年の瀬の恒例、宝島社さんの「このマンガがすごい!2011」に初参加させていただきました。「各界のマンガ好きが選ぶ」コーナーのオンナ編です。



 最初に回答ジャンルをオトコ編・オンナ編から選べるシステムだったんですが、私は少年誌系の作品にうといので、オトコ編は選ぶ資格ないよなあ……というわけで、後者を選択しました(じゃあ女性誌は網羅して読んでんのか、と言われると土下座なのですが)。

滅多にない機会なので、好きな作品を遠慮なくプッシュさせていただきました。受賞した先生へのインタビューや、各種特集、ほかの選者の方々のコメントなど読み応えたっぷりなので、機会があればどうぞご覧ください。

ベスト20に入った作品、ノーチェックだったのもいくつかあるので読んでみたいな。 ついでなので、もしオトコ編を選んでたら推す予定だった5作品も。ご興味のある方だけ、以下どうぞ。
選考基準の「2009年10月1日?2010年9月30日に単行本が発売された作品」しばりで。 順位つけようとしたけど無理でした…ので、順不同です。

羣青 上 (IKKI COMIX)
中村珍
小学館
2018-11-02

レズビアンの女と、夫の殺害を依頼した女。二人のどん詰まりの逃避行は、ページを進めるたびに読み手のHPも削られていくようで、「すごい」という言葉を送るしかない漫画でした。

一時期単行本化が危ぶまれてたので、IKKIから無事出た時はほんとにうれしかったです。結末読むころには、魂抜かれてしまってるかも。


ブラステッド 1 (HARTA COMIX)
室井 大資
KADOKAWA
2014-04-24


「イヌジニン」「妖怪研究家ヨシムラ」ですっかりファンになってしまった、室井先生。ファンタジー色の強い雑誌「fellows!」のなかで、異色をはなつバイオレンスな作品。「この世界で 暴力は有効に機能している」そんなモノローグが頭にこびりつく、乾いた世界に圧倒。同時期に出た、初期短編集の「海岸列車」も素晴らしかったです。


3月のライオン 4 (ジェッツコミックス)
羽海野チカ
白泉社
2013-12-13


1~3巻までももちろん面白かったけど、4巻からの展開には燃えまくりでした。島田さんの真剣勝負のようなヒリヒリするシーンがある一方で、零が徐々に周囲とのつながりを深めていく描写にホッとしたり。冷酷さと温かさのバランスに、今後も泣いたり笑ったりさせられそうです。


乙嫁語り 2巻 (HARTA COMIX)
森 薫
KADOKAWA
2012-09-01


「眼福」と言うのにふさわしい、緻密&美麗な絵は相変わらず。両家の激しい戦闘を経て、「嫁心」ついちゃったアミルの可愛さといったら。セリフのあるシーンよりも、絵だけで語られるシーンが特に印象的でした。そしてあの飾りパンは、いつか作りたい!(実はナン用スタンプはもう入手してたり…)


モテキ(4) (イブニングコミックス)
久保ミツロウ
講談社
2012-09-28


最終巻は“コワモテ”女・夏樹とフジの関係が、ついに決着。もう予想を裏切られまくりで、決して好みの展開じゃなかったけど、最後までしっかり読者を背後からブスブス刺してくだすった久保先生に感謝。ラストのフジ君の姿には拍手。


ドカコック (ヤングキングコミックス)
渡辺保裕
少年画報社
2014-07-16


今年読んだグルメ系漫画のなかで、一番の衝撃。ガテンと料理がここまで相性いいなんて!w ページのなかに色んなボケが散りばめられてて、何度読んでも笑えてしまいます。料理がちゃんと美味しそうで、グルメ漫画として真面目な点も好感。続編&単行本化してほしいなあ。

あ、5作品のつもりが6作品になってしまった。 今年は新作だけでなく、「酒場ミモザ」「薫の秘話」「杯気分!肴姫」とか、好きな&読みたかった漫画の復刊も相次いで、嬉しい年でした。来年の目標は、とりあえず現状買ってる雑誌をもっと丁寧に読むこと(忙しいと好きな漫画だけつまみ読みして終わってしまうので、もったいないなあ…と)。

色々と不安になるニュースもありますが(わたしも陳情書、送ってみました…)、2011年も面白い漫画にたくさん出会えますように。


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