グリーンピースごはん
以前コメント欄でおすすめいただいた、志村志保子先生の「女の子食卓」を読んでみました(ひいらぎさんありがとうございます!)。

りぼんマスコットコミックスの作品なので、てっきり小学生向けの料理漫画と思ってたら、全く違いました(よく見たら連載雑誌は「Cookie」だったのか)。

思春期の子はもちろん、大人が読んでも、いやむしろ大人の方がぐっとくるかも。

「女の子の食卓」3巻より
※【コマ引用】:「女の子の食卓」(志村志保子/集英社)3巻より

女の子の細やかな心理と料理の関係を描いた、1話完結のオムニバス構成。

3巻の「夜道のグリーンピース」は、失恋する女の子が主人公のエピソードです。

引っ越しの3日前、幼なじみの葉二の家を訪れた圓(まどか)。そこで彼に「食べる?」と勧められるのが、グリーンピースごはんのおにぎり。  

「グリーンピースは嫌い」と突っぱねる圓に、これは冷凍じゃなくて、さや付きのグリーンピースから作ったもので味が全然違うから、と再度勧める葉二。

圓は彼に告白するために来たのに、結局「嫌いなモノを無理強いする人は嫌い」とさらに悪態をついてしまいます。

で、結局会話のなかで葉二に彼女がいることが発覚して失恋しちゃうんですが、最後にグリーンピースごはんを「嫌いなんてうそ、本当は大好き」と受け取ることで、彼への気持ちを昇華する、というラストはうまいなあ、なんて思ってしまいました。

全体的に単純なハッピーエンドは少なくて、こういう失恋や別れなど、ちょっと切ないテーマの話が多いです。でも、なぜか悲しいシチュエーションのほうが、食べ物の存在が光るんですよね。

振り返っても、笑いながら食べた料理より、悲しい気持ちで食べた料理のほうが、後々まで記憶に残っている気がする。

なんて思いつつ、読んでると久々に食べたくなってしまったので、グリーンピースごはんを作ってみることにしました。



グリーンピースごはん グリーンピースごはん 
グリーンピースは普段缶詰を買うことが多くて、さや付きの生グリーンピースははじめて。エンドウやキヌサヤなんかと違って、さやは食べられないらしい。もったいない!(貧乏性)

グリーンピースごはん 
豆の鮮やかなグリーンを残すなら、塩ゆでして後でご飯と混ぜるのがいいらしい。

ただ、何となく作中では淡いグリーンで描かれてる気がしたので、今回は一緒に炊飯することにしました。 炊飯時に塩と酒、みりんを入れ、さやから出したグリーンピースを乗せて炊きます。

グリーンピースごはん 
炊きあがったら、豆がつぶれないようでざっくり混ぜて完成。 炊き込み系のご飯って手間がかかる印象だけど、これはわりと簡単にできちゃうんだなあ。

グリーンピースごはん 
食べた感想: 
久々に食べる、懐かしい味。ほどよい塩味のご飯に、豆の食感が加わって「あー、こんな味だったなあ」と思い出しながら食べました。

生のグリーンピースは、確かに缶詰よりも豆の風味があって美味しいです。 しかしよく見ると、グリーンピースご飯って、水玉模様みたいに見えてかわいいな! 意外とガーリーな食べ物なのかもしれない。




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