読んだ瞬間から心をグワシと掴まれてしまったマンガ。IKKIで連載中の松島直子先生「すみれファンファーレ」に登場するコンテスト用のお弁当を作ってみました。
離婚した母親と二人暮らしの小学四年生、すみれちゃんはドラマ「相棒刑事」とハリポタが大好きな女の子。小説家になるのが夢で、そのせいか子どもらしい純粋さとともにちょっと大人びた感性も持っていて、そこがたまらなくかわいい。
IKKIのサイトで1話の試し読みができますが、冒頭の作文のみずみずしさからキュンとしてしまう。
※【コマ引用】「すみれファンファーレ」(松島直子/小学館)1巻より
お母さんはイタリア料理店のシェフで、作中にはおいしそうな料理が何品も登場しますが、今回はすみれちゃん自身が料理に挑戦するエピソード。
「料理人」という仕事に興味を持ち、内緒でガス団体主催の弁当コンテストに参加することになったすみれちゃん。家庭教師の片桐青年にも協力してもらい、母親の大好物をもとに献立を考えます。
※【コマ引用】「すみれファンファーレ」(松島直子/小学館)1巻より
そこでできあがったのが、
・ハーブ香る〆鯖風フライ(2種類のソースつき)
・あな玉オムレツ
・かんたんピクルス
・究きょくのふっくらごはん
の献立。
母親の好物をもとに、予算や手間の点も考えて組み立てられたお弁当。 献立を決めるまで試行錯誤する丁寧な描写が、またよいのです。
しかし料理デビューが遅かった自分からすると、ここまで凝った献立作れるすみれちゃんってすごいなー、と思ってしまったのですが、最近のリアルこども料理コンテストもおそろしくハイレベルなことになってるんですな。一生勝てる気がしません。アンファンテリブル……!
さて、一品ずつ作ってみます。
かんたんピクルス:
今回はプチトマト、ニンジン、きゅうり、かぶ、カラーピーマン、玉ねぎで作ってみます。 野菜は適当に切る(プチトマトはおしりに十字切り込み入れておく)。
小鍋に酢、砂糖、塩、鷹の爪、ローリエを入れて沸騰させ、野菜を入れた耐熱容器の上に注ぐ。2~3時間ほど漬けこんだら完成。
あな玉オムレツ:
「うな玉」ならぬ、あなごを使った卵料理。彩りをよくするため、家庭菜園のシソも入れるというこだわり。 ボウルに卵4個、砂糖、酒、しょうゆを混ぜ、刻んだあなごとシソを入れてよく混ぜる。
オーブン対応のミニフライパンに流しいれ、180度で30~40分焼く(焦げそうになったら途中で上にアルミホイルをかぶせる)。
焼き上がりはこんな感じ。シソが上に浮いちゃって、あなごと二層に分かれちゃったのはちょっと誤算。
ハーブ香る〆鯖風フライ:
メインディッシュは、お母さんの好物・〆鯖をイメージしたメニュー。
〆鯖は高いので、鯖フライに別添えの酸っぱいソースをつけて食べる、というもの。 鯖(3枚おろしのはずが、間違えて2枚おろしのを買っちゃったので、骨抜きの手間がかかってしまった…)は一口大に切り分け、塩コショウをして小麦粉を薄くはたいておく。
刻んだハーブ(今回はバジル、タイム、ディル)とパン粉をあわせておく。
溶き卵→ハーブ入りパン粉、の順で鯖に衣をつけて揚げる。
「酸っぱいソース」は詳しい説明がないので迷ったけど、
①王道のタルタルソース
②上で作ったピクルスを刻んで酢&しょうゆであえたソース
で作ってみた。
究きょくのふっくらごはん:
土鍋で炊くおいしいごはん。作中のとあるトラブルで出来ちゃった「おこげ」を再現するため、火は調整を。 まんまるにまとめて塩むすびにします。
どうしてもすみれちゃんが使ってる竹のお弁当箱がほしくて、取り寄せてしまった……。もうわが家の台所の収納空きスペースはゼロよ!
お弁当の再現って、やっぱりプラモデルっぽくて楽しい。
食べた感想:
魚に卵、野菜と献立のバランスも見た目の彩りもステキなお弁当。 あな玉オムレツはしっかりしたスペインオムレツ風で、甘辛い味付けとシソの香りがなかなかいい感じ。こういう卵焼きもたまには面白いかも。
〆鯖風フライは、パン粉にハーブをたくさん入れたせいか、鯖の生臭さがまったく気にならず。「〆鯖風」かは微妙ですが、単品でもお気に入りになりそうなメニュー。
家人にも持たせたら、いつもの弁当よりも絶賛されました(当たり前か)。すみれちゃん、おそるべし!
