「バッカス」のフレンチ75

「たった一杯のカクテルで 戦争を止めた男がいる」

この導入部分だけで、グッと心をわしづかみにされたのが、青木健生先生(原作)、井上元伸先生(作画)の「バッカス」。

テンガロンハットとマッチョな体が特徴の謎のバーテンダー“バッカス”が、各地をさすらいながらカクテルで悩みや事件を解決するグルメ(?)漫画です。

「バッカス」(青木健生/井上元伸/日本文芸社)より
※【コマ・セリフ引用】「バッカス」(青木健生/井上元伸/日本文芸社)より

バッカスはやたらと脱ぐし、お色気シーン多いし、カクテル作るシーンはド派手だし、ひとことで言うと「……濃い!」のですが、これが面白い(他の作品で例えるのはちょっとアレですが、「ジョジョ」+「ドカコック」、というとわかりやすいでしょうか)。

セリフの一つ一つもイカしてて、いい意味でケレン味のあるセンスに痺れます。

今回作ってみたのは、ご紹介した冒頭シーンに登場する「フレンチ75」。中東の某国で、犬猿の中のハマダ王子とガリエダ将軍が衝突。互いに銃口を向けて一触即発の状態に陥りますが、ここでバッカスが二人にふるまったのがこのカクテル。

ジンとレモンジュースとシュガーをシェイクしたものに、シャンパンを注いだ「爽快な一杯」。ジンはかつて解熱剤として飲まれていたこともあり、これで頭を冷やせ、というメッセージも込められてます。

バッカスの思惑どおり、このカクテルで二人は和解。冒頭のセリフにつながる、というわけです。巻中のエッセイにレシピも載ってるので、参考にして作ってみることに。


材料 
材料: 
・ドライジン 
・レモンジュース 
・シュガーシロップ 
・シャンパン 

シャンパンといっても、今回はお安いスプマンテですが……。 

グラスは、コリンズグラス(細長い円筒形のグラス)を使います。これは炭酸・発泡系のカクテルに向いてるらしい。 あと、ずっと欲しかったあこがれのカクテルシェイカーとメジャーカップも揃えてみました。これがあるとなんかテンション上がりますね。

氷 
作り方: 氷をたっぷり入れて、グラスを冷やします(底にたまった水は捨てる)。 

メジャーカップ シェイカーに注ぐ 
ジンとレモンジュース、シュガーシロップをシェイカーに入れます。

シェイク グラスに注ぐ
いよいよ振ります。完全にシロウトなので、手つきが心もとないですがご容赦を。

シェイカーのフタがちゃんとしまってなかったのか、途中でこぼれかけたりして焦りました。マチャアキやトム・クルーズみたいな、アクロバティックなシェイクは夢のまた夢のようです……。 

よくシェイクしたら、氷の入ったグラスに注ぎます。

シャンパン ステア 
その上から、冷やしたシャンパンを注ぎ、グラスの底から1回だけ軽く混ぜます。 これで完成。グラスから、爽やかな香りがします。

「バッカス」のフレンチ75 
飲んだ感想:
シャンパンとジンの香りにレモンジュースの酸味が加わって、ほんとに爽やかな味。飲みやすいけど甘ったるくはなく、キリっと辛口で後味はほろ苦く、大人の発泡カクテルという感じでした。

食事はもちろん、食前食後にも楽しめそう。ただ、度数は意外と高めなのでご注意を。 ジンをウイスキーやブランデーに変えた、別種のカクテルもあるみたいで、これも作ってみたいなー。

バッカス 1
青木健生
日本文芸社
2013-11-08





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