雑煮カレーに続いて、「包丁人味平」の味平カレーを再現してみました。
カレー戦争のライバル店、インド屋のカレーに対抗するため雑煮カレー → ミルクカレー と試行錯誤し、最後に完成したのがこのカレーです。
※【コマ引用】:SHUEISHA HOME REMIX版「包丁人味平 カレー戦争編」より
普通のカレーとどこが違うのかというと、まず醤油をどぼどぼ入れる点。さらにそのままだと醤油とカレーがケンカしてるような味になるため、一晩寝かせて熟成させる点。基本はこの2点だけ。意外とシンプル。
この味平カレーのレシピですが、単行本のおまけマンガ「味平の料理教室」に収録されてるので、それを参考に作ってみることに。(ビッグ錠先生の公式サイトでもPDFファイルで公開中みたいです!)
材料:
鶏ガラ(スープ用)、しょうが、人参、にんにく、玉ねぎ、カレー粉、バター、醤油、小麦粉。
ここで気がついたけど、材料に肉がない!
肉のないカレーって初めてだけど、大丈夫なんだろうか……。と不安になりましたが、いざとなったら冷凍庫の豚コマを投入することにして、このまま進めます。
作り方: ※分量はレシピに書かれてないので、あくまで目安としてご参考ください。4人前くらいです。
1.鶏ガラを一度ゆでこぼし、血や脂を掃除してから1時間くらい弱火で煮込み、ふきんで漉してスープをとります(継ぎ足し用も含めて1リットルくらい)。
2.しょうが(30?50gくらい)、にんにく(2片)、人参(1本)、玉ねぎ(大1個)をみじん切りにし、バター(50?60gくらい)で焦げないように注意しながら、水分が抜けてきつね色になるまでじっくり炒めます。
3.小麦粉(大さじ3)を入れ、よく炒めます(なんか粘着な感じのペーストになってきます)。続いてカレー粉(大さじ3)を入れ、香りが立つまで炒めます。
このカレー粉を炒める時間がポイントらしく、レシピ見ても「いためすぎてもダメだし早すぎてもダメ」とは書かれてるんですが、どのタイミングで見極めればいいのかよくわからんです錠先生……。とりあえず7~8分くらい炒めることに。
4.別の鍋に鶏ガラスープを800ml入れ、炒めたカレー粉を投入します。ここでかなり緊張しました。
※【コマ引用】:SHUEISHA HOME REMIX版「包丁人味平 カレー戦争編」より
だってストーリーの冒頭で味平がカレーを作るシーン、スープのなかにルーを入れたとたん、こんなですよ! バシューッ「ウアアッ」 カレー汁がスプラッシュ!
これは熱いブイヨンのなかに、ラードの油たっぷりのルーを放り込んだことで、スープが吹き出してしまう現象らしいんですが、
「たいていの初心者はこの失敗をやらかす」
という一文がさらに恐怖を倍増させます……。
でもレシピではルーを入れるタイミングが配慮されてるのか、こんな惨事にはなりませんでした。やらかさなくてヨカッタ!!(涙)
5.醤油(お玉1杯分)と塩少々を入れて味付けします。
ここで味見してみましたが……び っ く り !
醤油入れる前と後で、味が全然違います。投入前はカレー粉のぼんやりした味しかしなくて、「これ、やばいのでは……」と不安ムンムンだったんですが、醤油を入れた後はビシっ!と味が調いました。
正直、一晩置かずともこれだけ味が変わるとは思わなかった。
すごいよすごいよ、これは期待できるかも……と夢と希望を託しつつじっくり長時間煮込んだあと、カレーにはフタをして一晩お休みいただくことに。
一晩経ったカレーはこちら。煮込んだせいか、昨日よりももったりして、さらにルーっぽくなった感じ。 辛さを調節する福神漬け、冷えた水を添えて、味平カレー3点セットの完成!
食べた感想:
肉も入ってない、みじんぎりした野菜だけのカレーなのに、めちゃくちゃ美味しい!
