身長わずか9センチの小人女子「ハクメイ」と「ミコチ」の森の生活を描いた本作。
作りこまれた世界観はなつかしのおもちゃ「こえだちゃん」のようで(30代にしかささらない例えでごめんなさい…)、読むとゆるゆる癒されます。
出てくるキャラもみんなかわいくて、特に不思議美容師のジャダさんがお気に入り。 出てくる食べ物がおいしそうなんだよー、と聞いていたのですが、ほんとにどれもこれも心をわしづかみされるメニューでうっとり。
梨ジャム、ミネストローネ、つみれとゴボウのみそ汁……ほとんどは、料理好きのミコチが作るもの。
※【コマ引用】「ハクメイとミコチ」(樫木祐人/エンターブレイン/KADOKAWA)2巻より
9センチの小人の世界では、ブルーベリーさえも大きなサイズで登場します。桃みたいに切り分けて食べるシーンまであって、こういう細かな描かれ方に悶えます。ミニチュア好きにはたまらん。
あとがきにもありましたが作者の樫木先生はお料理好きらしく、そうでないと描けないだろうなあと合点するシーンも多々。
※【コマ引用】「ハクメイとミコチ」(樫木祐人/エンターブレイン/KADOKAWA)2巻より
ブドウパンサンドイッチは、知り合いのマスターおすすめの「茶菓子持ち寄りの喫茶店」にお出かけするために、ミコチがバスケットに詰めて準備したお茶菓子。ブドウパンにクリームチーズを塗っただけのシンプルなサンドイッチですが、つまみ食い必至の逸品のよう。
最初は「市販のレーズンパンにクリームチーズを塗れば簡単に作れるなー」と思ったのですが、「ブルーベリー=巨大」のようなミニチュア世界観を再現するなら、パンのなかのレーズンだって大きくしてみたい。例えば巨峰のレーズンとか……。
調べてみたら、レーズンを家で手作りする方法があるよう。さらにはクリームチーズも家で簡単に作れちゃうという情報も。こうなったら、とことんミコチのように自家製にこだわって再現してみることにしました。
といっても残念ながら巨峰が手に入りにくい季節になっちゃったので、輸入ブドウ(レッドグローブ)でレーズン作り。
ブドウは実を房から外し、洗って水けをふきとって天板のクッキングシートに並べ、オーブンへ。
100度のオーブンで4~5時間、じっくり水分を抜きます(途中で温度上げたりしたのでちょっと焦げてもうた)。
粒が大きいせいか、なかなか水分が抜けないので、その後は干しネットに入れて外へ。仕事が忙しくて4、5日ほど干しっぱなしの状態になっちゃいましたが、乾燥する冬場のおかげでカビたりせずひと安心。
干し終わったブドウは、ピンセットで種を抜いていきます。けっこう面倒なので、最初から種なしブドウで作ったほうがラクかも。
お次は自家製クリームチーズ。 炊飯器で仕込む方法などいろいろあるようですが、今回は牛乳、生クリーム、レモンで作ります。
牛乳500cc、生クリーム200ccを鍋に入れて混ぜ、人肌程度に温めます。ここにレモン汁1個分を投入し、静かにかき混ぜます。
モロモロと凝固していくのが面白い。(テレビで見たけど、ゆし豆腐風にこのまま食べてもおいしいらしい)
ボウルの上にザルをのせ、その上にガーゼやキッチンペーパーをしいて鍋のなかの液体を流し入れます。
冷蔵庫で4~5時間漉して、水分(乳清)を分離させる。 固まったクリームチーズはボウルに移して塩を少量加え、ゴムベラでなめらかになるまで混ぜます。
自家製クリームチーズ完成。 食べてみると、市販品より生クリームの風味がそのまま残ってフレッシュな味。ほんとに簡単にできちゃうんですね。びっくり。
さていよいよパン作りですが、一度トライした結果、わが家のしょぼい電気オーブンでは食パンがこんがり焼けず(側面がフニャフニャ)、急遽ホームベーカリーを導入することに……(ずっと欲しかったからいいきっかけと思うことにする)。
