特製ツナ・モルネー

お前の人生はすごい。
今時こんな映画もない。これだけの話がつまった映画だと 逆にウソっぽく見える。お前の事を小説にする。


こんなプロローグではじまる、オノ・ナツメ先生の「not simple」。
複雑な生い立ちの“ツキの全くない男”イアンと、彼の人生をただ見守る小説家のジム。一見救いのないストーリーですが、心にかぼそく灯がともるような温かみもあり、読後はただただすごいと放心。時系列を巧みに入れ替えた構成と、オノ先生ならではのシンプルな線のイラストが、またいいです。

こういう何回も読み直したくなる作品に出会うと、あーまだまだ面白い漫画ってたくさんあるなあ、とあらためて思ってしまいます。

「not simple」より
※【コマ引用】:「not simple」(オノ・ナツメ/小学館)より
ツナ・モルネーは、作中で「家庭の味」の象徴として度々出てきます。ざっくり言うと、ツナとマカロニの入ったグラタン風の料理。主人公のイアンはオーストラリアの出身ですが、調べてみたところ、このツナ・モルネー(tuna mornay)もオージーの家庭料理らしい(アメリカにも「ツナ・キャセロール」という類似の料理があるとか。「マカロニチーズ」にもちょっと似てる?)。

各家庭で作り方は異なるようですが、イアンの家では具だくさんに仕上げるのが定番だったよう。物語の後半では、失意の底にあるイアンに対し、友人のリックが「特製ツナ・モルネー」を振る舞います。ツナ、玉ねぎ、マカロニ、チキン、トマト、ほうれん草……と、これもかなり具だくさん。家族の愛に恵まれないイアンと、家族を捨ててきたジム。そんな二人に「家庭によって入れるもん違うならさ、ここの味を作ればいい」と言うリックのセリフは、ちょっと感動的でした。

海外の料理サイトにいくつかレシピがあったので参考にしつつ、この「特製ツナ・モルネー」を想像で再現してみます。

ほうれん草 マカロニ
作り方:
1.ほうれん草はよく洗い、塩を入れた湯でさっと茹でて水気をしぼり、ざく切りにします。
トマトは湯むきして種をとって同じくざく切りにし、キッチンペーパーで水分を取ります。
2.ほうれん草を茹でた鍋で、マカロニを茹でます。

チキン 玉ねぎ
3.鶏肉(モモでもムネでもお好みで)を一口サイズに切り、フライパンで塩コショウして炒め、別皿にとっておきます。
4.玉ねぎの薄切りをバターでしんなりするまで炒め、小麦粉を入れて焦げないようにさらに炒めます。

牛乳・生クリーム チーズ
5.フライパンを一度火からおろし、牛乳と生クリームを少しずつ入れて、とろっとしたクリームソースになるまでよく混ぜ、ナツメグ、塩コショウ少々で味を調えます。
6.フライパンを弱火に戻し、細かく切ったチェダーチーズ(ピザ用チーズでもOK)をソースに入れて、よく混ぜます。

混ぜる 焼く
7.(6)の鍋に茹でたマカロニ、ツナ缶(油は切っておく)、トマト、ほうれん草、チキンを入れて、ざっくり混ぜます。
8.耐熱皿に入れて上にパン粉をふり、200度に予熱したオーブンで20分ほど焼いて完成。

特製ツナ・モルネー
食べた感想:
チェダーチーズが溶けたクリームソースはこってりしてて、普通のグラタンよりも美味しい! 野菜にツナ、チキンと、具だくさんで食べ応えもあります。家庭料理らしく気取りのない優しい味で、食べるとほっとするような感じでした。

あんまり美味しかったので、翌日また作ってみた。今回は、ツナとマカロニ、玉ねぎ、コーンだけのシンプルなツナ・モルネー(ほんとはこれにグリーンピースを入れるのが、定番らしい)。これも好き。何回か作るうちに、「うちの味」も完成されていくといいなあ。
特製ツナ・モルネー

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