
先週末に発売された「3月のライオン」4巻、期待以上に面白かった~。島田さんはどうなっちゃうんでしょう。思わずヤングアニマル本誌にも手を出しかけましたが、ぐっとこらえてこのまま単行本派として楽しみにしてよう……。
当日はtwitterのTLも「3月のライオン」関連のつぶやきでいっぱいで、一ファンとして“祭り”感を味わえて楽しかったです。
そして漫画飯好きとしては、羽海野先生の描く料理にもやっぱり注目してしまいます。2巻のカレー、3巻のおせちや卵かけご飯に続いて、4巻のメインは何といっても“おいなりさん”。
ひなまつりに川本家が作ったのは、定番のちらし寿司や茶巾寿司ではなく、いなり寿司。
「何でおいなりさんってあんなにおいしいのかしら 甘~~く煮たおあげに中にきざんださっくさくのレンコンとタマゴのそぼろとゴマをたーっぷり入れて…」
あかりさんのこのうっとりなセリフに端を発し、その後もおいなりさんが色んなシーンで登場します。

※【コマ引用】:「3月のライオン」(羽海野チカ/白泉社)4巻より
義姉・香子とのケンカ中に、川本姉妹と鉢合わせした零。いなり寿司の入ったお重をひなから手渡されたものの、そのほとんどは香子の腹の中へ……。
「おあげ甘すぎっっ」と文句たれつつ食らいつくす義姉さん、初めてカワイイと思ってしまったわ。
ちなみにいなり寿司は、卵とレンコン以外に、わさび漬けバージョンも入ってることがここでわかります。香子の言うとおり、甘いのと辛いの、味が違うのが入ってると止まらないんだよなあ。

※【コマ引用】:「3月のライオン」(羽海野チカ/白泉社)4巻より
ちなみにお重の二段目には、野菜系のお総菜がこんもり。レンコンやきぬさや、こんにゃくが入った筑前煮に、ブロッコリーとオクラを茹でてごま油と塩であえたナムル風。
おいなりさんはもちろん、今回はこのナムル風のお総菜にもハートをわしづかみされました。「ポリポリ」と手でつまみながら食べられるブロッコリーとオクラ……ああ美味しそう!
というわけで、いてもたってもいられず作ってみました(レシピはないので想像です)。まずはおいなりさんから。


卵とレンコンのおいなりさん:
いなり寿司用の油揚げを作ります。油揚げは半分に切って熱湯でさっと油抜きし、水気を切ります。
鍋に出汁、醤油、酒、砂糖、みりんを入れて火にかけ、沸騰したら油揚げを入れ、落とし蓋をして10分ほど煮てそのまま冷まします。
味付けは「おあげ甘すぎっっ」と思わず口に出るくらいの甘さで。


ボウル卵2個と砂糖、塩を混ぜて熱したフライパンに流し、半熟になったら火からおろして、箸で混ぜつつ細かいそぼろ状にします。
レンコンは細かく刻み、水、酢、砂糖、みりん、薄口醤油を熱した小鍋でさっと煮てそのまま冷まします。


寿司飯にそぼろ卵、汁気を切ったレンコン、すりごまをたっぷり混ぜ、甘く煮た油揚げの中にぎゅっと詰めます。


わさび漬けのおいなりさん:
市販のわさび漬けで作ろうと思ったら、近所の漬物店には置いてなかった……(酒粕入りのはあったんだけど)。
ちょうどスーパーに花わさびが出てたので(しかもレシピ付き!)、これで手作りしてみることにします。
花わさびは3cmくらいに切り、塩もみして10分ほど放置。熱湯をかけ、すぐに冷水にとってよく絞ります。密閉容器に入れ、めんつゆに漬けて冷蔵庫で6時間ほど寝かせます。


ここで花わさびだけじゃ足りないかなーと思い、生わさびも使うことに。細かく刻んだものを、同様の手順で漬けます。 冷蔵庫で寝かせたわさび漬けがこちら。
フタ開けるとツーン!とワサビらしい刺激が鼻をつきます(付属のレシピに従っただけなのでよくわからないけど、寝かせることで辛みが出るのかな?)。


花わさびを細かく刻み、生わさびと一緒に寿司飯に混ぜ込みます。こっちもゴマとか入れようか迷ったけど、とりあえずシンプルにわさび漬けのみで。


ブロッコリーとオクラのナムル風:
ブロッコリーは小房に分け、オクラは塩をふってまな板の上で板ずり。鍋に湯をわかし、塩を入れてブロッコリーとオクラを色よく、歯ごたえが残る程度にゆでます。
ボウルにゴマ油と塩を入れて混ぜ、ブロッコリーとオクラをよくあえます。