強力粉、バター、スキムミルク、砂糖、塩をケースに投入。水のかわりに、クリームチーズを作る際にできた乳清を加えます。専用の投入口にドライイーストを入れてスタート。
手ごねで作るときは発酵温度とかに毎回気を使ってたけど、さすがに全自動はラクだな~。
パン生地ができたら取り出し、生地を二等分してそれぞれに自家製の干しブドウを加えて手ごねし、丸めなおして再度ホームベーカリーに。
焼きあがったー。わーい、側面もこんがり。 今回は0.5斤のハーフサイズで作ったのであまり量ができずちょっと残念。
パン用カッターで8枚切りにスライスしたパンに自家製クリームチーズをたっぷり塗っていきます。
バスケットはさすがに用意できなかったので、乙女なカゴにレースなんか敷いてそれっぽく盛り付けてみた。
コーヒーと一緒に食べてみると、クリームチーズとこんなに相性よかったのか、とびっくり。
どちらかというと軽食っぽくなるのでは、と予想してたけど、ちゃんと「お茶菓子」になってる。ブドウパンは全粒粉やライ麦入りなどにアレンジしてもおいしそう。
パンはホームベーカリーだけど、手作りクリームチーズと干しレーズンでちょっと森の生活気分を味わえました。
しかし作中に出てくる「お茶菓子持ち寄り」スタイルの喫茶店、実在したら楽しそうだな~。
コメント
コメント一覧 (14)
ご覧いただきありがとうございます!
ハクメイとミコチ、ハンドメイド感がかわいいのでそこも含めて再現したくなる魅力があります。
レーズンから自作スゲー
えええ、実在するんですか!>持ち寄り喫茶店
ちょっと調べてみたのですが、もしかしてこのお店でしょうか
http://tabelog.com/tokyo/A1319/A131904/13097276/
(ワイングラスでコーヒーが飲める、というのも気になります…!)
こんばんは。上記のような喫茶店、
東京都杉並区の東高円寺駅近くにありますよ。
軽食やお菓子の持込みはご自由に、とのこと。
うちの近所なのですが、お客が入ってなさそうで案外長く続いてる店です。
私もジャダさんが好きですね~。
あんな気まぐれでステキな友達がほしい(笑)
リモンチェッロの話しで気になったので、リモンチェッロ、作りました。
ただいま熟成中。
お酒はあんまり強くないので、なかなか減らないかも~。
なんてステキなブログなんだ!と思わずニヤリとしました。
前の記事をさかのぼって読んだりしたのですがどれも美味しそうです。
読んだ事のあるマンガの料理が具現化されていると
嬉しいです。更新楽しみにしています。
甘々と稲妻、という漫画をご覧になりましたか?
素敵な料理漫画でしたよ~。
作る過程を見るのが好きなので、どのエピソードも面白くって。
それにしても世界観通りに大きなレーズンを作るとは~^^
今回も本格的な再現で面白かったです♪
特別編の桑酒とか本当に食べられるのか?
スイカの種の塩炒りとかも気になりますね~
全部自家製、とっても素敵です。
マンガには描かれていないのでしょうけれど、お菓子風にというなら
クリームチーズと蜂蜜、が禁断の美味しさです。
アメリカで覚えました。時々食べたくなります。
ていうか、ブルーベリーでさえ4等分しないと大きい位なのに、あれレーズンパンのレーズンは・・・なんて突っ込みは置いといて。
umebonさん、今回はレーズンも手作りしちゃったのですか!!
凄い感動です☆
こえだちゃん、懐かしいですねェ・・・(遠い目
いつもすごくおいしそうで、漫画も素敵に紹介されていて、
知らない漫画ばかりだったんですが
つい本屋さんで探してしまいます(*´ω`*)
十代ですがこえだちゃん全然わかります (笑)
クリームチーズ作れるの知らなかったです!
盛り付け含め参考にして今度作ってみようと思います。
次はイノサンにも出てきたカヌレやマドレーヌはどうでしょうか?
食欲がなくなるかもですが。
見てるこちらは物語は気になるし、おなかがすいてきます(笑)
これからも更新楽しみにしています(^^)/