青菜の贅沢餃子と手作りラー油
「一緒に遭難したいひと」の新刊が出ました!
しかし1990年に連載が始まって、やっと4巻……。キリエと絵衣子がバブル期ファッションでブイブイいわせてた1巻を思うと隔世の感がありますが、いいんです、出るだけで幸せ。

ライターのキリエ、バニーガールの絵衣子。カタギじゃないいとこ同士の美女2人がその日暮らし、お金が無くなれば倉庫整理や工事現場バイト……そんな状況も目いっぱい楽しむ。

あこがれるのは彼女たちの自由な生活というより、そんな「清く正しい快楽主義」にのっとった自由な精神かもしれません。「美女だからサマになる」という目を背けたい前提は置いといて……。

「一緒に遭難したいひと」(西村しのぶ/講談社)4巻より
※【コマ引用】「一緒に遭難したいひと」(西村しのぶ/講談社)4巻より
おいしそうな料理がたくさん登場する西村しのぶ先生作品ですが、「遭難」でその役目を担うのが絵衣子ちゃん。ベジタリアンで(でもたまにお肉も食べる)、「アルコール」のミサオにも負けない健康オタク女子です。

4巻でいてもたってもいられなくなるくらい美味しそうだったのが、青菜の贅沢餃子。青梗菜(チンゲンサイ)8割、豚ひき肉2割の配分で作る餃子で、「香港の屋台で食べた」ものを再現したそう。

「一緒に遭難したいひと」(西村しのぶ/講談社)4巻より
※【コマ引用】「一緒に遭難したいひと」(西村しのぶ/講談社)4巻より
で、その餃子とセットで登場するのが絵衣子ちゃんの手作りラー油。
いわく「地獄のダサ調味料」で、東京でこじゃれたOLライフをおくる幼馴染のショーコをこらしめるため、クール便で餃子とセットで送りつけたりします(そして案の定、おされイタリアンを食べて帰宅したのち、この餃子セットにヤラれて「思い上がっていた自分」を見つめなおすショーコ)。

ただこのラー油、作ってから熟成させるのに1週間は必要。ということで、餃子作りの前にまずはラー油の仕込みからスタート。

にんにくみじんぎり にんにく、唐辛子、松の実
手作りラー油:(※分量は作中に書いてないので個人的な目安です)
ニンニク丸ごと1個、唐辛子20本をみじんぎり。小鍋にごま油200ccとニンニク、唐辛子、松の実を入れて弱火でじっくり火にかけます。

火にかける
ガスコンロの火だと、一番弱火にしていても油の温度が上がってしまうので、ニンニクが焦げないように途中で火を消したりしつつ、40~50分ほど煮ます(鍋底が特に焦げやすいので注意)。60度くらいの低温で調理できるIH調理器とかあれば便利かも…。

おろし玉ねぎ 八角
そのまま一晩放置して翌日、おろし玉ねぎ(大1/2個分)、黒砂糖(大さじ1)、醤油(大さじ2)、八角(2個)を投入(※ちょっと薄味気味なので、醤油・砂糖は増やしてもいいかも)。
八角っていつ見てもかわいいなー。

ラー油完成

ラー油保存
おろし玉ねぎ入れることで、作中の説明どおり確かにドレッシング風の見た目に。ただし味見してみると、ニンニクのかほりと辛みがガツンときます。これは確かにあらゆる「オシャレ」を破壊する凶器、いや臭器になりそうなヨカン……。
よく混ぜて保存瓶に移し替えて、1週間寝かせる。生玉ねぎが入ってるので、念のため冷蔵庫で保管。

さて待ちに待った餃子づくり。
青梗菜
青菜の贅沢餃子:
青梗菜、どれくらい用意すればいいのかわからないので、とりあえず12株(6袋分)用意してみた。
ちなみにどのへんが「贅沢」かというと、とにかく野菜をきざむのに手間がかかる、という点にあるらしいので、覚悟を決めます。

青梗菜きざみまくり
青梗菜はよく洗って葉と軸の部分に切り分ける。
餃子にはこの「葉」の部分だけ使います。青梗菜って軸のほうが主役と思っていたから、これはちょっと意外(ちなみに軸はあとでスープと炒めもののサイドメニューに使います)。

軸は縦にざく切り。葉のほうはとにかくみじん切り。
フードプロセッサーとか使えば一瞬で終わりそうですが、ここは絵衣子ちゃんにならって包丁で修行僧のような気持ちでがんばる。葉は刻み終わったら、軽く水気をしぼっておく。

ひき肉2割 ひき肉、しいたけ、しょうが
豚ひき肉は、青梗菜に対して2割くらい(今回は青梗菜12株に対して80gほど)。
みじん切りした干し椎茸、すりおろしたショウガと一緒に、豚ひき肉をよく練っておきます。

餃子のたね
大量の青梗菜の青菜と上記の豚肉のタネ、醤油、ごま油をよく練り合わせる。
青菜のつなぎに豚ミンチを使う……という感じで、ほぼ肉の存在感ナッシング。
そして青菜がしんなりして、思ったより量が少なくなったのが予想外。
4巻では台湾で茶摘みに行くエピソードもありましたが、大量に摘んだ茶葉が発酵後に小箱1個分になってしまうシーンを思い出しました。

包む 包みまくる
無心になれる大好きな餃子包みタイム。皮にティースプーン1杯分くらいのタネを入れてガンガン包んでいきます。70個くらいでタネ、終了。絵衣子ちゃんのように100個分包むには、青梗菜あと5株は必要だったかもしれない……。

ホットプレート
ホットプレートで順次焼きつつ食べる。油ひいて焼いて、熱湯入れてフタして…といういつもの焼き方で。
(うちのホットプレート使いづらいので、途中でフライパンに切り替えてしまいましたが…)

焼けたどー。
青菜の贅沢餃子

特製ラー油でいただきます。
ラー油につけて
食べた感想:
8割青梗菜なだけあって、かなりあっさりしてるので確かにこれなら一人20個は軽いかも。
そのさっぱり餃子をガツンとパンチのきいたラー油で食べると、いくらでも箸が進むマジック。
ただお肉好きの人にはちょっと物足りないかもしれないので、お好みで豚肉の配分を増やすなどアレンジしてもいいかも。

そして食後はお腹ポカポカ&口からすごい臭気が……。作中で「臭気で目がシパシパするので、食べた日は窓を開けて寝る」という描写がありましたが、特製ラー油の威力のすさまじさを実感。

軸料理
大量に残った青梗菜の軸は、炒めものと白湯スープに。
炒めものはニンニクとショウガ、塩コショウで炒めただけ。白湯スープは同じくニンニクとショウガで軽く炒めたあと、鶏がらスープ注いだだけ(味の系統が似ちゃったので、炒めものは腐乳炒めとかにしてもよかったかも)。

餃子鍋
翌日、残った餃子と青梗菜の軸(&鶏団子追加)で鍋にしてみた。
これも激うま!水餃子にもラー油、合います。
まだまだたくさん残ってるので、あとは冷奴とかキュウリなんかにかけてもおいしいかも>ラー油

絵衣子ちゃんレシピ、巻末の和風レバーパテも激しくおいしそうでこれも作りたい……。山椒のすりこ木を手に入れないと!

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