※【コマ引用】「ピリ辛の家政婦さん」(小池田マヤ/祥伝社)より
ずっと作ってみたかったレシピに、やっと挑戦。 小池田マヤ先生の「ピリ辛の家政婦さん」に登場する、鴨のコンフィ。家政婦さんシリーズで一番最初に読んで好きになったエピソードに出てくる料理です。
絶頂期を過ぎて落ち目になったシナリオライターの五十鈴が、家政婦の里にリクエストした一皿。「あれは冬の料理」と一度は一蹴した里ですが、五十鈴がマンションを手放す前夜、突然この料理を振る舞います。
疲れた心を癒やすご飯って二通りあって、ひとつはおふくろの味的な素朴な家庭料理。そしてもうひとつは、こういう洒落た非日常ディッシュかもしれない。そして後者の女心をくすぐる料理を作中に出すのが、小池田先生は抜群に上手だとおもう。
というわけで、里の忠告どおり冬に作るべきか、やっぱりエピソードにあわせて夏に作るべきか……と迷って、なかなか手をつけられなかったのですが、近所のスーパーでうまそーな鴨を見つけて思わず購入。結局、中途半端な季節に再現することになったのでした……。
作り方: ※詳しい分量は単行本に記載されているレシピをご参考ください
ジップロックに鴨肉と塩、タイム、ローリエを入れてよく揉みこみ、冷蔵庫で一晩寝かせる。
鍋に鴨肉を入れ、サラダ油(あればラードでも)を肉がかぶるまで注ぐ。 中火で沸騰するまで火にかけ、そのあと110度のオーブンに移して2時間煮る。
鴨肉のオイルをふき取り、フライパンで皮がパリっとするまで焼いて、包丁でスライス(ちょっと冷ましてからのほうが切りやすいかも)。 残った肉はオイルごと容器に入れて保存すれば、3週間ほど持つそう。
肉をオーブンで煮ている間に、付け合せの準備。 無糖のプレーンヨーグルトと塩、クミンパウダーをボウルに入れて泡だて器でよく混ぜる。キッチンペーパーを敷いたザルに移し、30分~1時間ほど水切りする。
グラッセの材料は、千切りした赤キャベツ(=紫キャベツ)、すりおろしたリンゴ、みじん切り玉ねぎ。それからバター、赤ワイン、クレーム・ド・カシス。
鍋にバターを熱し、玉ねぎをしんなりするまで炒め、その後すりおろしたリンゴを入れてさらに炒める。
赤キャベツを入れてしんなりするまで炒め、赤ワイン、クレーム・ド・カシスで風味づけし、一呼吸置いてから火を止める。
お皿にキャベツのグラッセを盛り、その上にスライスした鴨のコンフィ、水切りしたヨーグルトを盛り付け、クレソンをのせて完成。
ワインのマリアージュ的なものにはぜんぜん詳しくない私にも、天から「赤を飲め」というお告げが聞こえてくるレベル。
食べた感想:
鴨のコンフィは思ってた以上に塩気がしっかりきいてて、これに赤キャベツのグラッセの甘みがぴったり。そしてクミンのスパイスがきいたヨーグルトを添えて食べると、さっぱりしてフォークがなかなか止まらない罠(ワインも止まらん)。
冬はサワークリームでもいいかもしれませんが、夏場はこうやってヨーグルトであわせるほうが、断然さっぱりして◎。こういう気配りの仕方が、さすが里。
小池田先生の解説どおり、手間がかかっていそうで意外に簡単&保存がきくのがうれしい。 忙しい時でも、ストックしておいたコンフィさえあれば、ささっと作れるし、一皿でわりとがっつりお腹いっぱいにもなる。
そして疲れた日には、こういう非日常感のあるメニューってまさにサプリだなー、と思うのでした。
コメント
コメント一覧 (8)
はじめまして、コメントありがとうございます!
(リンクまでありがとうございますm_ _m 全然大丈夫です!)
今回の鴨肉、確かにコンフィにしてはちょっとパサパサしてたかもです^^;
胸肉だからかな~、と勝手に思ってたのですが、温度の問題だったんですね
(最初に火を強く入れすぎたからかしら・・・)
60~80度の低温だと、オーブンより卓上IH調理器とかのほうがいいかもしれないですね。
次回はじっくり低温で調理して、しっとりしたコンフィを楽しみたいと思います!
アドバイスありがとうございますm_ _m
おお、滋賀県は鴨が名物なんですね。私も和食の鴨料理も大好きです!
味噌漬け、鴨南蛮、鴨鍋・・・書き並べるだけでたまりませんねw
しかし合鴨はスーパーでもたまに見るけど、鴨肉はなかなか手に入らないですね@@;
(今回使ったのも冷凍の輸入ものでした・・・)
今まですっと読み逃げしております。
しかも!勝手に、お気に入りにリンクさせてもらっています。(気分を害したのでしたら、速攻、取り消します)
私も小池田マヤさんの料理は気になって何度か作ってみました~。
でも、このコンフィー・ド・カナルは、火の入れが強く感じるのですが、パサパサになりませんでしたか?
コンフィーは60~80度でじっくり煮るのが鉄則です。
しっとり、ジューシーになりますよ。
ちなみに日本の合鴨はお勧めしません。
それでしたら、鶏肉がいいと思います。
長年のあこがれメニューがやっと叶いました!
ほんとにキレイな彩りで、撮影時はいつも以上にハアハアしてしまいました…。
>できれば人に作っていただきたい
激しく同意します!w
うちも里みたいな家政婦さんに常駐してもらいたい…。
そうなんです、豪華な見た目になるわりに、意外に手間がかからないステキレシピ…!
今回はたまたま輸入モノの鴨肉が手に入ったんですが、合鴨とかでもおいしいのかな・・・。
鶏肉でもいいらしいので、ぜひ機会があればお試しください~。
キャベツのグラッセとのコントラストもステキ〜そして美味しそう!
非日常感のあるメニューがサプリって、よく分かる気がします。
できれば人に作っていただきたいですけどね(笑)
見た目がすごく豪華なのに、
たしかに手順は複雑じゃないんですね!
良さそうなお肉を見つけたら、挑戦してみたいです!