コメント
コメント一覧 (18)
竹製のお弁当箱、かわいいですよね!
ちょっと高かったのですが、思い切って買ってよかったです^^;
こういうのを使ってるところからも、すみれちゃんのお母さんが丁寧に暮らしてるのがわかるなー、なんて思いました。
そしてすみれファンファーレ、気に入っていただけてうれしいです!
シンプルだけど愛情のある線が、確かに高野文子先生に共通点ありますね~。
普段の再現料理もそうなのですが、お弁当はほんとにプラモデル感覚ですw
単行本片手に「ここにはこれを詰めて・・・」と熱中してる自分を客観的にみると、なんかおかしいですが・・・。
(ただ、作中ではおにぎりが3個入ってたのに、スペースの関係で2個しか入らなかったのがちょっと悲しいTT)
はじめまして、コメントありがとうございます!
すみれファンファーレ、私も第一話から泣きながら読んでしまったので(特に再婚相手の女性とすみれちゃんが泣きながらお父さんについて語るとことか)、気に入っていただけてうれしいです。
個人的に好きな漫画を食べ物をとおして紹介できれば、という思いもあるので、
そうおっしゃっていただけてすごくうれしいです!
わー、そうなんです!ちょうど明日行ってまいります・・・。
なにも準備できておらず、しかも生放送とうかがっていて緊張しますが、ご笑聞いただければ幸いですm_ _m
すみれちゃん、気にっていただけてうれしいです!
小学4年生って、ちょうど女子が男子より先に大人っぽくなりはじめる時ですもんね。
今後どんなエピソードが出てくるのか、すごく楽しみです^^
あとお父さんのイケメンぶりも素敵すぎますw これは惚れるわ・・・!と思ってしまいました。
お弁当、出来上がってみて、私も普段自分が作るものとの差に戦慄をおぼえました・・・。
同じ料理大会に出たら、絶対最下位になる自信がありますw
わー、はなまるご覧いただいてありがとうございます!
(録画してあるんですけど、忙しくて&怖くていまだに自分で見れてません・・・)
テレビ、なぜか何度か出てしまっておりますが、毎回緊張&自己嫌悪の嵐になってしまうので私には到底無理ですTT
でもマンガ料理番組とかレギュラーであると面白そうですよね!もこみちさんとかで見てみたい・・・。
すみれちゃん、食べ物のシーンなにげに多いですよね。
第一話の新幹線のシーンにちらっと出てくる、お母さんのお弁当もおいしそうで、あれも作りたい!!(さんまのコンフィのおにぎりとか・・・)と思ってますw
普段は自分では適当な弁当しか作っていないので、華やかな弁当ができあがって楽しい再現でした。
鯖が苦手でなければ、ハーブなしの衣でも十分おいしいと思います!
しかし今回は「〆鯖風」でしたが、ほんとに〆鯖をフライにしたらどんな味になるんだろう・・・とちょっと気になります。
わー、最近の個人的ヒットだったので、気に入っていただけてうれしいです!>すみれファンファーレ
私もユベアさんはじめ、こちらのコメント欄などで教えてもらって出会えた作品がいっぱいあります。
オリジナル料理がない、という点、私も同じなのでよくわかりますw
すみれちゃんもそうだけど、自分で食材の組み合わせを考えて創作料理できるひとって、尊敬してしまう・・・。
あと書籍、お手に取っていただいてありがとうございます!
今後はブログでぼちぼち続けていきますので、どうぞよろしくお願いします~。
はじめまして、コメントありがとうございます!
すみれファンファーレ、ほんとにいい作品ですよね。
たまたま連載されてるIKKIを読む機会があって、そこで気になってた作品でした。
試し読み分だけでなく、ほかのエピソードもどれもいいので、機会があればぜひ!>単行本
わーー、参加くださってたんですね!ありがとうございます!(って遅い御礼ですみません・・・)
しかし当日はメニューが早々に完売してしまい、ご迷惑おかけしました・・・。
「味平カレー」、召し上がれたようでよかったです!
