時代小説家の米蔵卯之助は、超がつくほどの真面目人間。ある日、入院していた妻・りほ子の容体が急変し、帰らぬ人となる。彼に残されたのは、妻が夫のために書き残した一冊のレシピ帳。食事もまともにとらないほど憔悴していた卯之助は、妻が心待ちにしていた新作小説を完成

つづき