筑前煮:
……は、ネットにたくさんレシピがあるので、ここでは省略(力尽きたともいう)。
今回の具はレンコン、しいたけ、こんにゃく、ゴボウ、人参、鶏肉、きぬさやにしてみました(タケノコも買ってたのに入れるの忘れてた……)。
仕上げにごま油を入れると香りが出て好きです。

ハマグリのお吸い物:
これはお重には付いてなかったけど、川本家のひなまつりのシーンにちょろっと登場してたのにで、ついでに作ってみました。
砂をはかせたハマグリを熱湯に入れ、口が開いたら白だしで味付け。三つ葉を散らします。

以上を2段のお重に入れて完成。念のためひなちゃんが零に渡したときと同じく、風呂敷に包んでみましたw(どうせすぐ食べるのに……)

一の重においなりさん、二の重に筑前煮とナムル。


まずは卵とレンコンの稲荷から。甘辛いお揚げと卵に、サクサクしたレンコンの食感が楽しい。ゴマもたくさん入れたおかげで香ばしくていい感じです。

こっちはわさび稲荷。ツーンと鼻に抜ける辛さのわさび漬けが、甘さに慣れた舌を刺激してくれます。
大人の稲荷寿司という感じ。これは確かに交互に食べると止まりません。
油揚げはご飯を詰める前に煮汁を切ったせいか、最初に味見したときよりも落ち着いた味になってました。あかり姉さんの味に近づけるなら、もっと甘くしちゃってもよかったかな。

