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「きのう何食べた?」13巻の鶏の水炊きです。ワタルくんたちとの新年会メニューとして登場したメニュー(うちは「一応鶏料理だし」とクリスマスイブにいただきましたが……)。

鍋はワタルくんのリクエストで、
小日向さんの作るこ洒落た鍋に飽き飽きしてるから」シロさんの庶民鍋が食べたい、という理由。王侯貴族か。

ちなみにワタルくんに不評な小日向さんの鍋は「鴨ロースとクレソンの鍋」「蛤と菜の花の小鍋仕立て」など、ELLE gourmetに載ってそうなエンゲル係数高めセレブ鍋のようです。たぶん有次の打ち出し銅鍋とかで出てくるんでしょうね。あたい小日向さんちの子になりたい……。

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※【コマ引用】「きのう何食べた?」(よしながふみ/講談社)13巻より

シロさんの鶏の水炊きといえば、3巻に「鶏手羽先の水炊き」が登場しますが、これはその「バージョンアップ版」。

3巻では、いつも使っている骨付きもも肉がなく、しかたなく手羽先だけで作る……というシチュエーションでしたが(結果、手羽先だけでも十分おいしいという結論に)、今回は骨付き肉+手羽先という合わせ技でだしをとり、スープの味付けにも改良がくわえられているようです。

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まずはその鶏スープを作ります。
分量は作中に載っていないのでうちの場合を参考までですが、ぶつ切りの骨付き鶏もも肉(600g)と手羽先8本に対して、水は3リットル強ほど(あとでスープストックにしたかったので、寸胴鍋で多めに作ります。鍋で使い切るなら半分くらいでよさそう)。

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日本酒と昆布と一緒に水から鶏肉を煮出し、沸騰したら弱火にしてアクを丁寧にとり、途中で和風だしの素と塩こうじで味をつけます(スープとして飲んでおいしいくらいの加減に)。
塩こうじは味つけだけでなく、米でとろみをつける効果もねらっているそう。

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1時間ほど煮込んだ状態がこちら(昆布はどろどろになる前に引き上げたほうがいいかも)。
強火で煮出さないので博多風ほど白濁はしていませんが、鶏のコラーゲンや塩こうじのおかげか、ややトロンとした感じになっています。

スープを味見してみると、「圧倒的旨味っっ……!!」と思わずカイジ化するほど、濃厚なだしでびっくり。あとでカレーやシチューにしても絶対うまいと確信できる味。多めに作っといてよかった……!

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スープに鶏のうまみを出す具材がもうひとつ。
自家製の鶏つみれです。
レシピは単行本のおまけページに載っているのでそちらを参考にしていただくとして、たっぷりのすりおろししょうがと、ゆるめに仕上げてふわふわ食感にするのがポイントのようです。

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そのほか具材はキャベツ、しいたけ、ねぎ、厚揚げ(湯通ししておく)、豆苗。
前回は白菜や水菜だったので、ここも改良されているっぽいですね。

さて、土鍋に鶏肉とスープを移して火にかけ、
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沸いたらまずはキャベツとしいたけ、厚揚げを入れ、キャベツに火が通ったら鶏つみれ(スプーンで落とす)、ねぎと豆苗を入れてフタをし、つみれに火が通るまで待ちます。

いざ食卓へ。
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卓上コンロは使わず、食べきってから第二ラウンドに突入する鍋スタイルですね(私もこっちのほうが後片付けが楽で好き)。

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濃厚鶏スープに鶏つみれ、手羽先に骨付きもも肉……と、鶏好き歓喜の鶏づくし鍋。

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手羽先がすでにホロッホロで、小鉢によそった瞬間に崩壊した。
骨からずるりとはがれるほど軟らかで、鶏つみれは文字通りふわふわ。ゆずこしょうとポン酢で食べると、ふだんあまり飲まない日本酒もやたらと美味しくて、随分飲んでしまった。

あと鍋に入れる野菜も、前回より今回のラインアップのほうが私は好みかもしれません。特にキャベツは甘みもあって、濃厚スープにぴったり。

そしてこんなパーフェクトな鍋のときも「副菜」を用意してしまうのがシロさんという男。
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ワタルくん歓喜の、あまじょっぱい「にんじんしりしり」。

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ツナ缶の油でまずにんじんを炒めて、ツナと酒、めんつゆを入れて汁気を飛ばすだけ。
安くて簡単な「庶民のオカンのおかず」ですが、人の胃袋をつかむのはやはりこういう料理なのでしょうか。にんじん苦手な私でも、これはめっちゃ美味しくて何度か作りました。

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最後はご飯(洗ってねばりをとったもの)を入れ、溶き卵で仕上げた雑炊。
旨味が凝縮されていて、鍋は腹八分目にしてでも食べておきたいシメのごちそう。
にんじんしりしりをのっけても美味しい。

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デザートは、小日向さんのおみやげのステキおみかん(by.ケンジ)。
和食のあとって、がっつりした洋菓子よりも、こういう果物が一番うれしいですよね。

近所の高級スーパーで「この店で一番高いみかんを!」と意気込んで探したブランドみかん(長崎の「出島の華」という品種でした)ですが、確かに皮がやたらとむきづらい。でもさすがに甘さが濃厚でおいしい。小日向さんは伊勢丹とか千疋屋あたりで買ってそうですね。

年末年始は鍋もの率が高くなる季節ですが、鶏スープさえ作っておけば確実に美味しいごちそうになるこの水炊き、おすすめです。

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今回の記事で、おそらく今年最後の更新になると思います。
今年もぼちぼちな更新頻度でしたが、のぞいてくださった方、コメントくださった方(年末年始のあいだにお返事します…!)ありがとうございました。

来年でブログ開設から10年になりますが、特になにもせずこのままずるずると続けていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

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