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2018年の「マンガ大賞」を受賞した「BEASTARS」。
マンガ大賞の作品選定は「既刊8巻まで」が条件となっていて、刊行スピードが早い少年誌作品は、ノミネートのチャンスが1回しかない場合も多く、「BEASTARS」も来年には対象外となるはずなので、今回受賞できてよかったなあ…とほっとしてしまった。

前も書きましたが、マンガ大賞のノミネート作品はどれも太鼓判を押せる面白さで、大賞以外の作品もぜひ読んでみてほしい、という気持ちは変わらないのだけど、一次選考から推していた作品が大賞をとるのは初で、自分のなかでは推しが武道館いってくれたら死ぬみたいな感じで嬉しかったのも事実。

リアルでも周囲に勧めまくったのですが、読んだ人が「この作者さん天才」と爆笑しつつ陥落したのが、今回ご紹介する3巻のレゴム嬢のエピソード。なので、これから手に取る方はぜひこの回までは読んでみていただきたい。

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※【コマ引用】「BEASTARS」(板垣巴留/秋田書店)3巻より

主人公のハイイロオオカミ、レゴシが授業の合間に食べる定番おやつは、売店のたまごサンド。
水曜日のが一番ウマい…他の曜日のたまごサンドとはちょっと違う気がする
とレゴシが友人に語るその横でソワソワと耳をすませているのは、メンドリのレゴム嬢。

実は水曜のたまごサンドに使われている卵は、レゴム嬢が産んだ無精卵
無精卵を飲食店に売る仕事は、この世界で暮らす鳥類のメスたちの定番アルバイトなのです。
「BEASTARS」の世界では肉食はご法度という設定ですが、無精卵はOKなんですね)

レゴム嬢はこのバイトに誇りを持ち、日々の美容や体調管理に気をつけることで、卵を仕入れている売店のオーナーも太鼓判を押すほどの品質を維持しています。

草食・肉食とさまざまな動物たちが共存する世界を描く作品だけに、脇のキャラにもこういう細かな設定を盛り込むところが最高に好き。

そんなわけで読んだ時からずっと食べてみたかった、レゴム嬢の「意識高い卵」を使ったサンドイッチを再現してみることにしました。

まずは意識高そうな卵を探す旅に出ます。
いろいろと調べた結果、こちらの卵に落ち着きました。

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高知・四万十の「神果卵」。

選んだ理由のひとつは値段。
売店でのレゴム嬢の卵の買い取り価格は、6個入りで1800円。つまり1玉300円で、この神果卵もズバリ同じ価格(市販価格ならもっと高くなるのでは…というツッコミは置いておいて)。
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それからなんといっても、公式サイトやこのパッケージ含めて、やたらと意識高そうな表現が並んでいるのがよい。

飼料の説明ひとつ見ても、
“長寿の果実”と珍重される“羅漢果”(ラカンカ)と“アロエベラ”から抽出した抗酸化エキス
とか
天緑農法による“銀河の星”(藍藻類ミネラル)と“珪藻類ミネラル”
とか、言葉の意味はわからんがとにかくすごい自信だ。

箱の横側にはみつを風の筆文字ポエムも書かれていて、色々とたまらない。

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割ってみました。
これがひとつ300円の卵……(拝む)。
いつも10個入り200円の卵しか買っていないので、畏れ多くて震える。

TKGで食べてみました。
「高級卵」というと濃厚な味を想像しますが、どちらかというと逆です。
うまみが強い、というより「臭みがない」という方が合っているかもしれない。淡麗ですっきりしたおいしさです。

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いよいよ卵サンドづくり。
冷蔵庫から出して沸騰したお湯で10分ゆで(白い卵は比較用の普通の卵)、殻をむいて卵スライサーにかけてみじん切りにし、

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ボウルでマヨネーズ、塩コショウと一緒にあえます。卵の味がわかるように、マヨネーズは控えめにします。
バターを塗ったパンにはさんで完成。
(8枚切り食パン2枚に対し、卵2個を使いました)

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食べた感想:
果たして、意識高い卵を使ったたまごサンドはどんな味なのか。

レゴシは「いつもより味が濃い気がする」と言っていましたが、普通の卵サンドと食べ比べても、正直あまり違いがわからない……。そもそも私の舌がバカなのかもしれないと思い、家の人に食べさせてもやはり区別がつかないとのこと。

…と、意外な結果に終わりましたが、その繊細な味の差を感じ取れるのが、レゴシの繊細さなのかも。

しかし肉食NGでも無精卵ならOKとわかりましたが、「魚類」はどうなんだろう…レゴシたちのタンパク源がどうしても心配になってしまうのだった。

朝食メニューも再現しました。
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