お次は二の重。具だくさんの筑前煮は、稲荷寿司のおかずにも丁度いいですね。
「ゴボウの次はレンコン狙いで……」と色々食べてると、あっという間になくなってしまいます。
そしてブロッコリーとオクラのナムル。稲荷も筑前煮も甘辛い醤油味なので、ゴマ油と塩のシンプルな味付けのコレを口直しにすると、義姉さんの食べっぷりのように止まりません。
見た目も鮮やかなグリーンで、お重のなかの彩りも良くなるのがステキ。 一品一品のバランスが考えられててさすが川本家のご飯&さすが羽海野先生。
本編のストーリーはもちろん、こういうサブ的なエピソードも次は何が登場するのかな、と今後も楽しみです。
コメント
コメント一覧 (27)
いなりずし、検索していただきありがとうございます!
数年前の再現で(たしかいなりずし作るのもこれが初めてだった気がします)お恥ずかしいですが、楽しんでいただければ嬉しいです。
作ったらまた報告します
はじめまして、コメント&リンクありがとうございます!
「3月のライオン」のおいなりさん、参考にしていただいてうれしいです。
羽海野先生もよしなが先生も、美味しそうな料理がほんとにたくさん出てきますよね。
「そっち系ではないです」のコメントに、思わずウケてしまいましたw
僕のブログの記事の中で、貴サイトへリンクさせていただきました。記事URLは以下です。
http://ameblo.jp/tacozansu/entry-10857081953.html
貴サイトの記事を参考に、ときどき真似ご飯をつくっています。
特に「きのう何食べた」の再現が多いです。
ひとりぐらし歴ん十年の独身男です。あ、そっち系ではないです。
はじめまして、コメントありがとうございます!
3月のライオンは、美味しそうな食べ物のシーンに毎回癒やされますよね。
シリアスなシーンも多いので、合間にほっとしてしまいます…。
おいなりさんが美味しそうに見えるのは、確かに香子さんの貢献が大きいですね!w
不機嫌な顔でパクパク平らげるシーンに、萌えてしまいました。
記事が増えてくると、なかなかうまく整理できずご不便おかけしますm_ _m
見やすく&探しやすくなるような見せ方、検討してみますね!
「3月のライオン」を検索していたらここにたどり着きました。
この作品の中で一番食べたいものがこのおいなりさんなのです~
皮肉にも(?)香子義姉ちゃんがくわしーく解説してくれているおかげで
とっても美味しそうに見えるんですよねぇ
掲載お疲れ様です。
作品ごと、漫画のジャンルごとにカテゴリを分けてくださると便利そうですね。
これからも楽しみにしてます!
はじめまして、コメントありがとうございます!
「3月のライオン」のお重、参考にしていただいてこちらも嬉しいです[絵文字:e-68]
二の重はほんとに彩りがキレイで、開ける度にうきうきしますよね!
ブロッコリーとオクラのナムルは、その後もお弁当や副菜にも活躍してくれて、定番になりそうです。
葉唐がらしの佃煮、事前に味付けされてる分、お稲荷にしても美味しそう!
わさび漬けって、なかなか手に入らないのが難しいですよね[絵文字:i-202](わさび菜も季節モノだし……)
しかし記事には書きませんでしたが、私も今回の再現は滅茶苦茶時間かかりましたw
夕方から作って、全部出来上がったのは真夜中……。
ささっと作れるあかりさんはやっぱりスゴイ!
遅まきながら「3月のライオン」4巻のお重がとても気になって作ってみたくなり
参考にさせていただきました。大変お世話になりました。
作ってみると筑前煮と、ブロッコリーとオクラのナムルの彩りがとても好くて、
春らしくて素敵ですね。
わさび漬けが手に入らなかったので、葉唐がらしの佃煮で代用したのですが、
それなりに美味しかったです。(辛味は少し弱いですが)
いつかまた、わさび漬け稲荷も作ってみたいです。
あまり料理をしないので手際が悪くて一騒動でしたが、目指したものができると
嬉しいし楽しいですね。(少々色々違いましたが…)
他のレシピもとてもきれいで美味しそうなので、是非また挑戦したいです。
ありがとうございました。
お稲荷さんは、ほかにも作られた方たくさんいらっしゃるみたいですよ!
やっぱあのシーンの訴求力はすごかったんですね~。
> なんとなく、香子さんが悪く言いながらもこれを食べたのは
> ヤキモチやいてるのかな~と思いながら読んでしまいました(* ̄m ̄)
おおー、そういう目で読み直すとまたかわいい!
香子と零の関係がまだはっきり明らかになってないので、そのへん想像しつつ次の巻を待ちたいですね~[絵文字:e-420]
もう作られたとは、流石です★
美味しそう~~ヽ(・ω・ヽ)トッ!!(ノ・ω・)ノテモ!!ヽ(・ω・)ノイイ!!
しかも筑前煮とナムルがついてるのがまたいいですよね♪
なんとなく、香子さんが悪く言いながらもこれを食べたのは
ヤキモチやいてるのかな~と思いながら読んでしまいました(* ̄m ̄)
はじめまして、コメントありがとうございます!
おいなりさん、あのシーンを見て作りたくなったのは私だけじゃなかったんだ……と感動しましたw
あくまで素人の想像で再現したレシピなので、おかしな点とかあればぜひぜひご指摘くださいm_ _m
しかし30個作って、さらに追加で30個、合計60個ですか!?
そ、想像しただけで腱鞘炎になってしまいそうですw すごすぎます!
油揚げ、意外としっかり甘く仕上げるのって難しいですよね。何かコツがあるのかなあ。
あいあいさんの近所では、市販のわさび漬けが見つかったんですか? 羨ましい~。
私もほんとは市販のを使いたかったんですが、周辺には酒粕に漬かったタイプしか売ってなかったので、渋々自作しました……。
「もやしもん」に「おせん」「きのう何食べた?」と、ほかの好きな漫画も似ていて嬉しいです!(しかもしっかり再現もしてらっしゃるw)
ほかにおすすめの作品などあれば、ぜひまた教えてください[絵文字:e-267]
