・オブ・ライフ」(よしながふみ/新書館)3巻より
最後に、もう一度ちゃんと作ってみたかったデザート「パブロバ」。 ブログ始めたてのころに作った記事がありますが、今みると「イヤー!」となるほどひどい出来なので(原作とビジュアルも全然違うし…)、いつか作り直したかったのです。
写真で多少ごまかしてるけど、まだまだうまくいかぬ……。
コメント
コメント一覧 (8)
確かにあの餃子店のゴローさんの気持ち、追体験できますねw
私はどっちかというと、このメニューにビールがないなんてー!と騒ぐタイプかも…
>七面鳥
本場でもターキーよりチキンが人気なんですね~。
一度でいいからジューシーな絶品ターキ食べてみたい・・・( º﹃º` )
わーこちらこそお久しぶりです!久々にコメントいただけて、こちらこそうれしいです^^
最初にパブロバ作ってから、もう6年経ったのか…と時の流れにちょっと唖然としましたw
今後も細く長く続けたいと思いますので、どうぞよろしくおねがいします!
ユベアさんの油淋鶏の説明がなんだかめちゃおいしそう・・・w
フラワーオブライフ、たしかにドラマ化してほしー!
佐野岳さん、存じ上げなかったので検索してみたけど確かに春太郎っぽいですね~。
あとは三国君の愛らしさを演じられる役者さんもほしいところです。
パブロバ、フォローありがとうございますTT
古い記事、いま見ると恥ずかしいのたくさんあります・・・。
わー、このエピソードがお好きなべりたんさんにご覧いただけてうれしいです!
フラワーオブライフは出てくるキャラがみんな愛おしいけど、この話は特にそうですよね。
(滋先生のイブのエピソードも切なさも好きです)
>鶏肉2キロ
確かにさらっとすごいこと言ってましたねw
そしてそれが一瞬でなくなるという高校生の食欲のすごさ…
パブロバ、まだまだ改善の余地ありそうなのでまたリメークがんばりたいと思います。
べりたんさんもよいクリスマスを…というには遅すぎましたので^^;、よいお年を!
渋谷の食堂で焼きそばと餃子を交互に食いつつ白いご飯への渇望を嘆いていたゴローちゃんの気持ちがよくわかります
お上品なバケットの薄切りなんていらねぇから炊きたてのどんぶり飯ー!
あれ、今日は何のパーティーだっけ? と本末転倒なメニューになりそうです
油淋鶏、恐ろしい料理……
後、七面鳥はしくじるとパサパサでサラダみたいにしないと美味しくなくなるそうで
本場の米国でも難しいターキー焼くよりは普通にローストチキンのほうが美味しいし簡単でよくね?だそうです
余ってもほぐしてサラダやサンドイッチにすればいいわけですので
パブロバ、懐かしいですね(^^)
初期から読ませていただいてるのでなんだか嬉しくなりました。
これからも応援してますので、お忙しいとは思いますが更新を楽しみにしています。
ガリガリに近いくらいカリッカリに揚げた鳥の唐揚げにネギダレをかけて・・・
若干面倒くさい料理なのでめったに作ることはありませんが・・・(^▽^;)
ちなみに私は鶏モモ一枚肉をそのまんまで作るのが特に好きです
『フラワーオブライフ』読んだことありますが、なかなかに素敵な作品だと思いました。
1クールドラマとかでやってくれないかなと思ったりしてます。
春太郎は今演じるとしたら佐野岳くんとがイメージ的にぴったりはまりそう。
パブロバ、前回のも全然美味しそうですよ~!
焼き色もちゃんとついてて香ばしさがイメージできます。
オーブントースターで出来るかな・・・一度作ってみたいなパブロバ。
まさか失敗ターキーの活用サラダまで再現されるなんて思っていなかったのでその太っ腹っぷりにも感服しました。
このエピソードは高校生らしくてかわいいと言うか、羨ましいというか、何回も読んだ回なのでお料理が見れて本当に嬉しいです。
個人的に印象に残ったのはさくらさんが春太郎に鶏肉のお使いを頼むシーンで、「2kg!」と言う所ですね。そんなに食べるのか!と、、、。
パブロバリベンジ版もより再現度が上がっていて、本当に美味しそう過ぎます。
是非こちらも詳しく記事にして頂けたら最高に幸せです!
いつも再現料理楽しみにしています。
良いクリスマスを。