正直作るまでは、色モノメニューと思って「保険のために、市販のルーも買っておこうかしら……」とビクビクしてたんですが、こんなにいい味になるとは。
じっくり煮込んだせいか、醤油の味はほとんどしません。ただ味平が「日本の大衆向けカレー」と銘打ったとおり、ご飯がすすむような味になるのは、やっぱり醤油のおかげなのかも。
ひとつ惜しかったのは、作中のように食べると「ヒーッ」となる辛さが出せなかったこと。カレー粉を変えるか、唐辛子を足すかでもっと辛くできるかなあ。
具なしカレーだけだと食卓がさびしいので、ココイチ風にトッピング用の具を色々並べました。
コロッケ、ソーセージ、ほうれん草、アスパラ、きのこ、ゆで卵、各種薬味などなど。楽しくてよかったです!具なしカレーもなかなかいいかも。
残ったルーでついでに「雑煮カレー」「ミルクカレー」も再現してみました。
雑煮カレー 作り方は前回と同じ。醤油が入ってるせいか、前よりもお餅に合う味になってる気がします。
ミルクカレー デパートにやって来るお子様層を狙って生み出されたカレー。子どもにとっては辛いカレーを、牛乳でマイルドに仕上げています。 しかし味平が参考にした近所の少女・サトコちゃんは、カレーライスに直接牛乳をドバドバかけて食べてて、それはどうなんだ……と正直引きましたw
作り方は、残りのカレーに牛乳を注ぐだけ。ルーの色がミルキーになって、いかにもマイルドな印象になります。
食べた感想は……給食のカレーにそっくり! 確かに辛さがやわらいで、食べやすくなります。でもやっぱり、大人としては普通のカレーのほうが好みかなー。
雑煮カレー、ミルクカレー、味平カレーと制覇して、残すはブラックカレー! 果たして再現できるんでしょうか……法に触れない範囲で考えてみますw
コメント
コメント一覧 (7)
感動男さん
おお、参考にしていただけてうれしいです!
味平カレーおいしいですよね。
私が参考にした、味平カレーは、梅本さんのページでしたか!
すばらしい!
実写映画化ですね!
かなり昔から、スーパー食いしん坊とかのレシピが、気になってて。
再現情報探してて、辿りつきました。
料理初心者には、とても参考になりました。
いやー、確かに味平カレーは、ビックリ!
旨いっ!
数分煮込んで、即食べても、充分、旨かったです。
確かに熟成させた方が、角が取れて旨いかも。
生姜がアクセントになってて、旨い!
醤油のチカラって凄いですよね。
はじめまして、コメントありがとうございます!
味平のチャーシューを煮た醤油、継ぎ足しで20年ものって、すごすぎます[絵文字:i-183]
うなぎ屋の名店のタレにも負けないはず! 分けていただきたいくらいですw
私もあの肉を煮たあとの醤油、勿体なくてまだストックしてるので、これからじっくり寝かせてみます[絵文字:i-189]
さらにこれを味平カレーの醤油として使うってのも、素晴らしすぎるアイデアです。
和風味平カレー、我が家も次のカレー時にさっそく試してみたい!
TVブロスに紹介されてたのでお邪魔しました。
味平は30年位前に初めて読んで料理好きになるきっかけのひとつでした。
我が家では味平チャーシューの煮豚の醤油を継ぎ足し継ぎ足し20年。
これをカレーの隠し味に使ってます。 ルーはジャワカレー。
トリガラスープの代わりにカツオだしで。
ご飯に会う変形和風味平カレーです。
それにしてもカレーに醤油 & 1晩寝かす。
錠先生のおかげで我が家もおいしいカレー食べれます。
そうなんです、いざ作ろうと思ってレシピを見たら、具がなくて衝撃を受けました>味平カレー
作中の絵を見ても、ゴロっとした具は入ってなさそうなんですよね。昭和のカレーはそんなものだったんだろうか……。
カレーにかけるものといえば、私はウスターソース派なんですが(すごいジャンクな味になる)、醤油も確かにおいしいかも! というか、カレーは母なる海のように何でも受け入れてくれる存在ですねw
ブラックカレー、イカスミしか思いつきませんでしたが、まさか海苔もいけるとは……!
以前コメントでアドバイスいただいた麻の実も、製菓用の粉があるようです[絵文字:e-420] あと芥子の実も食用のがあるらしいので、これも使えるかも……って段々やばい方向になってきましたw
そういえば昔、カレーライスに直接醤油かけて食べてました。母のコクの無いカレーに醤油は相性ぴったしw
ブラックカレーのレシピ探してて、「ブラックカレー(海苔カレー)」というのが出てきて驚きましたw(゚o゚)w
umebonさん流のブラックカレー、楽しみにしてます。