カレー編でハマった味平ですが、ほかのエピソードもぼちぼち読み進めてます。料理マンガの元祖といえるのに、今も面白さが全くあせてないところがスゴイ。
今回は点心礼勝負編に出てくる、「味平ライス」を作ってみました(コメント欄でメイジャンさんに教えていただいて、気になってた料理!)。
※【コマ引用】「包丁人味平」(牛次郎/ビッグ錠/集英社)文庫版5巻より
包丁貴族・団英彦との激闘の末、味比べ勝負“闘六味”で決着をつけることになった味平。素材は豚肉で、団は極上の部位「宝肉」、味平はクズ肉を使うことになり、のっけから不利な状況に。
最上級のヒレ肉で、ヒレソテーのベーコン巻きを仕上げた団に対し、しばらく考え込んだ味平が作ったのは、チャーシューにしたクズ肉を入れたチャーハン風の“味平ライス”。傍目には、明らかに団が優勢と見えたこの勝負の行方は――。
※【コマ引用】「包丁人味平」(牛次郎/ビッグ錠/集英社)文庫版5巻より
カレー将軍・鼻田香作も強烈でしたが、今回のライバル・包丁貴族こと団英彦もすごいインパクトのキャラです。
貴族らしく勝負を挑むときは手袋投げるし、二枚目かと思ったら鼻はどんどんデカくなるし。彼の「オーホッホッホ」という笑い方はマネするとちょっとクセになります。
材料:
・豚もも肉ブロック(今回は市販のチャーシュー用のを使用)
・冷やご飯
・玉ねぎ
・卵 ・グリンピース
・紅ショウガ
味平カレーのときは巻末にレシピが掲載されてたのですが、今回の味平ライスはそれが見あたらず(昔の単行本には収録されてたって噂ですが...)、作中の味平のセリフとコマを参考にしました。
作り方: グリンピースは塩を入れた湯でゆがき、玉ねぎはみじんぎりにしておきます。
鍋に醤油を入れて火にかけ、煮立ったらチャーシュー用肉を入れて、30分ほど弱火で煮込みます(肉が醤油のなかに隠れきらない場合は、途中で裏返しつつ)。
ほんとは2~3時間漬け込んだほうが味が染みそうだけど、1時間の制限時間内での勝負だったので、仕方ない。
チャーシューを引き上げてタコ糸を切り、薄切りにしたあと、さらに千切りにします。
フライパンを熱して油をひき、千切りチャーシューにざっと火を通し、玉ねぎを投入してさらに炒めます。
冷やご飯を入れてお玉で崩しながらよく炒め、ご飯に油がまわってパラパラになってきたら、チャーシューを煮込んだ醤油タレで味付けします(一人前のご飯に対し、お玉に軽く半量くらい)。
タレがご飯によく絡むまで炒めたら、完成。皿に盛り、茹でたグリンピースと紅ショウガを添えます。 迷ったのが、卵の存在。作中では材料として挙がってるんですが、卵を具として炒めてるシーンがないんですよね。
そこで思い出したのが、単行本の表紙だったかで、味平ライスの上に目玉焼きが乗ってるイラストがあったこと。今回はそれに従ってみることに。
ちょっとナシゴレンっぽい見た目。
食べた感想:
チャーシューを煮込んだ醤油タレで味付けしたご飯は、普通のチャーハンよりもはっきりした味で美味しい。
チャーシュー肉自体は、漬け込み時間が短いせいかわりと薄味なので、その分醤油風味のご飯とよく合います。
ちなみにこの味平ライス、最後に味付けの濃さを五条流の宗家・神林に突っ込まれ、味平が勝負に勝てた理由は「審査員が三口しか食べないルールだったから」というオチでした。
それに従ってちょっと濃い目の味付けにしてみましたが、そのまま食べると確かに飽きがくるんですが、お酒と一緒に食べるにはぴったりかも。 しかしカレーのときも決め手は醤油だったし、味平はほんとに醤油が好きだなあ。
コメント
コメント一覧 (20)
うっちーさん
なんと、お婆さまも味平ライスを作ってらっしゃったんですね(やはりマンガも読まれていたんでしょうか)。
完全に同じ味にならなくても、ご自身で思い出しながら作られるのは格別かと思うので、ぜひお試しいただきたいです。
こうじかびさん
味平、リアルタイムで読まれてたんですね、すごい…!
