「日日べんとう」(佐野未央子)のもちもちケーキ
今年のクリスマス用に作ろう、と決めていた「日日べんとう」のもちもちケーキ。

女性誌「オフィスユー」で連載中の作品で、禅寺で育てられたワケありのアラサー女子・黄理子を主人公に、丁寧な暮らしと、年上上司とのロマンチックなラブストーリーが描かれます。料理と恋と仕事が三権分立的なバランスで成り立っている点は、槇村さとる「おいしい関係」の系譜を受け継ぐ正統派女性向けグルメ漫画、といえるかも。

紹介されるレシピは、キーアイテムである「わっぱのお弁当」に代表される、栄養バランスのとれた家庭料理。野菜中心ですが菜食でもマクロビでもないので、普段の献立に取り入れやすいのもうれしい。華やかではないけれど、ピンと筋の通った黄理ちゃんの暮らしぶりは、読む側も背筋が伸びます。
「日日べんとう」(佐野未央子/集英社)2巻より
※【コマ引用】「日日べんとう」(佐野未央子/集英社)2巻より
「もちもちケーキ」は、そんな黄理ちゃんの子供時代の思い出と密接に結びついた料理。

大女優である母親に捨てられ、幼少時に貧しい禅寺で育った彼女にとって、クリスマスイブにお寺でふるまわれるこのケーキは、年に一度のお楽しみ。優しい和尚さんが、子供たちのために古米を粉にしてホットケーキ風に焼いたもので、「山で採れた木の実や野苺の煮たヤツをつけて食べる」そう。

素朴だけど、何だかおいしそうとずっと気になっていたのです。

材料
材料:(※分量は作中の記載をご覧ください)
ケーキに使うのは米粉、卵、バター、牛乳、砂糖、ベーキングパウダー。
木の実はクルミ、野苺はフユイチゴあたりが手に入るとよかったのですが、今回は手に入りやすい冷凍ラズベリーで。

木苺のジャム 木苺のジャム2
冷凍ラズベリーは砂糖と一緒に鍋に入れて火にかけ、焦がさないように弱火で煮詰める。レモン汁を加え、とろっとしたら完成。

くるみをつぶす
クルミは粗くすりつぶしておく。

生地 生地2
ボウルに卵と砂糖、牛乳、とかしバターをよく混ぜる。米粉とベーキングパウダーを入れ、さらに混ぜ合わせる。
フライパン
熱したフライパンにサラダ油をなじませ、一度ぬれぶきんの上に置いてから生地をお玉一杯分ほどそそぐ。薄めのパンケーキを焼いていく要領です。

焼く 焼く2
フライパンをコンロに戻して弱火で焼き、生地にふつふつと穴が開いたら裏面もキツネ色になるまで焼きます。全部で5~6枚になるよう、同じように焼いていきます。

パンケーキにジャムを塗る
焼きあがったら、一枚一枚のケーキの間にラズベリーのジャムをぬり、くだいたクルミを散らして重ねていきます。
重ねたもちもちケーキ
切り分けていただきます。

「日日べんとう」(佐野未央子)のもちもちケーキ
切り口がミルフィーユっぽくてきれい。

「日日べんとう」(佐野未央子)のもちもちケーキ
食べた感想:
ケーキの表面はさくさく、中はもっちりした食感でおいしい。もっと素朴な味になるかと思いきや、バターを使っているので(お好みで省いてもいいらしい)、パンケーキと遜色ない洋菓子感。クルミの食感と作り立てのラズベリージャムが、リッチな気持ちにさせてくれる。

限られた材料しかない貧しい禅寺で、精進料理のように工夫を凝らして作られた、子供のためのクリスマスケーキ。黄理ちゃんの料理の原点が見えるようなおやつでした。

※「もっと娑婆っぽく食べたいぜ」という方は、生クリームとかアイスクリームを添えても幸せになれるかも。
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