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「マツコの知らない世界」収録で作らせていただいた、もう一品が「めしにしましょう」のローストビーフ。
まさかゴールデンタイムに小林銅蟲先生作品を紹介できるとは…と、感慨深いです。

実はクリスマスの時期に一度作っていまして、今回載せている工程の写真は、そのときものです。

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※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)1巻より

本作の第一話に登場する、ローストビーフは「風呂で作る」のが大きなポイント。
常に修羅場の漫画家・广先生の自宅風呂場を借り、アシスタントの青梅川さんがひそかに仕込んでいた肉塊。

63度くらいの湯をためた風呂にパッキングしたブロック肉を数時間沈めることで、低温調理するというもの。
ネットを見ても、ローストビーフは本格派からお手軽版まで色々な作り方がありますが、「風呂で作る」というのは初耳。なんとも試したくなる趣向です。

ちなみに小林先生のブログでの調理風景はこんな感じのようです。肉の動物園感…。

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牛ももブロックを用意します(今回は700gくらい)。あまり脂身のない、赤身メインのものでOK。これをジップロックを二重にしっかりガードして、空気を抜きながら包みます。
味付けとか何もいらないから、ラクですね。

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そういえばうちの風呂の最高温度はどれくらいなんだ…とチェックしたら、自動給湯だと48度がMAX、蛇口からの給湯なら60度まで上がるので、一応条件はクリア。

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ジップロック肉を風呂に入れ、お湯をためていきます。保温効果を高めるため、お湯は最低でも浴槽の6~7割くらいまで溜めたほうがいいかもしれません。

しかし冬場ということもあり、蛇口から給湯される段階で温度が下がってしまうようで、溜まったお湯を温度計で計っても60度を超えません。
バランス窯のお風呂だったら、沸騰するレベルまで上げられるのになー(昔住んでいたアパートが初めて恋しくなりました)。

解決策として、別の鍋で熱湯を沸かして風呂に足し湯することで、なんとか60度前後まで上げることに成功。
(「マツコの知らない世界」の収録時は、この温度がなかなか上がらず、キッチンと風呂を何度も往復することになりました…)

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ちなみにジップロックに入れた肉はぷかぷか浮いてしまうので、よく空気を抜いて重しをするのがおすすめ。

温度が下がり過ぎていないか途中でチェックしつつ、3時間ほど立ったら引き上げに行きましょう。
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※【コマ引用】「めしにしましょう」(小林銅蟲/講談社)1巻より

60度のお湯のなかに素手をつっこむのは軽くデンジャラスなので、青梅川さんにならってマジックハンドを使います。
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マジックハンドって、子供のころは「おもちゃ」のイメージだったけど、最近は介護用品としても使われているみたいですね。

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肉の表面だけ見ると、ちゃんと色が変わっている。取り出したら、表面だけフライパンで焼き付けます。

肉塊に包丁を入れてみると…
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中までしっかりピンク色!火が通っているのがわかります。ナイス湯加減。風呂、すごい。

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なるべく薄ーくスライスします。

付け合わせは、ポテトピューレ。
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じゃがいもを軟らかくなるまで茹でて、皮をむいたらポテトマッシャーへ。

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イモを軟らかく茹ですぎたせいか、广先生のように怒りを発散するほどの握力もいらず、するするとマッシュできました。

このマッシュしたポテトに、
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バターを一箱まるごと落とすこのシーン、やってみたかった(興奮)!
うまさを追求するためなら、家計もカロリーも顧みない「銅蟲レシピ」を象徴するワンシーンではないでしょうか。
あしたから食パンに塗るバターないけど…いいや…。

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温めておいた牛乳を加え、バター塊を溶かしながら混ぜます(※バターはあらかじめ室温で戻しておいたほうが溶けやすいです)。
牛乳はピューレがシャバシャバになる程度、多めに入れても大丈夫です(混ぜていくと、それなりに固まるので)。

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最後にハンドミキサーでピューレを攪拌し、塩で味付けします。

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ピューレを皿に盛り付けて、

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肉をこんもりと盛り付け、最後に塩コショウで味付け。
(塩は岩塩などちょっといいやつを使うのおすすめ)

お好みで醤油をつけていただきます。
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食べた感想:
想像以上にちゃんとローストビーフ…!
ポテトピューレは、もはや「バター味のポテト」ではなく「ポテト味のバター」と言ってもいい濃厚さですが、塩コショウのみのシンプルな味付けの肉と一緒に食すと、まさに「頭の芯にビリビリくる」(by.广先生)強烈なおいしさ。

年齢的に普段料理するときはどうしても「薄味」「野菜多め」とかいろいろ気にしてしまうけど、たまには「うまさ」に振り切った「ブレーキを踏まない料理」もアリかもしれない。

ちなみに残った浴槽の湯はなかなか冷めず、普段よりあっつい風呂となりました。

※「風呂で調理」に抵抗がある方は、大きめの鍋+毛布で同じように保温調理できます(こちらのほうが温度管理はしやすいです)。
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