藤子不二雄先生の自伝的作品「まんが道」。近年増えている漫画界のバックステージモノの元祖ですが、単純に青春マンガとしてもすごく面白かった(「春雷編」「愛…知りそめし頃に」は未読)。

二人が上京してからの「青雲編」になると、急に食べ物の話が多くなるんですが、やっぱり藤子先生の思い出と結びついてるからでしょうか。

なかでも特に目立つのが、トキワ荘の近くに店を構える中華料理店「松葉」のラーメン。

「まんが道」(藤子不二雄A)より
【コマ引用】:「愛蔵版 まんが道」(藤子不二雄A/中央公論社)3巻より 

執筆時の夜食はもちろん、新漫画党の会合、あこがれのトキワ荘に引っ越した日などなど、登場回数もダントツに多い料理です。

トキワ荘の建物はもう取り壊されてしまいましたが(いずれ再建してほしいなあ……)、この松葉さんは現役! と知って、食べに行ってみました。

「まんが道」 松葉 ラーメン

場所は豊島区、大江戸線の落合南長崎駅からちょっと離れた、昭和の雰囲気が残る商店街にありました。今にもそのへんを満賀君や才野君、テラさんが歩いてきそうな……。 

「まんが道」(藤子不二雄A)より
【コマ引用】:「愛蔵版 まんが道」(藤子不二雄A/中央公論社)3巻より

作中のお店はこんな外観でしたが、暖簾のデザインに面影が残ってますね。店の引き戸には「まんが道」のコマの画像が貼られてたりして、気分が盛り上がります。


「まんが道」 松葉 ラーメン
店内はこちら。一見普通の中華屋さんの風景ですが、藤子A先生や石ノ森先生、ラーメンの小池さんのモデルになった鈴木伸一さんのサイン入り色紙が並んでいたり、オリジナルTシャツ(「ンマ~イ!」の文字入り!ちょっと欲しかった)があったり、いるだけでトキメキの時間を過ごせます。 

「まんが道」 松葉 ラーメン 
この昔ながらのお箸立ても、レトロでいいなあ。

「まんが道」 松葉 ラーメン 
注文したのは、迷わず普通のラーメン。480円と、今時この東京砂漠では信じられない良心価格で感動。ではいただきまーす。

「まんが道」 松葉 ラーメン 「まんが道」 松葉 ラーメン 
食べた感想: 
ンマーイ!(お約束) ワカメ、厚めの赤身チャーシュー、メンマ、ネギ、卵が乗ったシンプルな醤油ラーメン。

最近は豚骨や魚介、塩に押されて、こういう醤油ラーメンを食べる機会もすっかり減りましたが、やっぱり美味しいな。

卵は本来はゆで卵らしいですが、切らしてしまったので、落とし卵にしてくださいました。中が丁度良く半熟でうれしい。 

同行者は「トキワ荘ラーメンライス」ってのをオーダーしてましたが、これは上のラーメンにご飯とタクアンが付くセットのようでした。

「まんが道」 松葉 ラーメン 
店を出た後、トキワ荘の跡地に通じる看板を発見! この日は小雨が降っていて寒さに耐えきれず、周辺の散策は残念ながら断念……。最近記念碑も完成したらしいので、いずれ見に行きたいなあ。




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