そして味平ライス歴47年というのもすごいですw
確かに味平といえばカレーを思い浮かべる方も多いですが、普段の作りやすさでいうと味平ライスが勝りますよね。
12年前に書いた記事に、こうやってコメントいただけて感無量です。
おやねこさん
初めまして、コメントありがとうございますmm
ビッグ錠先生直筆の羽子板…!しかも団英彦と並んで……って貴重すぎます。
そしてあの鼻の大きさ、ダスティ・ホフマンがモデルだったとは…!
ブログを続けていると、このコメント欄ですごい情報をお寄せいただくことがたびたびあるのですが、今回も感動ですw ありがとうございます!
味平ライスは1974年当時、愛読していた少年ジャンプで知り、以後47年間まねて作っていました。最近はコンビニで売っている焼豚で代用しています。味平の思い出ではカレーをあげる人が多いですが、私は自分で真似た経験のある味平ライスの方が思い出深いです。懐かしい話題ありがとうございました。(といっても12年前のブログなんですね)
本日、浅草の羽子板市でビッグ錠先生に自分の似顔絵と団英彦を並べて羽子板に書いて
いただいたのですが、あの鼻はなぜ後期になるほど大きくなるのか?と質問してみたと
ころ、当時ダスティンホフマンが好きで、キャラをそのイメージで描いているうちにど
んどん鼻が大きくなっていった、とのことでした。
私が描いてもらった団英彦も鼻がでかい。ビッグ先生としては鼻がでかい方がイメージ
通りのようです。
でも、味平の汗で鼻が大きくなった、の方が面白いよなー。
※ビッグ先生は、浅草の羽子板市で、毎年似顔絵を各イベントに参加されています。
ありがとうございます!
味平チャーハン、簡単でおいしいので今もたまに作るほどお気に入りです。
味平の料理勝負、たまにビックリな展開があって今読んでも衝撃をおぼえますw
さすが元祖料理漫画…!
焼き色がいいですね!
しかし、考えてみると、
「三口しか食べないルールだったから」という
味平の姿勢は……
上っ面では、勝負に勝つためだけのように見えますが、
実際は「食べる人の身になる」ということなのかな、
と思えて、味平のスタイルがうかがえて深いですね!
なんと、モデルになったお店があったんですね!
・・・と思って、お店のサイト見てみたら、メトロビル店に昔行ったことがありました[絵文字:e-451]
でもそのころは味平を知らなかったので、アイスの天ぷらも気づかなかったですorz
あー、もったいないことをしました[絵文字:e-263]
機会があれば、ぜひ再訪したいと思います。
情報ありがとうございました!
これは東京新宿の『天ぷら新宿つな八』西口店に昔からあるメニューです。
20年前首都圏勤務だった頃から知ってました。但し『味平』の連載で触発されて作ったのか、味平以前からあったかは解りません。
東京在住のご様子なのでたまには(羨ましい)旦那様と外食されてはいかがでしょう?
懐かしい記事に、コメントありがとうございます!
「味平」、リアルタイムで読まれてたなんてうらやましい[絵文字:i-189]
今読んでも面白いのに、週刊で読んでたら毎週ドキドキしてたでしょうね~。
>明らかな間違い
おお、読んでるときは全然気付きませんでした…!w
確かに牛ヒレのステーキはよく見るけど、豚ってヒレカツくらいしか知らないかも。
しかもさらにベーコンを巻く、というのが不思議ですね。
実際、豚ヒレに無理矢理ベーコン巻いたらどうなるのか…、なんか気になってきましたw
私はあと、初期に出てきた「アイスクリームの壷焼き」が、実際に可能なのかすごい気になってます。
アイスの中にジュースを入れて、さらに揚げるって…。
もし失敗したら、油がはねて大惨事になりそうなんですがw
うーん、謎ですがあこがれます!
このマンガ、幼少の頃に連載リアルタイムで読んでました。んで読んでた頃から気になってたんですが、明らかに間違いがありますよねこのマンガ!
それは包丁貴族こと団英彦が味平ライスに対抗して作ったヒレ肉のベーコン巻き。
どこが変って、この勝負で解体した肉は『ブタ肉』ですよね。ヒレ肉のベーコン巻きは牛ヒレ肉では有名ですけどブタヒレ肉ではいくらなんでも作れません。
まーそんな事気にしてちゃこのマンガは読めないか。
はじめまして、コメントありがとうございます!
