「何食べ」7巻が出ました! クリスマスにお鍋など、冬っぽいメニューがたくさん登場するので時期的にうれしい。
シロさんとケンジ、いつもの2人の食卓だけでなく、周囲のキャラクターたちの食の描かれ方も楽しい本作。今回の巻では、お友達のゲイカップル、「ジルベール」ことワタル君のお料理が出てきます。
同居する小日向さんをいつも小悪魔的態度で翻弄するジルベール・ワタル(ヒゲのおっさん)、何をしてる人なのか…この性格で会社勤めとかできるのかしら…と気になっていたのですが、初めて職業が明かされます。ズバリ、ゆるふわ系デイトレーダーです。もっと噛み砕いて言えば、小銭のあるニー(以下略)。
※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)7巻より
そんな自由人なジルベールですが、一応料理はできるようです。小腹が減って半端な時間にひとりで作って食べるのが、キムチチゲ(と、白いごはん)。
あさりと豆腐が入っていて、インスタントではなく自分でスープを作るなど、本格的でおいしそう。
作り方:
まずだしの準備。和風だしの素でもOKのようですが、作中にあわせて(小日向さんが夕飯用の仕込んでいた)煮干しだしをとります。
ざく切りした豚バラ肉を鍋のなかに入れて、おろししょうが・にんにく、一味とうがらし、醤油、酒、ごま油をぐちゃぐちゃ揉みこむ。
このまま火にかけるので、別のボウルで揉むなんてことしません。横着なようで、合理的。
鍋をそのまま火にかけて肉を炒め、キムチを入れてさらに炒める。
煮干しだしを注ぎ、みそ、コチュジャン、キムチの漬け汁で味付け。ここはジルベールも「気まぐれなプリマ・ドンナ」のように投入してるだけなので、あまり厳密でなくてよいようです。
何より味の決め手は、あさり。
冒頭のクリスマスのエピソードでもあったとおり、砂をかむのが嫌であさりは苦手なジルベールですが、このチゲには、スープのだしとして「絶対必要」らしい。
シロさんに教えてもらったらしい「冷凍あさり」(うちも常備するようになりました。便利!)を、凍ったままどばどば投入します。
えのき、豆腐も投入して鍋にフタをする。あさりの口が開いたら、生卵を落とす。
ざく切りしたネギとニラを入れて軽く火を通したら完成。
お皿に盛るときは、せっかくの半熟卵がくずれないように注意。
食べた感想:
白いごはんをスープにひたしつつ、途中で卵の黄身をくずしつつ食らいます。
簡単なのに、肉・魚介・野菜・卵・豆腐、といろんな具材がバランスよく入っていて、まさに「一品で完全食」。
ニンニクのパンチ力、キムチの酸味とコチュジャンの辛み、卵のまろやかさ、いろんな旨みが一度に味わえるのが魅力。そしてあさりのだし。これがないと、確かにスープに奥深さは出ないなあ、と思える隠れた主役。
作ったのは雑誌掲載時だったのですが、この記事書いてたらまた食べたくなってしまった……。ジルベールみたいに、お腹が減った時にひとりでこっそり作って、欲望のままにガツガツ食べる、ってのがいいな。
そして夕飯を作るつもりで帰宅したのに、台無しにされた小日向さんの狼狽ぶりと翻弄されぶりが相変わらずで、いろんな愛の形があるよね…としみじみ。
コメント
コメント一覧 (6)
私は、このブログを見て、この漫画を知り、ファンになりました。
もともと、ホモネタはあまり好きではなかったのですが、料理とアットホームな感じではまりました。
私も、最新刊を買い、この回を読んだのですが、とても美味しそうに感じられ、キムチチゲが食べたくなり、翌日の昼食はキムチチゲでした(笑)
このブログの記事を読んで、今度家でもキムチチゲを作ってみたいと思います。
再現率に加え、記事単体だけでも美味しそうでたまらない!
こちらを拝見してから、私も「何食べ」の料理を実際に作るようになりました(^^)
ところで一つ豆知識なんですが、印刷物をスキャニングする際、
裏にも印刷されている(漫画などはそうですね)場合裏が透けてしまいますよね?
そういう際は、真っ黒な紙を後ろに敷いてスキャンすると、透けないでできますよ。
(コメント欄には反映していただかなくても結構ですよ(^^))
この巻はキムチチゲの回だけにとどまらず、、“ジルベール”航君のフリーダムっぷりが満載でまたもう何とも・・・☆
きっとジルベールはこのわがままっぷりが思わず上書きされてしまうくらい、素は甘え上手なんだろうな…きっとそうだ。そうだと思う…ww
キムチチゲで思い出したのですが、最近私は豚肉がちょっと苦手になってしまいまして。
豚臭い豚肉に頻繁に当ってしまったせいです。
あれってカレーとかの強烈な香辛料でもものともしないから厄介なんですよね…
つい私信になってしまいました。申し訳ありません。
あ、あともう一つ。
小池田マヤさんの家政婦シリーズの最新刊も発売されてましたよ☆
最近は国産を売りにしているキムチも増えてきているから
それで作ってみようかな、と思っていたところです。
でも、このスープに御飯をスプーンで浸して食べるスタイルは
あの、北海道スープカレーの食べ方と一緒ですね。
他の具沢山スープ料理にも使えそう。
ミネストローネにパセリとパルメザンチーズを混ぜたご飯を浸して食べる、
なんていうことも出来そうですね。
作ってみようと思ってたレシピだったので、実際作られた方の感想が聞けてよかったです。とてもおいしそうですね。参考にさせて頂きます。