3月のライオン ふくふくダルマ

5巻が発売されたばかりですが、今回もあまりにも美味しそうだったので、早速作ってしまいました。

三日月焼に続く名物を出そうと、川本家で新作和菓子会議。そこで次女・ひなちゃんのアイデアをもとに誕生したのが、「三月町ふくふくダルマ」です。 

「3月のライオン」(羽海野チカ/白泉社)5巻より
※【コマ引用】「3月のライオン」(羽海野チカ/白泉社)5巻より 

さまざまな味のあんこを、大・小自由に組み合わせて楽しめる、雪だるまの形の大福。見た目もかわいく、季節ごとにあんこのバリエーションも増やせるとあって、見事新商品に採用されます。

確かにこれ、漫画の中にとどめておくにはもったいないほどのアイデア! 羽海野先生の漫画に出てくる食べ物は、「ありそうでない」「なさそうである」感が、絶妙だなあ……といつも思います(「ハチクロ」に出てきた“わかめソフト”が実在すると最近知って、びっくりしたw)。

そしてひなちゃんは、この大福がきっかけで「将来、和菓子を作りたい」という夢が芽生えたようで、今後のお話がどうなるのか気になりました(5巻の最後があんなドキドキする展開だったから余計に…)。


zairyo.jpg 
材料: 
<餅用> 
白玉粉、砂糖、片栗粉 
<各種あんこ用>
粒あん(市販品)、枝豆、さつまいも、生クリーム、牛乳、砂糖、バニラエッセンス 
<デコレーション用> 
チョコペン 

今回は、作中のセリフに出てきた「ずんだあんと生クリーム」「つぶあんとさつまいも」の計4種類のあんでいってみます。

namac.jpg namac2.jpg
まずは生クリームの準備。ボウルに生クリーム、砂糖、バニラエッセンスを入れて固めにホイップし、適当な大きさに絞り出します。これを冷凍庫で冷やします。

satsumaimo.jpg satsumaimo2.jpg 
次にさつまいもあん。さつまいもは軟らかくなるまでふかし、皮をむいてマッシュします(お好みで、砂糖や牛乳or生クリームも加えるといいかも)。

そのままでも大丈夫ですが、ひと手間かけるなら裏ごししてなめらかにしておきます。

zunda1.jpg zunda2.jpg 
ずんだあん。枝豆を軟らめにゆで、さやと薄皮をむきます。砂糖と水を少しずつ加えながら、すり鉢でなめらかになるまですりつぶします。

satsu_zunda.jpg anko1.jpg 
ずんだあんとさつまいもあんが完成。これと市販の粒あんを、大・小サイズに丸めておきます。

mochi1.jpg 
ここからもち作り(こちらのレシピを参考にしました)。 白玉粉と砂糖を耐熱ボウルに入れ、水を少しずつ加えてよく混ぜます。

mochi2.jpg mochi3.jpg 
ラップをして電子レンジに2分かけ、取り出して木べらでよく混ぜます(この時点では、半凝固の状態)。 

再度2分レンジにかけると、結構もちっぽくなっています。これを透明感が出るまで、よく混ぜます。

mochi4.jpg 
もちが熱いうちに、片栗粉をたっぷり敷いたトレイに入れます。トレイの中でもちを半分に折って、ベタつかないようにしてから、キッチンハサミなどで大・小に分かれるように等分します。

mochi5.jpg 
乾いた手に片栗粉をつけてモチを取り、あんこをくるんでいきます。 

※モチはベタベタなので、素手で取ってしまうともうどうにもならなくなって、アウトです。必ず手に片栗粉をつけて丸めます(過去にやらかした経験あり…)。

namac_anko.jpg 
生クリームは、そのまま包むと熱で溶けてしまうので、あんこで薄くくるんでからモチで包みます。

mochi6.jpg 
大(胴体用)、小(頭部用)それぞれ包み終わりました。手つきが慣れないので、一部スライムみたいな形になっちゃったのもありorz 

アルミカップに大・小の餅をのせ、チョコペンで顔と模様を描きます。 チョコペンが意外と扱いづらくて、微妙にニヒルな表情になってしまった。 

3月のライオン ふくふくダルマ 
ふく子(左)、ふく男(右)と勝手に命名。 ふく子は頭部が生クリーム、胴体がずんだ。ふく男は頭部が粒あん、胴体がさつまいもあんです。

食紅 
チョコペンだと、どうしても漫画のような繊細な表情が出ないなあ……と思い、食紅も試してみることに。 

赤と黒をそれぞれ少量の水に溶いて、竹串をペン代わりに(なんかもう、お菓子というより人形職人の気持ち)。

3月のライオン ふくふくダルマ 
うん、こっちのほうが「和」な顔になったかも。赤い方は、ちょっとにじんでしまった。

食べた感想: 
「キャラものは、見つめ合う時間が長くなるほど食べにくくなる」の法則通り、今回も愛着が沸いてしまって食べづらい!! ちょっとお地蔵さんに似てるせいもあって、食べる前に思わず手を合わせてしまったり……。

思い切って食べると、まさに「ふっくり、もちもち」な食感。顔までほころぶような、やさしい味です。個人的には、ずんだあん&生クリームが、一番好み。組み合わせも色々楽しめて、これはほんとにどこかの和菓子屋さんで商品化してほしいかも!

5巻ではあと、将科部のラムネも美味しそうだったなあ。意外と簡単に出来るようなので、作ってみたいです。あとは和菓子界の神童・ももちゃん考案の「サンダル寒天」も、いつの日か……!

ずんだ中身 
ふく子(ずんだ)の中身は、こんな感じ。


3月のライオン 5 (ジェッツコミックス)
羽海野チカ
白泉社
2013-12-13


▽読者登録するとLINEで更新通知が届きます


▽Twitter(@pootan)はこちら


▽Instagram(@mangashokudo)はこちら
instagram_bn

▽YouTubeはこちら