味平ライスに元ネタがあったとは[絵文字:e-451]
そういえば、あきらかにチャーハンなのに、なんで「●●ライス」って名前なんだろ、と疑問だったんですが、元の料理名にちなんでのことと考えると、納得です。
あのカラーで描かれた目玉焼きのせバージョンが、それだったんですね~。
黄身をソースにしつつ食べる、という感じなんでしょうか。
今度作るときは、参考にしてみます[絵文字:e-267]
貴重な情報いただいて、ありがとうございました!
味平ライスですが
元になった料理があり
それは原作者が昔コック時代に作っていた
トップライス(トップは店の名前、現在は閉店)です
表紙の目玉焼き乗せのものがそれです
上から半熟の黄身を割って
食べるのが一番おいしいのだそうです。
(本人に聞きました)
メイジャンさんにコメントいただいてから、ずっと気になってた料理だったので、やっと作れて私も満足です[絵文字:i-189]
団様の笑い方、けっこうクセになりますよw カレー将軍の「クアーッカッカッカッ」の笑い方も捨てがたいw
しかし味平をライブで、しかもジャンプ本誌で読まれてたなんて、うらやましい!!
料理マンガの元祖ですもんね。今読んでもこれだけ面白いんだから、当時の熱気はほんとにすごかったんだろうなあ。
確かに子どものころ読んだら、鼻が段々ふくらんでいく団様も、普通にカッコイイと思ったかもしれませんw
キャベツの切り方が出てくるのは、最初のほうでしたっけ(まだ読んでない部分かも!)?
アイスクリームの壺揚げも、どうやったら再現できるのか気になって気になってしょうがないです。アイスのなかにさらにジュースを入れて揚げるって!! どんな味なんでしょうね……。
味平、今は文庫とコンビニ版しか手に入りにくいですよね。愛蔵版とか出たらいいのになあ。
いやー、しかし、このチャーハンが見れるなんて、涙が出そうなくらい、感激しました。
だって、私、このチャーハン編だけは、本誌掲載(ライブ)で読んだんですもん。
その実物を、この眼で見れる日が来るなんて、この記事を見た瞬間、「生きててよかったなー」と思いましたよ。
いえ、いえ、マジで。(笑)
子ども心にも、インパクトがありましたもん、このチャーハンのオチは♪
あの当時読んだ漫画って、どーして未だに鮮明に覚えてられるのか、今の自分の記憶力からしたら、「信じられへん」ですわ。
もっともキャラについては、その当時は、「いっちゃってるなー、この人~」とか、「濃いキャラばっかりだなー」なんて、思わない訳ですよ。
ほら、子どもだから。(団も鼻田もアリなんですよ、子どもには。)
そうそう、このチャーハンと並んで、も一つ忘れられないのが、キャベツの切り方です。
読んだ当時から、現在に至るまで、キャベツの切り方は、「味平流」です。
そのくせ、ジャガイモの入ったラーメンって、想像出来ないんですよねー。
ライブで読んでないから。
PS 今日、早速、本屋に寄って『味平』の文庫本、探しちゃいましたよ。
たぶん、近日中に全巻、ネット注文すると思います。
(一時、絶版だったので、嬉しいです。教えてくださって、umebonさん、多謝!)
ありがとうございますー!
私、昔は米も炊けないほど料理無知だったんですが、マンガ飯でやったことない調理法を試していくうちに、ちょっとずつ慣れてきた気がします(...と思いたいw)。
簡単なレシピもたくさんあるので、気が向いたらゆにさんもぜひおためしください[絵文字:i-268]
はじめまして、コメントありがとうございます!
写真はまだまだ下手くそでお恥ずかしいかぎりですが、そう言っていただけるとうれしいです!
華中華、たまに本屋で見かけて「中華料理のマンガなのかな~」と思ってたんですが、ずばりチャーハンだけってスゴすぎますねw!
(あ、でもラーメンだけのマンガが結構あることを考えると、意外といけるのかな...)
しかも5年も続いてる、というのもびっくり。機会があったら読んでみますね[絵文字:i-189]
美味しそうー!!!
しかし自分に料理スキルがないですorz
出来上がり写真がきれいでおいしそうで、
小腹が空いた深夜にのぞいてしまうと少し
後悔することも(笑
チャーハンを見てたら、ビッグコミックで
連載中の「華中華」を思い出したので、ご
紹介してみます。
出て来る料理はチャーハンだけでかれこれ
5年以上続いてる不思議なマンガです~