モエレ・荒磯カレー
「動物のお医者さん」「おたんこナース」「Heaven?」と、特定の業界をテーマにしたコメディが得意な佐々木先生ですが(そのへん、三谷幸喜に通じるものがある気がする)、最新作の「チャンネルはそのまま!」はテレビ局が舞台です。

“バカ枠”で採用された報道部の新人記者・雪丸花子が、持ち前の馬鹿力(「ばかぱわー」と読みたい)でまわりを混乱させたり、難局を無理矢理乗り切ったり……といったお話。

テレビ局、という特殊な業界でこそ活きるキャラクター設定で、どのエピソードもほんとに“捨て回なし”の面白さ! 佐々木先生作品にハズれなし、だなあ。




「チャンネルはそのまま!」2巻より
※【コマ引用】:「チャンネルはそのまま!」(佐々木倫子/小学館)2巻より

2巻では、「モエレ町」として合併することになった茂恵礼町と荒磯町の住民を、街頭インタビューする話が出てきます。

しかし合同イベント会場での雪丸のやや無理矢理な取材で、実は荒磯町の住民はこの合併に不満を抱えていることがあらわになり、イベントがご破算になりそうなムードへ……。

荒磯町の住民は、かつて企画したシーフードカレーを「荒磯カレー」と名づけなおし、町おこしのリベンジに盛り上がります。

ちなみに荒磯カレーの具は、いか、えび、ほたて、つぶ貝らしい。 しかしカレーに使う玉ねぎや米は、荒磯町では作っていない食材。

「農作物が豊富な茂恵礼町と合併すれば、すべて地元産とうたえる」という山根の説得で、住民の心が動きます。 さらに調理中の鍋に雪丸が焼酎を大量に入れすぎたせいで、フランベのように炎上。

「チャンネルはそのまま!」2巻より
※【コマ引用】:「チャンネルはそのまま!」(佐々木倫子/小学館)2巻より

燃えれ……モエレ…… 燃えれ(モエレ)・荒磯カレー!! ……と、みんなの心がひとつになり(?)、合併のわだかまりも消えて無事一件落着。

って説明しすぎて、オチバレになっちゃったらごめんなさいorz

佐々木先生の作品は食事シーンは結構多いけど、具体的な料理の説明はあまりないんですよね。このカレーは話のなかで材料も作り方もざっくり描かれてるので、念願叶って再現できるかも!……というわけで、作中のシーンをもとに、想像で作ってみます。

材料 フライパン
材料:
上にも書きましたが、荒磯カレーの具材はイカ、エビ、ホタテ、ツブ貝。それに玉ねぎ、焼酎、お好きなカレールーを用意します。

イカは一口大のぶつ切りに、エビは殻をむいて背わたを取ります。 作中では大鍋で調理していたので、気分を出すために煮込み用のフライパン(or中華鍋)で作ってみます。


たまねぎ 玉ねぎ炒める2 
作り方: 
1.玉ねぎは薄切りにし、サラダ油をひいて熱したフライパンで、焦がさないようにきつね色になるまでよく炒めます。

焼酎フランベ 
2.(1)のフライパンに魚介類を投入し軽く炒めたら、焼酎を入れてフライパンをコンロの火に少し傾け、フランベします(まわりに引火するものがないか要注意)。

しかし何回かやっても、作中みたいに盛大な炎は出ずちょっと拍子抜け。一瞬だけ火がついて、すぐ消える、みたいな弱々しいフランベでした。

よく考えたら、使った焼酎が25度くらいだったので当然か。もっと度数の高いお酒なら、ボウボウに燃えたかもしれません(怖いからやめとこう……)。

煮込み カレー 
3.魚介類に火が通ったら、水を加えて沸騰させ、アクをとりつつ煮込みます。 4.火を止めてカレールーを入れ、さらに軽く煮込んだら完成。

モエレ・荒磯カレー 
具が盛りだくさんで、なんか豪華な見た目。

モエレ・荒磯カレー 
食べた感想: 
魚介のダシがたっぷりきいて、玉ねぎの甘みも出てて、なかなかおいしいシーフードカレーになりました。

フランベで試行錯誤してる間に、結構大量の焼酎を使ったので(1.5カップくらい入れた)、お酒の香りもほんのり残ってます。

豪快に作る分、いつものカレーより手早くできるし、意外と普段にも使えるレシピになるかも……?






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