「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波)の空き缶ご飯
2013年に角川から出版された「ホクサイと飯」。
ひとり暮らしの女性マンガ家・山田ブンが、ぬいぐるみの「ホクサイ」に見守られつつ、小さなキッチンで時には至福の朝ごはんを作り、時にはカツオを丸ごと一匹を豪快にさばき…といった「インドア系」料理漫画でした。

この作品が「ヤングマガジンサード」に連載をうつし、「ホクサイと飯さえあれば」にタイトルを変えて復活。設定も、主人公のブンが漫画家になる以前の女子大生時代を描きます。

鈴木小波先生の白黒コントラストのきいたタッチで描かれる料理はどれもおいしそうなのですが、今作もその魅力は健在。

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より
※【コマ引用】「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より
第一話は、ブンが美大入学で親元をはなれ、ひとり暮らしを始めるところから始まります(メイクばっちり、女子大生ファッションのブンちゃんが新鮮でかわいい)。
新しい街でおいしそうなお惣菜を見つけ、完璧な「新居飯」を計画するも、引っ越し業者が渋滞に巻き込まれて肝心の炊飯器が届かないトラブルが発生。
そんなとき、目についたのがコーラの空き缶。この空き缶を飯盒がわりにして、ご飯を炊くのです。

「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より
※【コマ引用】「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波/講談社)1巻より
その後も炊飯に必須のフタがないとあわてたり、五穀豊穣の祈りをささげたりと、試行錯誤して「新居飯」は無事に完成。最後に至福の表情でご飯を食べるシーンが最高においしそう。

自らの知恵と度胸で困難を乗り越えなければならない「ひとり暮らしの一日目」って、子供から大人になるための現代のイニシエーションなのかもしれない。

空き缶
作り方:
ブンちゃんが使ったのはコーラ缶でしたが、年季の入った大人の家にはこんな空き缶しかないのです……(しかし最近、清涼飲料水の350ml缶って自販機以外であんまり見かけないですね)。

切る 切る2
缶の真ん中あたりから、ハサミでざくざくと切っていきます。意外と簡単に切れるもんなんだな。あとで上にフタをするので、切り口がある程度水平になるように再度ハサミで整えます。

といだ米 火にかける
あらかじめといでおいた米(半合)と同量の水を入れ、コンロの上へ。五徳よりちょい小さ目なので、バランスを崩さないように注意。

皿でふた 火加減
さて、たとえ空き缶でも米を炊くには「フタ」が必要。ブンちゃんはお父さんの手作りのごっつい表札を代用していましたが、小皿でどうにかなりそう。
一番弱い火加減で15分火にかけます。こんな薄手のアルミ缶、15分も炙りっぱなしで大丈夫なんだろうか…とハラハラしますが、意外に大丈夫。缶ってやっぱり「燃えないゴミ」なんだなあ…と当たり前のことを実感しました(念のため、火元からは離れずに注視を)。

メンチカツ
15分経ったら火を消して、20分むらします。
その間にお惣菜のメンチカツを魚焼きグリルで温める。魚焼きグリルって案外いろんな使い方ができて便利よね(うちは揚げ終わったフライものの一時置き場としてもよく使います)。

蒸らし終わったご飯のフタをドキドキしながら外す(缶全体が熱くなっているのでご注意を)。
おおー、ちゃんと炊けてる!
炊けた

買っておいたメンチときんぴらごぼうもスタンバイ。
「ホクサイと飯さえあれば」(鈴木小波)の空き缶ご飯

メンチをオン
メンチをオンしていただきます。うん、フツーにおいしく炊けてる。

おこげ
缶の底にはいい感じのおこげも!
ミニ飯盒炊爨で家庭内サバイバルなお食事、思いのほかワクワクできました。

<
2013年刊行の前作「ホクサイと飯」はこちら。
このエントリーをはてなブックマークに追加