コミックスを読み、これは美味しそう!作らねば!・・でも、作ったことがないので
ひょっとしたら作られた方がいるかしら?
と調べてみましたら、ここにたどり着きました!
とってもきれいで美味しそうな仕上がりと丁寧なレシピに感激いたしました。
そして、おいなりさん、作りました~~!
ご飯が足りなくなったので、30個ほどですが、
またすし飯を炊いて、30個ほど作れそうです!
すし揚はかなり甘くしたつもりでも冷めたら味が落ち付いてしまいましたが^^;
地元でも葉わさびは売り出されているのですが、
売り切れてしまっていたので、市販のものを使ったのですが、
味に変化ができて、本当に美味しかったです。
私も漫画がすべての原動力になるほど好きなので、
『もやしもん』を読んでは自家製酵母パンを作り、
『おせん』を読んでは干物を作り、
『きのう何食べた?』を読んでは夕食のメニューを決めたりしています。
ここはとても楽しくって、嬉しくなってしまいました。
完成の美しさと実行力は足元にも及びませんが、
これからも楽しく拝見させていただきます^^
小池田マヤ先生の「うめぼし」、恥ずかしながら初めて知りました!
梅干し好きとしては、タイトルからして惹かれますw
そちらにも2種類のいなり寿司が登場するんですね~。
小池田先生は、まだ「バーバーハーバー」と「放浪の家政婦さん」しか持ってないので、いずれゆっくり集めてみたいです[絵文字:e-267]
情報ありがとうございました!
はじめまして、羽海野先生のtwitterからお越しいただいてありがとうございます!
4巻は、前半でお稲荷さんに心奪われて、後半で「島田さん・・・!」とハラハラした気持ちになって、読後は緊張感が解けてお稲荷さんモード復活しますねw
いなり寿司は作り慣れてないので手探り状態のレシピですが、参考になると幸いです!(もし「こうするともっと美味しかったよ」などあれば教えてください~)
お、おいなりさん200個!!
今回私20個くらい作って、それでも死にそうになってたんですが、その10倍も……!
おばあさま、すごすぎますw
ゴマとレンコンとジャコの組み合わせも美味しそうですね[絵文字:e-420]
しかしおいなりさんが200個並んだ光景は、壮観&幸せなかんじ・・・(うっとり)
3月のライオン、巻が進むごとに面白さがグングン増していくので、ぜひ!
おいなりさんといえば小山田マヤの「うめぼし」に出て来るおいなりさんも
甘いのと苦辛いの2種類でしたねー。
あれも確か葉山葵を刻んだのが入っていたような。
そういえばこちらでは「うめぼし」話題はまだお見かけしていなかった?
もし未読でしたら是非是非お勧め致します!
はじめまして、コメントありがとうございます!
(羽海野先生の件は、ほんとに心臓止まるかと思いました・・・)
ひなちゃん&モモちゃんの「ハフハフ」可愛かったですよね!
(モモちゃんの「おいないたん」の言い方もかわいすぎる)
私自身も漫画飯作るようになってから、料理が「日々の義務」→「楽しいもの」に変わったので、そう言っていただけるとうれしいです[絵文字:i-189]
また気が向いたらぜひ覗きに来てください~
はじめまして、コメントありがとうございます!
お重、実際に作ってみるとほんとに彩りがキレイで、羽海野先生の色彩感覚は料理でもスゴイ!と思ってしまいました(そういえばハチクロにはレインボーおにぎりもありましたw)。
全品作ると思ったよりも時間がかかっちゃいましたが(私が手際悪いだけかも・・・)、楽しかったのでぜひ![絵文字:i-189]
今単行本を読み終わったところなんですが
さっそくお稲荷さんが食べたくなったところにこの画像たち・・・・・
お腹すきました(笑)
作るときには参考にさせていただきます~
実家の祖母がよくおいなりさんを作ってくれて、それも皮がかなり甘くて中にゴマとレンコンとじゃこ(だったような・・)が入ってて、食べるともうとまらない美味しさで(笑)いつも200個くらい作って親戚中に配ってました。
見てたらすごい懐かしい気持ちになりました。
3月のライオンは立ち読みしたことしかないんですが、要チェックですね。今度本屋さんで覗いてみます(^^)
羽海野先生のTwitterから訪問させて頂きました。
漫画の中の料理やレシピを再現できるなんてすごいですね!!
あまりにも美味しそうでひなちゃんやモモちゃんの様に
私も思わず『ハフハフ』してしまいそうです~。
お料理することをもっと楽しみたいって思いました♪♪
また時々訪問させて頂きたいです。
3月のライオンの・・・美味しそうです!!
絵が本物になるとホントに食べたくなりますね・・・。
それもとても色鮮やかでよだれでそうです(笑)
私も作ってみようかな・・・・
はじめまして、コメントありがとうございます!
「3月のライオン」のおいなりさん、やっぱり読むと食べたくなっちゃいますよねw
あと4巻は零君が島田さんに作る、胃痛の人でも食べやすいうどん(玉子入り)も美味しそうでした(丁度体調悪かったので、これも作って食べましたw)。
ぅゃさんもぜひお試しください[絵文字:e-267]
おおー、ヤングアニマル買ってしまわれましたかw
しかも本誌にそんな付録が!
・・・いま公式サイト見てきたら、かなり購買意欲に火がついてしまいました[絵文字:e-269]
これ以上雑誌が増えると大変なんだけど・・・でもDMCも載ってるしな~(苦悩)
なんかやっぱり私も買っちゃう気がしますw
「3月のライオン」のおいなりさんに魅せられて(笑)、検索かけたらこちらがヒットしました^^* 実際にこうして作られているのを見ると感激です☆それにとっても美味しそうですね・。゜*.わたしも是非作ってみたいと思いました!
失礼しました!
私は続きが気になったのと、ポストカードとクリアファイルにつられて買ってしまいました。
漸落にダダはまりです(笑)