「おせん」レシピの第二弾。2巻に登場する「鰹節と山葵のお茶漬け」を作ってみました。
己の美意識に絶対的な自信を持つ下着メーカーのキャリアウーマン・山口主任と、おせんさんの対決(?)。バーでの酒豪バトルを経て、二日酔いの朝に振る舞ったのが、この茶漬けです。
※【コマ引用】:「おせん」(きくち正太/講談社)2巻より
この料理、シンプルなだけに、表面だけ再現しようとすればすごく簡単です。
鰹節、わさび、お茶。メインの材料はこれだけなので、パック入りの削り節やチューブ入りのわさびをスーパーで買ってくればいいだけ。
でもそれじゃ、アンチ・インスタントな「おせん」の世界観とは真逆になっちゃうんですよね。結局、できる範囲で少しずつ材料と道具をそろえて、やっと再現できる準備が整いました。
そろえた道具のひとつ、鰹箱。鰹節を削る道具で、昔は各家庭に当たり前にあった道具のようですが、私は恥ずかしながら実物見るのもはじめて。
削り立ては味が違う、って話はよく聞いてたので、ちょっと楽しみです。
説明書を読みながら、鰹節を削っていきます。最初は粉くずしか出なくて不安になりますが、徐々に面が削れてペラっとした薄い鰹節になってきます。慣れてくるとすごい楽しー!
削った鰹節をボウルなどに移し、醤油を回しかけてざっくりあえておきます。
この状態でつまみ食いしてみましたが、鰹の味の濃さにびっくり! 確かにパックの削り節とは全然違う。これでダシをとったらすごく美味しいだろうなあ。
お次は山葵。生山葵を墨をする力加減ですりおろして、香りが逃げないように茶碗などでフタをしておきます(すり立てはNGで、ちょっと落ち着かせるのがいいらしい)。
最後にお茶。「芽茶」という、一番摘みの玉露や煎茶の先っちょだけを集めた茶葉で、味と香りが濃厚なのが特徴らしい。温めた急須に湯をそそぎ、1分ほど蒸らしておきます。
これで準備は完了。 寿司飯くらいの固さになったご飯を茶碗に少し盛り、鰹節と山葵をたっぷり乗せます。その上から、山葵には絶対当たらないようにお茶を注ぎます。
「鰹と山葵の香りがお茶の湯気と一緒に立ち上って……まるで部屋の中の空気がぜんぶそっくりそのまま……」
「何なの? この緊張感 ドキドキしてる私……!」
と、山口主任が圧倒されるシーンがありますが、確かにすごくいい香り。
お茶を注ぐことで鰹と山葵の匂いが余計に立ち上って、食欲をそそります。
そんな和のアロマを十分に楽しんだら、いただきます。
※【コマ引用】:「おせん」(きくち正太/講談社)2巻より
食べた感想:
香りだけじゃなく、旨みも濃厚でびっくり!
鰹の風味がよく出て、お茶漬けというより出汁茶漬けのような味になってます。芽茶のほろ苦さ、山葵の辛さも効いて、思わず声が出るような美味しさ。
これは確かに、二日酔いの後でもするする食べられるかも! 丁寧に作るご飯は、シンプルでも十分美味しいんだなあ……と、おせんスピリッツに納得した一品でした。
コメント
コメント一覧 (2)
お久しぶりですー! 風邪ひくと食事がおいしくないのが、ほんと辛いですよね……お大事になさってください[絵文字:e-263]
アラの鍋ってそういえば、初期の美味しんぼにも出てきた記憶があります。
食べたことないので、どんな味なのかすごい気になる! 結構大きい魚なんでしたっけ?
雑炊が絶品なんですね~、うらやましい[絵文字:e-267] ぜひぜひレポートお願いします!
鰹節削り、予想以上によかったですよー!
翌日残りの鰹節で味噌汁作ったら、絶品でした。ぜひ一緒にデビューしましょ~[絵文字:e-267]
唯一の愛読書「TVBros.」なのに、例の号だけ見損ねた!!残念、でも嬉しい限り。
実は今想定外の風邪っぴき中でして、匂いが嗅ぎ辛くてあんまり味わえないのです。
でも、親戚がアラ(九州以外はクエ?)が捕れたので送ったって・・・。嬉しい悲鳴・・・
アタシ、〆のなんとかちいうやつで満足した事ないのですが、ちょっと前にアラちゃんこ食べた後
感動したのです・・・もう、この雑炊の為に鍋食べてもいい!!って。
また報告しますー(自慢)。それとそれと、
間違いなくアタシも鰹節削りデビューします!!!!