ビッグ錠先生、後半の小宮山さんの解説が面白すぎましたね(衝撃的事実もありましたがw)。
再現するには、命がいくつあっても足りなさそうですが・・・。
食材を取り寄せている、とありましたが、お弁当箱まで取り寄せる情熱がスゴイです。
お弁当作りがプラモデルというのは、わかります。なんだかミニチュアっぽいというか、ままごとをしているみたいですよね。
料理と違って、限られたスペースにこまごまと詰めるのが、そういうふうに思うのでしょうか。
「すみれファンファーレ」読みました!。高野文子さんを彷彿とさせる流れるような線が美しく、とにかくすみれちゃんが可愛い!
しかし、こんなお弁当を食べられる人は幸せだぁ~。
マンガ大好き、食べ物大好きなのでいつも読んでてとても楽しいです!
今回リンク先のすみれファンファーレの試し読みを読んで、なんでか大泣きしてしまいました。
このブログと出会って、すてきな作品と出会うことができてると思います。
これからも楽しみにしてます!
長文すみません。
5/20にゲスト出演されるのですね!!!!
すっごい楽しみです!!録音保存ものです。
大好きな安住アナとumebonさんのやりとり…うひひひ
思春期の”子供”と”女性”の成長に入ろうとしてる、すごく絶妙な時間を切り取ってストーリーが練られていますね。
今どきの子っぽいところもあるし、普遍的で純粋無垢な子供心もしっかり描かれていて、重々しい話になるところを爽やかに、淡々と描かれていてスゴク素敵!
(大事なので二度言いました!
お弁当も色とりどりで、私が作るより全然美味しそう・・・
やっぱりセンスの良い子は何やらせてもいいんだろうなぁって思っちゃいますw
3日のはなまるマーケットという番組のまんがごはん特集の冒頭で紹介されてましたね!
http://www.tbs.co.jp/hanamaru/tokumaru/20120503.html
行けなかった実食ナイトの様子もちらっと映っていて、喋るumebonさんも見られて嬉しかった!
帰省中でたまたま見られて、ちょうらっきーでした。
残念だったのは、番組での調理レシピはマンガ食堂さんじゃなかったこと・・・
花のズボラ飯でしたね。
ズボラ飯の原作者さんインタビューも楽しかったけど^x^
(なんとなく、番組は手応えあればシリーズ化したいなー、という野望?を感じたのですが。もし、シリーズ化したら、umebonさんに出ていただきたいです。
・・・でも、マンガ食堂さんのノリは朝の情報番組より、深夜のマニアック番組向けっぽい・・・わたしが夜ブログを見ることが多いからかもしれないけど。
プラモデル製作みたいにマンガのコマと弁当箱を見比べながらきっちり黙々と詰めてるumebonさんを見たいです。
ほんと、すみれちゃん作とぴったりそっくりな丸いおにぎりとかすごい。わたしはいつも作るサイズ・形状のおにぎり以外作れない><)
それにつけてもいまどきの小学生のお料理スキルはすごいっすね。
すみれちゃん料理の再現はまたあるのかなあ、とワクワクしてます。
読み始めは絵がちょっと・・・と思っていたのですが、淡々としたストーリーながらも引き込まれていき、最後はちょっと泣きそうになりました。
本当にumebonさんは面白い漫画を見つけるのが上手ですよね☆
私も何作品か参考にさせていただきましたが、その全てがはずれ無く、現在も我が漫画書庫に入っております。
今回のお弁当は見た感じバランスがきちんと取れているおかずですね。
野菜、卵、魚。そして調理法も焼きあり揚げあり、さっぱり系あり…
私、自分自身のオリジナル料理というものがまるで皆無なので、こんなバリエーション豊富なメニューを作れるすみれちゃんに本当感心してしまいます。
あ!遅くなりましたが・・・『マンガ食堂』手に入れました。
月並みな感想で申し訳ないですが面白かったです。
もちろん『マンガ食堂』もわが書庫に大事に収納してあります☆
試し読みで読んだ所凄い可愛らしい絵とお話しも良くて一巻買おうと思ってます。
遅ればせながら、先日の「実食ナイト」参加させていただきましたw
「味平カレー」美味しかったです。
その時に「感染るんです」の「子ランチ」の再現はプラモデルに近いとおっしゃってましたがその通りですね。
味ももちろんながらディティールもこだわる。これぞ「マンガ飯」ですねw
あとビッグ錠先生は神。私も異論はありませんw